【ようやく “あの選手” が帰ってきた】

【帰ってきた選手】
2月28日、今年最初の練習試合は豊田自動織機と佐川急便。
1年ぶり、正確には1年3ヶ月ぶりだろうか。
ようやく織機の背番号6番がグランドに帰ってきた。

<第1打席>
初回、一死走者無し、先頭の狩野が左飛で倒れたあと、
投手は佐川急便の左のエース帰山悦子。

三塁線への強烈なファール、
ボール、
ストライク、
ボール、
左翼線への強烈なファール、
ボール、
(3-2から)、
センター前クリーンヒット

<第2打席(経過省略)>
センターフェンス直撃の二塁打

<第3打席(経過省略)>
センター前クリーンヒット

 

結果以上にその中身。
打席の雰囲気やヒットの中身が一昨年までの内藤恵美の「風格」そのものだった。いやもしかしたらそれ以上かもしれない。
まだまだ気温の低い2月で、足の不安から塁に出ると代走の藤崎に代わったが(練習試合なので変則ルール)、守備でも無難に二つの打球を捌き、「2度のアキレス腱断裂からの復帰なんて厳しいだろうな」などという常識的な不安が全く当てはまらないことを見せつけられてしまった。
体も絞れているようだし打つ方も守る方も全く翳りが見えない。それどころか今日1年半近くぶり(あのレオパレスとの決勝戦以来)の復帰戦を見ただけで「あぁ内藤がいたらもっと楽に金メダル獲れたのになあ」とふと思ってしまったほどだ(個人的には藤本の大ファンなのだが)。
ヤンキースのジーターのように数字では計れない勝負強い打撃に、世界一と称される守備力・・・。今年のリーグで再び内藤のプレーを見ることが出来る幸せを実感した。

 

【新しくやってきた選手】
さてこの試合にはもう一人の注目選手が出場していた。元アメリカ代表捕手のジェニー・トッピング。この日は内藤の後の3番打者として先発出場。

1打席目→ショートゴロ6-4-3のダブルプレー
2打席目→ファーストゴロ
3打席目→セカンドゴロ

と、こちらは打つ方では結果が出なかった。
タイプ的には元織機の正捕手デビー・シュナイダーだろうか。そのデビーを交えて積極的に投手とコミュニケーションを図るなど、守りに関して必死にチームを把握しようと努力していた。ただアメリカ代表で金メダルを獲得した選手。リベラ並の長打力は期待できないかもしれないが、打つ方でもどういう貢献をしてくれるか今後注目したい。

 

【若手の底上げに期待したい佐川急便】
対戦相手の佐川急便のこの日の先発は、
「1(DP)松下、2(7)中村、3(5)宗利、4(8)高木、5(3)外山、6(6)梅原、7(2)福田、8(9)和田、9(4)柳瀬、P:帰山→高村」
と、ポーターや新外国人投手(おそらく出戻り)を除くベストメンバーでほぼ最後まで(10回)を戦った(登録選手の多い織機は6回以降若手に切り替えた)。これ以外では代打に石垣が、代走に那須が出ただけだったようだ。
昨季のHR王の中村が3三振だったが練習試合やオープン戦の結果をどうこういうレベルの選手ではないだろう。1番に入ったDPの松下が3安打、遊撃の梅原が2安打と頑張った。これに柳瀬、和田などがもう少し成長するとちょっと面白いチームになる。チームの顔であるベテランの高木と宗利は、いずれ暖かくなればやってくれるだろうし。
問題は投手。ミキハウスから佐川急便の3部、2部、1部とチームを支えてきた帰山はまさにチームの顔であり素晴らしい投手だが、しかしもう一人日本人投手が出てこないと苦しい。というか今年はその一人が高村しかいない(新人が入るかもしれないが)。デンソーの狩野や竹林、レオパレスの林、誘電の川原、トヨタの小野などと須磨ノ浦の同期でエース。今日は6回を投げきっていたが織機はほぼ主力が退いた後だった(これは打ち合わせ通りか)。今後、各チームの主力相手に高村がどういう投球をするのかを見てみたい。

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