【2011年第3節刈谷大会一日目:デンソー vs 日立マクセル~マクセル西村が粘りのピッチング。打の主役は元レオパ戦士】

デンソー 0001010…2
マクセル 100400x…5


【先攻:デンソー】

1(8):増山由梨
2(6):松本尚子
3(4):今泉早智
4(2):伊藤綾香
5(D):M・ランゲンフェルド
6(3):新崎涼子
7(7):永吉理恵
8(5):倉成真子
9(9):衣笠久美
FP(1):アイリーン・キャニー


【後攻:日立マクセル】

1(9):頼モンティ
2(8):阿部環
3(6):小野奈津子
4(2):中村祥子
5(5):小林朝子
6(3):高崎千恵
7(D):田中梢子
8(4):田中涼子
9(7):東綾華
FP(1):西村瑞紀


【戦評】
 1回1死二三塁、2回2死二三塁、3回無死二三塁と、3回連続で二三塁のチャンスを作りながら1点も取れなかったデンソー。しかも怪我のキャニーに代わりリリーフしたランゲンフェルドが打ち込まれてその回に4失点と、継投のタイミングなどに関してもデンソーベンチは悔やみきれない敗戦になったのかも知れない。
 しかし試合後に時間が経ってよくよく考えてみると、実はそれほど悔やみきれない敗戦でもはいのではないかと思えてきた。
 3度続いた二三塁のチャンスを全て潰したが、うち1死と無死の二度が伊藤、ランゲンフェルドというここまでチームに貢献し続けてきた両選手に続く打順だった。伊藤とランゲンフェルドでは打たせる以外に策はないわけで、それで点が取れなかったら仕方がない。この二人を迎え抑え続けたマクセルの投手西村を褒めるしかないのではないだろうか。
 キャニーの怪我から急遽ランゲンフェルドに継投したのが裏目で4失点したわけだが、試合を決められてしまった田中梢子の3点本塁打も決して失投ではなかった。前の打者の5番高崎が空振り三振したのと同じようなインコース低めに沈むような難しいボール。もう一度打てと言われても無理なくらいに田中梢が上手くボールを斬るようにレフトに運んだもので、もう「不運」で片付けた方がいいかも知れない。
 とにかく今日はマクセルの西村が打たれながらも我慢して我慢した見事なピッチングで、田中梢がとても打てないような難しいコースを見事にホームランにしたことを素直に認めて、みんな早く忘れてビールでも飲んで寝た方がいいだろう。
 補強に成功したのは何もデンソーだけではなく、双璧なのが日立マクセルであり、少し流れが悪くなればこういう試合にもなるのが今年のリーグの特徴でもあり面白さ。その戦国リーグの主役であるデンソーならこういう痛い敗戦もすぐに克服して経験に変えてくれるはずだ。


【1回表:デンソー~0点】
増山:投内安
松本:投犠打
今泉:中前打(阿部なので増山でもかえれず、二盗で二三塁)
伊藤:三ゴロ
ランゲン:投ゴロ

【1回裏:マクセル~1点】
頼:空振り三振
阿部:遊飛
小野:中越本塁打
中村:空振り三振
<高く打ち上げた小野らしい豪快な当たりがセンターフェンスを軽々と越えキャッチのテレビカメラの櫓を直撃>

【2回表:デンソー~0点】
新崎:見逃し三振
永吉:四球
倉成:左前打(エンドラン叩きつけてサードを越す)
衣笠:投ゴロ二三塁(強い当たり西村好捕)
増山:見逃し三振
 ※インコースにズバッと!これはナイスピッチング

【2回裏:マクセル~0点】
 ※ファースト交代、新崎→竹林綾香
小林:空振り三振
高崎:空振り三振
田中梢:遊飛

【3回表:デンソー~0点】
松本:左前打・ファンブル二進
今泉:遊ゴロ失(送球逸れて高崎が今泉と交錯し落球、今泉二盗で無死二三塁)
伊藤:遊ゴロ
ランゲン:三小飛
竹林:一ゴロ
<小野が二走の松本を警戒しつつ一塁送球するとこれが逸れてセーフ。ピンチが広がる>

<しかし三度連続で迎えた二三塁のピンチも投手西村が踏ん張り四番伊藤、五番ランゲンを打ち取る>

【3回裏:マクセル~0点】
田中涼:空振り三振
東綾:遊ゴロ(イレギュラー間一髪)
頼:(キャニーが指先出血のため治療)
頼:投ゴロ
<この回の途中でキャニーが指先に負傷。これが結果的に敗戦の引き金となる>

【4回表:デンソー~1点】
永吉:中前打
 ※倉成の初球に永吉がスタート切るも見逃し、途中で止まって挟まれアウト。痛いミス
倉成:二ゴロ
衣笠:右越本塁打
増山:二内安(スラップ間一髪)
松本:(増山二盗)三ゴロ(抜けそうな当たり小林が好捕)
<揖保の糸を引くような綺麗な弾道で一直線にライトフェンスの向こうに。衣笠の一発でデンソーが追いつく>

【4回裏:マクセル~4点】
 ※DPランゲンフェルドが投手に
阿部:中前打
小野:中前打(今泉一歩届かず)
中村:死球
 ※無死満塁
小林:二ゴロ・エンドラン成功
高崎:(当たるも死球にならず)空振り三振
田中梢:左越3点本塁打
田中涼:空振り三振
<小野のゴロに今泉もあとわずか及ばず>

<無死満塁からは“二部仕込み”のなりふり構わぬエンドランで勝ち越し点。この1点が大きかった>

<インコース低めの難しいボールを田中梢が斬るように上から振り下ろすと打球はどんどん伸びて試合を決めるスリーランに>

【5回表:デンソー~0点】
 ※投手交代、西村→呂偉
今泉:三ゴロ
伊藤:遊ゴロ
ランゲン:投ゴロ

【5回裏:マクセル~0点】
 ※投手交代、ランゲンフェルド→重藤恵理佳、ランゲンはDPに
東綾:遊ゴロ
頼:中前打
阿部:二直併殺打(エンドラン戻れず)

【6回表:デンソー~1点】
竹林:凡退
永吉:右越本塁打
代打江口未来子:中前打
衣笠:見逃し三振(チェンジアップ)
増山:中飛
<小野、田中梢と来れば永吉も負けてられない。元レオパ組この日三人目のホームランも、時既に遅し>

【6回裏:マクセル~0点】
 ※倉成が再出場、伊藤が一塁、竹林が捕手
小野:(ジャンヒング指摘あり)右飛
中村:遊ゴロ(不規則に変化した打球も難なく処理)
小林:中直

【7回表:デンソー~0点】
松本:二ゴロ
今泉:中飛
伊藤:左前打
ランゲン:空振り三振

【試合終了】

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