【brown greasy glove prize (茶色い脂ぎった軍手賞)】

【brown greasy glove prize (茶色い脂ぎった軍手賞)】

 

さてソフトボールの決勝トーナメントが毎年行われる西京極球場。西京極といえば今や女子ソフトの聖地でもあるのだが、そこに行く阪急電車に乗るたびに思い出す悪夢がある。

電車に乗ると僕は目が疲れるためすぐに眼鏡を外してしまう癖がある。そのために起きた悲劇だ。
ある冬の日、大阪からの帰りに満員の阪急電車に乗っていたとき、西京極球場駅のひとつ手前の桂駅で半数くらいの乗客が下車した。
その中で僕の目の前に座っていた上品な感じのご婦人も立ち上がり電車を降りようとしたところ、そのご婦人が座っていた席にベージュ色の手袋が落ちているのに気がついた。
親切さを人生の信条とする僕は、もちろんすぐさま声をかけた。

「ちょっとすみません、手袋を忘れていますよ!」

ああ今日も良い事をしたな。新京極の定食居酒屋「スタンド」で美味い酒が呑めそうだ。
“生ビール大セット”が脳裏をよぎる。

「す、すみません。どうもありがとうございます」

もちろんそういう答えがご婦人から返って来ることを期待しながら。

しかしその期待はすぐさま裏切られた。
そのご婦人は、振り返ってその手袋を一瞥するなり、急にプイっと怒ったように顔を背け、お礼をくれるどころか急いであっという間に電車を降りてしまった。

なんでこちらの善意をそんなに無視できるのか?手袋は必要ないのか!?

少しムッとしながらも空虚な気持ちが広がり、頭の中の生ビール大セットが自販機の発泡酒1缶に変っていきつつも、仕方なくその手袋の落ちてある空いた席に座ろうとした。
そして席に近づいてみてご婦人の行動の答えが分かった。顔から火が出るほど恥ずかしいとはこのことか、と…。

眼鏡がなくて分からなかったのだが近づいてよく見ると、その落ちている手袋は僕の思ったような“ご婦人用のおしゃれなベージュの手袋”ではなく、

油まみれのオッサンの軍手だったのだ…。

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CA340154


(終点の河原町に到着し他の乗客がいなくなった後に記念撮影)

奥さんごめんなさい…。
ハラショ。

以上、余談!

さてそんなわけで、ゴールデングラブ賞の反対、今年ポジション別で失策数の多かった以下の選手には、この阪急電車の「茶色い油まみれのオッサンの軍手賞」を贈呈したいと思う。

 


 

☆ブラウン・グリーシィ・グラブ賞☆
__※カッコ内は失策数__

【投手(4):ケイティ・バークハート~打球が飛んだら目を覆う】
【捕手:該当者なし】
【一塁手(4):田中清香~出場試合は少ないのに…】
【二塁手(5):鈴木美加、柳瀬友紀~若手期待株の失策王もご愛敬】
【三塁手(7):林佑季~エラーの多さももはや話題の一つ】
【遊撃手(8):村上由里子~キャプテンとして示しがつかん】
【左翼手(3):小野奈津子、重松文~小野は昨年のGG賞受賞一転、今年は外野の失策王】
【中堅手(2):太田あゆみ、川野真代~2エラーで失策王は少しだけ同情。少しだけね】
【右翼手(2):平林真由子~ファインプレー連発の裏で失策王。でもルックスは好み】

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