【日本リーグ2009_2010シーズンの引退・移籍・新加入選手と展望~2部・その2(日本精工、YKK、ベルマーレ、平林金属、カネボウ小田原)】

【日本リーグ2009/2010シーズンの引退・移籍・新加入選手と展望~2部・その2(日本精工、YKK、ベルマーレ、平林金属、カネボウ小田原)】

 

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ちなみにこのあたりから試合観戦数が極端に少なくなってきて、若干内容に不安なところもあります。2部に関しては「とんぷりんの観戦記」もかなり詳しいです。

 


 

【日本精工(アドバンスセクション)】
退団選手:8人
(4/IF)牟田伊保美(4)
(6/IF)藤本友美(4)
(8/OF)中芝友紀(2)
(11/IF)宮崎志穂(1)
(15/IF)宮田望美(2)
(13/IF)山崎慶子(4)
(21/P)菊地綾(2)
(37/OF)松山夏美(4)

新人選手:なし

移籍入団選手:なし

 

※2010年の日本精工について
大量8人が退部し、新加入がゼロ。かつては1部にも在籍したことを考えると、今年のチーム体制にはかなり心配になる部分がある。ただ毎年参加しているトヨタカップに今年も参戦し4日間で8試合を消化する予定。選手数の減少が杞憂に終わるといいのだが。
実は昨年の日本リーグ引退選手の中で、一番早く知ったのがこの日本精工の菊地綾投手だった。10月の下旬、仕事の帰りに京都駅の新幹線ホームに行った時、座ろうとしたベンチの横の席に紙袋が置いてあった。何気なくその紙袋を見るとマジック手書きで「第5節 熊野」と書かれていた。「こりゃ2部の最終第5節の熊野大会に行った人の荷物だな」とピンときて尋ねたのが菊池投手だったのだ。ただ一つ申し訳なかったのが、その場で菊池投手の名前が出てこなかったこと。「お名前は?」とか訊いてしまった。私服姿があまりにも普通で色白の可愛い女の子で選手とすら思わなかったのだ。応援に行っていた友達かと思った。本当に申し訳なかった。反省してまーす。
僕と同じ紀伊半島南部出身選手として応援していた山崎慶子も引退した。出身の「熊野高校」は熊野オープンで有名な三重県の熊野市ではなく、和歌山県西牟婁郡。むしろそっちが「熊野」の本場なのだが、その田舎の高校出身の唯一の日本リーグ選手だったのではないだろうか。細身でスピードもあるカッコイイ選手だった。
大鵬薬品時代には5割3分8厘という高打率で首位打者を取った強打者松山夏美も引退してしまった。宮崎の小林西高出身で、兄が広島に入った松山竜平であることも有名だ。地元でも期待の兄妹プレイヤーだったが、残念ながらその強打を1部で披露する機会には恵まれなかった。
この選手数減少の苦境を脱することができるかどうか。かつては全日本のスタッフだった福島監督のもと、去年打率5位の津田愛里子やキャプテン福本まどかとともに全員で力を合わせてやっていくしかない。中でもやはり投手、特に力強い投球をする染谷由岐、三股舞子、柴田瞳にかかっている部分が大きいだろう。

 

<“熊野高校”出身だった山崎慶子>

<とにかくバッティングが素晴らしかった松山夏美>

<苦境を脱せられるか、キャプテンの福本まどか>


 

【YKK(アドバンスセクション)】
退団選手:1人
(20/P)松本真梨(3)

新人選手:なし

移籍入団選手:1人
(23/OF)川村真美(掛川東→三島関病院→パナソニック電工津)

 

※2010年のYKKについて
一人が退団し一人が加入し、選手総数は変わらなかった。もともと選手数は少なく12人。投手が一人減って野手が増えたことからようやく野手に一人余裕ができた。去年は投手3,捕手2,野手7だったのだ。ただそのおかげで投手が地元滑川高出身の先輩後輩の坂元佳子と高橋優の二人だけになってしまった。
少ない選手数ながらも半数が地元富山県出身者。地方にある実業団チームとして地元選手を優先採用しているであろうところにも好感が持てる。
今年名鑑のYKKのページを開いて真っ先に目がいったのが小林麻美選手。名門厚木商出身の長身で美人の2年目(YKK2年目で、その前にカネボウに所属)の外野手だが、去年はパーマかけた茶髪にグラサンがとにかく目立っていた。それが今年は、写真が白黒でわからないのだがかなり大人しい普通の髪型になってて別人のようだ。どんな色になっているのかリーグが楽しみだが、真っ赤とかだったらアゴ外れる。正直、期待している(笑)
8位、11位、12位とここ最近は2部でも下位に低迷しており、個人成績でも昨年那須聖子が打率13位になったくらいで上位に顔を出すような選手が出ていない。一昨年5人新加入して若い選手が多いことからこれからなのかも知れないが、そんな中、パナソニック電工津から移籍してきた俊足好打の川村真美の加入は大きいのではないか。三島関病院の廃部で移籍したパナソニック電工津も1年で廃部。今回の移籍で2部で3つめのチームとなったが、ここ3年間で2度4割以上打っており、YKKでも1番か主軸を任されることになるだろう。

 

<とにかくYKKではよく目立つセンターの小林麻美>

<川村真美の三島関病院時代(上)とパナソニック電工津時代(下)>


 

【湘南ベルマーレ(ホープセクション)】
退団選手:5人
(4/IF)小森真里菜(3)
(6/SS)原口政美(2)
(7/RF)渡辺美久(5)
(11/P)野口佳美(3)
(17/P)坂本磨奈美(2)

新人選手:2人
(4/2B)常世田聡美(木更津総合)
(17/1B)中村冬美(京都明徳)

移籍入団選手:4人
(9/2B・LF)樋口優花(甲賀医専から)
(11/RF)谷川綾子(甲賀医専から)
(21/1B)伊藤沙貴(元大鵬薬品)
(27/P)大澤愛(甲賀医専から)

 

※2010年の湘南ベルマーレについて
とにかく中村冬美の加入には個人的に大喜び。これで靜甲の中村夏美と併せて夏冬が揃った。あとは春と秋だ。巨体の名物投手野口が辞めたのは残念だが、5人が辞めたあとに6人が入って実質一人増となった。しかし小森、原口、渡辺と上位を打っていた選手が3人も抜けると正直しんどい。残った金子や兼次、石田とともに甲賀医専から入った樋口と大鵬薬品からきた伊藤がある程度は働いてもらわないと困るか。
靜甲、島根三洋、マクセルと同セクションという厳しい2010年だが、近年低迷している現状を打開しないと単独クラブチームの未来に明るさが見えてこない。さすがに2部でブービーは1年限りにしてもらわないと。
そのためにはやっぱり投手なのだが、こればかりはどこも大変。誘電時代の2008年1部最終戦、涙の代打起用から湘南ベルマーレに移籍した相馬弘美が本職の投手として今年1年間フル稼働できるかも大きいだろう。

 

<ベルマーレの名物投手だった野口佳美>

<引退した原口雅美>

<引退した小森真里菜>

<引退した坂本磨奈美>


 

【平林金属(アドバンスセクション)】
退団選手:5人
(1/CF)永谷美穂(7)
(8/RF)本田歩実(7)
(10/SS)梶原七重(5)
(20/3B)佐久間彩(4)
(25/RF)辻佑未子(4)

新人選手:3人
(13/P)清水麻紀(神戸野田→大阪国際大)
(17/P)乾理沙(京都西山→大阪大谷短大)
(11/2B)大畑なつみ(須磨ノ浦)

移籍入団選手:1人
(28/2B)野村有梨(甲賀医専から)

 

※2010年の平林金属について
4番を打っていた佐久間彩の引退が残念だ。昨年は平林金属主体で出場した国体の愛知戦で、デンソーの片山由希から完璧なホームランを放ち、1部選手混生の愛知県に一矢を報いた。染谷からもヒットを放つなどかなり良いバッティングをしていただけに穴は大きいか。
その佐久間の代わりに甲賀医専でクリーンアップを打っていた新加入の野村有梨がどこまで活躍できるか。「有・梨」なんてイジられそうな名前だが、「梨」のことを「有りの実」と言う地方もあるようで興味深い名前だ。「ナシ」だと縁起が悪いので「アリの実」だそうで、「スルめ」を「アタリめ」と言い換えるのと同じ理由なのだが、ソフトには関係ない。以上、余談。
神戸野田出身のエース井茂に、今年は神戸野田時代の2年後輩で大阪国際大を経てきた清水が加わった。この二人、経歴だけ見るとまるでシオノギの投手陣のようだ(シオノギの安福智は神戸野田時代の清水の1年下、松村は大阪国際大では清水より5つ上)。シオノギの投手陣は日本代表レベル。この二人も先輩後輩に負けないように頑張って欲しい。
ちなみにこのチームにもデンソーの安永コンビのように出身校の違う「乾コンビ」が誕生した。ただ出身高は違うがともに大阪大谷大(短大)を経由。やっぱり、姉妹だろうか?

 

<国体で大当たりだった佐久間彩が引退>


<大型捕手だった辻佑未子も引退>

<キャプテンの梶原七重も良い打者だった>

<チームを引っ張れるか、エース井茂麻由>


 

【カネボウ化粧品小田原(アドバンスセクション)】
退団選手:6人
(7/P)後藤祐貴(2)
(13/OF)大平美和子(3)
(14/OF)木下愛美(2)
(20/OF)鈴木千夏(1)
(22/IF)高橋麻里(1)
(23/C)柳澤舞衣(3)

新人選手:5人
(1/2B)櫻井裕佳(木更津総合)
(7/RF)森本美香代(八代東)
(14/P)山口紗貴(九州女子)
(24/2B)遠藤瑞歩(山梨学院大付属)
(27/P)奥夏希(堺女子)

移籍入団選手:なし

 

※2010年のカネボウ化粧品小田原について
6人引退したが、今年も名のある高校から5人が新加入した。これで厚木商(5人)、飛龍(3人)、帝京安積(2人)、木更津総合(2人)、平塚商、向上、掛川東、山梨学院大付、堺女子、愛媛女子短、八代東に九州女子と、とにかく出身校だけ見れば強豪揃いの高校が今年も揃った。もちろん高校時代に主力だった選手たちではないだろうが高いレベルのソフトを経験してきた選手としてなんとか2部でも力を出して欲しい。
引退した大平美和子は数少ない日本ウェルネス経由選手だっただけに残念だ。平林金属に残った野口悠子やこの大平に続いて実業団に進む選手がウェルネスから早く出てきて欲しい。
去年はトップバッターを務めた1年目の佐々木百合香が4割8分で打率7位と大健闘。佐々木に加えてクリーンナップを任される野毛ゆり恵&野小生恵の野趣味溢れる似た名前コンビが働けばそこそこ点は取れそうだ(この二人はなかなか良い選手だと思う)。
ただ2部は靜甲や島根三洋以外どこもそうなのだがやはり問題は投手。土屋晴佳、佐藤ゆきえ、小川明希の’88年生まれ同年代トリオがどこまで踏ん張れるか、新人の奥に左腕の山口がどれだけ使えるかによるだろう。

<引退した木下(きした)愛美>

<引退した柳澤舞衣>

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