【2009年日本リーグ第2節のみどころ】

【鹿児島大会】
※注目カード ~ 「誘電v.s.トヨタ」、「誘電v.s.織機」

 

☆☆太陽誘電(2勝1敗)対トヨタ(1日目)、対織機(2日目)
開幕のHonda戦で辛勝し1節の戸田中戦では記録的大勝。しかしレオパレス戦ではティンチャーに完封負けした太陽誘電。今節はトヨタ、織機の愛知勢との対戦となり前半戦の山場になるだろう。第1節ではソフトウェアがこの2チームと対戦し、藤本監督も新聞紙上で「前半戦の山場」と位置づけていたが2敗とあえなく玉砕された。太陽誘電は果たしてどうか。連戦となる今回、エースの坂井に連投させるのか、どちらかにぶつけてくるのか、山路監督の投手起用も楽しみだ。打線は現時点で打率7割7分8厘、本塁打2本、打点8の廣瀬と同じく2本塁打の谷川の軸がしっかりしており、若手イチオシの川原やベテランの水谷も当たっている。これに上西と松崎が本来の調子を取り戻してくれればかなり恐い打線になるが、その打線がアボット、バークハートにどう対峙するか、今節一番の楽しみなカードだ。
(注目選手)
やはり廣瀬芽&谷川まきの大砲コンビ。アボット、バークハートとの対戦は大注目!

 

☆トヨタ自動車(3勝)対誘電(1日目)、対Honda(2日目)
今節は誘電とHondaとの対戦。誘電にはアボット、Hondaには露久保を当てて軽く連勝と行きたいところ。それくらいの実力は今年のトヨタにはある。ただアボットが前節はややスピードを欠きソフトウェア打線に打ち込まれていたのが心配。好調の誘電打線につかまり、且つ誘電が坂井をぶつけてきた場合、足下をすくわれる可能性もある。
(注目選手)
やはりアボット。誘電打線にどう立ち向かうか。

 

☆豊田自動織機(2勝1敗)-対Honda(1日目)、対誘電(2日目)
織機にとっても誘電戦が重要だ。とにかく前節でソフトウェアに勝ったのが非常に大きく、あれでかなり楽になった。今後は1節ごとに、誘電、デンソー、レオパ、ルネサスと強豪との対戦が1試合ずつ組まれている。他に取りこぼしせず、誘電からの強豪4チーム相手には最低でも五分、できれば3勝1敗で乗り切りたい。
(注目選手)
古田真輝、酒井かおり、長澤佳子。恐怖の下位打線は揃って3割3分3厘に1本塁打。この3人の調子がいい時の織機は強い。

 

☆Honda(0勝3敗)-対トヨタ(1日目)、対織機(2日目)
ここまで3連敗。開幕の誘電戦は押していたが最後に不運な試合進行からリズムを狂わされ惜しい星を落とした。第1節では、レオパレス戦は仕方がないとして戸田中に星を落としたのが痛すぎた。その分をどこかの強豪を撃破して取り返さないといけない。今回は誘電の対戦相手と同じく織機、トヨタと愛知勢の強豪との連戦。苦戦が予想されるが、ここはひとつ一度乗ると止められなくなるHondaの確変を期待したい。
(注目選手)
加藤恵里。とにかく打線が絶不調のHondaにあって好守中村瞳に代わりレオパレス戦に先発、リーグ戦初打席でホームランという離れ業で潜在能力の高さを見せつけてくれた。

 

 

【京都大会】
※注目カード ~ 「ソフトウェアv.s.ルネサス」

 

☆☆日立ソフトウェア(1勝2敗)-対佐川急便(1日目)、対ルネサステクノロジ(2日目)
前節でトヨタと織機に連敗してしまったソフトウェア。特に4強入りを直接争いそうな織機戦の敗戦があまりにも痛すぎた。瀬川が使えず藤原に連投を強いたツケが回ってきた感じだが、1シーズンを戦うには瀬川の復活は不可欠。4月初旬までの大荒れ状態からやや回復し前節は好投もしていたが、しかし突如の暴投も繰り返していた瀬川。ここは思いきってルネサス戦にぶつける荒治療が必要かも知れない。と言ってもルネサスに負けると強豪には3連敗となり、もはや他に一つの星も落とせなくなる。昨年の岡山大会でルネサスを完封した時の瀬川の復活を期待しつつ、自慢の打線の大爆発で上野を打ち崩して欲しい。もちろん、初日に戦う地元佐川急便戦も大事。佐川はローチが元気で、対戦したデンソーも勝つには勝ったが1-2と苦戦した。初日に佐川に快勝して次の日のルネサス戦に向け勢いをつけたいところ。
(注目選手)
とにかく瀬川絵美。たとえ絶不調でも、その常識を覆すノーコンは一見の価値あり!(笑)
もちろん、ファンとしてはルネサス戦での完封を信じて疑わない。

 

☆ルネサステクノロジー高崎事業所(3勝)-対伊予銀(1日目)、 対ソフトウェア(2日目)
前節のデンソー戦では染谷の好投に苦戦し、タイブレイカーでかろうじて勝利したルネサス。ただ前半戦は比較的楽な組み合わせが続き、最初の山と位置づけていたのは今回のソフトウェア戦ではないだろうか。しかし相手の状態が思わしくないのでルネサスにとっては楽な戦いになるかもしれない。
(注目選手)
上野由岐子。もちろん打つ方で(笑)。しかし顔見せみたいななんとなく相手に失礼なやり方ではなく、堂々と先発で打線に組み入れて欲しい。上野もガンガン打たないと、未来永劫ミッシェル・スミスを追い越せないのだ。

 

☆佐川急便(1勝2敗)-対ソフトウェア(1日目)、対伊予銀(2日目)
開幕で大敗したが第1節では接戦が2試合、シオノギ戦で今季初勝利をあげた。開幕では内野手登録の外山が投げ続けざるをえないような緊急事態だったが、左腕エースの帰山が復活しかなり希望の光が見えてきた。伊予銀戦は確実に勝ちたいが、チーム状態の思わしくないソフトウェア戦も今ならチャンス。ローチが好投すれば勝てる可能性は十二分にある。
(注目選手)
帰山悦子。とにかくローチに続く2番手投手が必要で、帰山の復活をみんなが待ち望んでいた。どれくらい回復しているのか、投げられるのかに注目。

 

☆伊予銀行(0勝3敗)-対ルネサス(1日目)、対佐川(2日目)
ソフトウェア、織機、トヨタと戦って大敗し、今節は初日にルネサス戦とまだまだ試練が続く。というか2部上がりの伊予銀かいきなりこの組み合わせって、協会さんちょっとヒドすぎないかい?(笑)シオノギ相手に山下を先発させてきたルネサスは、今回も伊予銀相手に山下か黒川をぶつけてくるかも知れない。伊予銀もここは意地を見せて打線が奮起し、上野を引きずり出し一泡吹かせたいところだろう。強豪相手にここまで大敗続きだが大国監督自身はある意味計算通りの戦い方なのかも知れない。今節二日目の佐川戦あたりからがらりと戦い方を変えてくるとか起用法を変えてくるとか、何かしらの動きがあるのではないか。とにかく、伊予銀ガンバレ!
(注目選手)
坂田那己子。やはり投手が踏ん張らないとなんともならない。エースの坂田にはいろんな経験をして成長して行って欲しい。ちなみに織機のキャプテン小森の八代東高時代の二つ後輩。

 

 

【静岡(掛川)大会】
※注目カード ~ 「デンソーv.s.レオパレス」、「戸田中v.s.シオノギ」

☆☆デンソー(2勝1敗)-対戸田中(1日目)、対レオパレス(2日目)
前節は上野擁するルネサス相手に延長タイブレイカーまで持ち込みながら惜敗と金星を逃した。バトラーが上野から一発を放ち、染谷が三科の一発の1点だけに抑えるという理想的な展開だっただけに選手はさぞかし悔しかっただろうし、監督はさぞかし怒っただろう(笑)。昨年、初の決勝トーナメント進出を果たしたデンソー。今年は去年以上に外国人選手補強に成功し若手も順調に育っており、戦力が確実にアップしている。ただトヨタ自動車の戦力アップにより4強争いは昨年よりも厳しいものになりそうだ。次節ではいよいよトヨタ、織機との刈谷決戦が控えているので、その前に少しでも勝ち星を積み重ねておきたいところ。それにデンソー、ソフトウェア、織機の3チームがお互いに牽制し合い星をつぶし合っている間にレオパレスがスッと抜け出して走ってしまう可能性もある。快進撃を続けているレオパレスをこれ以上走らせないためにも、今節のデンソーの役割は今年のリーグを占う意味でもとても重要である。一日目の戸田中戦はむしろ戸田中にとって重要な試合だ。デンソーとしては確実に勝ちたいところだが、チームのタイプ的にこの2チームが対戦すると接戦になることが多い。堤に良い投球をされ1、2点に抑えられると苦しい展開になる。油断は禁物。
(注目選手)
ギブソン&バトラー。良いところで助っ人らしい1発を放っている両選手。とくに試合が膠着状態に陥った展開でのこの両選手の長打には注目だ。

 

☆戸田中央病院(1勝2敗)-対デンソー(1日目)、対シオノギ(2日目)
レオパレス、誘電に(記録的な)大敗を喫しながらも当面のライバルHondaには4-0と快勝。言い方は悪いが下位チームにとっては理想的な展開だろう。とにかく1部に残留して多くの経験を積むことが若いチームには必要なのだ。そんな戸田中にとって、トヨタ、織機と対戦する次節以上に今節は重要な節である。はっきり言って次の節は捨ててもいいくらいの気持ちで、上述したように接戦に持ち込めそうなデンソー戦には気合いを入れてぶつかりたいし、特に昨年入れ替え戦降格争いを演じたシオノギ戦には怪我人覚悟くらいの気持ちで全力でぶつかりたい。シオノギ戦は戸田中にとっては前半戦の大きな山場である。
(注目選手)
今泉早智。ティンチャー、坂井と好投手に当たりながらも7割の打率を残している今泉の打撃はもう本物だろう。

 

☆レオパレス21(3勝)-対シオノギ(1日目)、対デンソー(2日目)
ティンチャーが十分使えるうえ、心配した若手も開幕から好調でチームも快進撃を続けているレオパレス。ただ対戦相手に恵まれていたことも事実だ。確かに誘電は強豪だが手の内知り尽くした相手でもある。今節のデンソー戦から徐々に新たに補強したチームや強豪相手との対戦が組まれており、3試合を勢いで乗り切ってきたレオパ若手野手陣の真価が問われるのはまさにこれからだろう。 (注目選手)
蔭山遥香。不安を吹き飛ばす活躍を続けている佐藤理恵の後継者蔭山、シオノギやデンソーの好投手相手にどれだけ結果を残せるか。

 

☆シオノギ製薬(0勝3敗)-対レオパレス(1日目)、対戸田中(2日目)
戸田中が下位チームの理想的な展開で1勝2敗としているのに対し、正反対の結果になっているのがシオノギ。デンソー、佐川、ルネサスと対戦し全て1点差負けの3連敗。特に開幕のデンソー戦、地元尼崎での佐川戦は惜しかっただけに選手やファンにはストレスのたまりそうな展開だが、しかし投手が踏ん張って接戦に持ち込む展開は伝統的なシオノギの姿であり、シオノギが強い時の戦い方でもある。松村と安福が今年は好調で、デンソーとルネサスの強打戦がそれぞれ2点、1点しか取れないところを見ると他のチームもかなり苦労しそうだ。戸田中から見るのと同様に、シオノギにとっても今節の戸田中戦は前半の大きな山場。戸田中の堤とシオノギの安福&松村の投げ合いは手に汗握る投手戦になるだろう。ソフトボールファンにとってはある意味「上野v.s.坂井」に匹敵する楽しみな投げ合いだ。 (注目選手)
安福智。新生日本代表にも選ばれた安福投手。今年はエースの松村が防御率3位と好調だが、代表選手として身近な大先輩には負けていられない。

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