【2017年決勝トーナメント①:トヨタ vs ビック~ ビックが7回裏に逆転サヨナラ勝ち】

トヨタ自動車  000 0001…1-2-0
ビックカメラ高崎   000 0002…2-5-0

トヨタ自動車:●モニカ・アボット - 峰幸代
ビックカメラ高崎:○上野由岐子 - 我妻悠香
(本):山下りら(ト)
(三)
(二):森さやか(ビ)
【テーブルスコア】

 


【戦評】
0-1の7回裏、2死満塁から我妻が劇的なサヨナラ打。この日のアボットの投球内容や、相手のトヨタに7回表に1点を先制されるという試合展開を考えると、まさに「奇跡」とも言えるような大逆転勝利だった。

しかしその奇跡に見える試合でも結局よくよく振り返るとそこに至る必然性も存在するわけで、それがこの試合では「2死一二塁から代打の降矢に与えた四球」ということになるだろう。
実はカウント1-2と追い込んでからの1球が、初球のストライクとほぼ同じようなコースで、普通ならこれがストライクで見逃し三振、試合終了、となっていても何ら不思議ではなかった。
ただその1球は実は峰がもっと外よりにミットを構えていたところ内側に入ってきたボールで、なかなか「試合を終わらせるストライク」には取りずらいボールだったのも確か(もし同じコースでもミットが寸分動かずキャッチしていたらストライクになっていたと個人的には思う)。
しかしもっと疑問なのは、ストライク、ボール、ファールでカウント1-2と追い込んでからあとの3球が全て峰が外よりにミットを構えたリード。打者は左打者で代打の降矢だし、最初から真ん中三つ続けてもなんとかなったはず。少なくとも満塁にして次の右打者の我妻との勝負よりは打ち取れる確率ははるかに高かった。そう考えると、四球に繋がるような無駄なボール球を投げさせる余地はなかったはず。全部ストライクのコースでよかった。
やはりあの降矢に対する投球、というかリードが、特に1-2と追い込んでからのアウトコースよりに続けさせてしまった消極的なリードが結局は必然的にサヨナラ打につながってしまったのだろう。

<7回裏、2死一二塁、アボットが2-1から代打降矢への投球が際どいながらもボール判定。結局トヨタとしては降矢を歩かせたのが全てだった>


<2死満塁から我妻がゴロで渋く二遊間を破ると>


<二塁から代走の川井が生還して逆転サヨナラ>


<決勝トーナメント第1試合の始球式投手はアトランタ五輪でも活躍した地元愛知出身で元デンソーの渡辺伴子さん。この人選には拍手。>


※ちなみに同世代で代表で活躍した「渡辺正子」さんは元太陽誘電の右投げ投手。


【先攻:トヨタ自動車~先発メンバーと交代選手】
1(D):塚本智名
2(3):山下りら
3(9):長﨑望未
4(4):坂元令奈
5(6):渥美万奈
6(8):山崎早紀
7(5):鈴木鮎美
8(2):峰幸代
9(7):古澤春菜
FP(1):モニカ・アボット

 

【後攻:ビックカメラ高崎~先発メンバーと交代選手】
1(D):森さやか→(走)宮本実侑
2(6):市口侑果
3(7):大工谷真波
4(5):山本優
5(9):糟谷舞乃
6(3):内藤実穂→(走)川井菜月
7(8):小松美樹→(打)降矢香→(再走)小松美樹
8(2):我妻悠香
9(4):藤本麗
FP(1):上野由岐子


【試合経過】

【1回表:トヨタ自動車~0点】
塚本:遊ゴロ(強い当たり)
山下:左飛
長﨑:左邪飛

 

【1回裏:ビックカメラ高崎~0点】
森:右飛
市口:一ゴロ
大工谷:三ゴロ
※三遊間の打球を鈴木がダイビングキャッチし送球

 

【2回表:トヨタ自動車~0点】
坂元:二飛(初球、どん詰まり)
渥美:二ゴロ
山崎:空振り三振

 

【2回裏:ビックカメラ高崎~0点】
山本:空振り三振
糟谷:一半邪直
内藤:空振り三振

 

【3回表:トヨタ自動車~0点】
鈴木:投ゴロ
峰:中飛
古澤:投ゴロ

 

【3回裏:ビックカメラ高崎~0点】
小松:遊飛(ツマリ)
我妻:空三振
藤本:死球(手に)
森:中飛(ツマリ)

 

【4回表:トヨタ自動車~0点】
塚本:空振り三振
山下:空振り三振
長﨑:遊飛

 

【4回裏:ビックカメラ高崎~0点】
市口:遊飛(ツマリ)
大工谷:三遊間左前打
山本:遊右ゴロ併殺(6-6-3)

 

【5回表:トヨタ自動車~0点】
坂元:遊ゴロ
渥美:一小飛
山崎:中前打(チーム初安打)
鈴木:見逃し三振

 

【5回裏:ビックカメラ高崎~0点】
糟谷:一ゴロ
内藤:右邪飛
小松:左直

 

【6回表:トヨタ自動車~0点】
峰:右直(良い当たり)
古澤:空振り三振
塚本:左飛(捉え方は良かったが)

<6回表、峰のジャストミートはライトの正面>


 

【6回裏:ビックカメラ高崎~0点】
我妻:三飛(初球)
藤本:遊ゴロ
森:右中間二塁打
(代走に宮本)
市口:三ゴロ

 

【7回表:トヨタ自動車~1点】
山下:左中間本塁打
長﨑:空振り三振
坂元:遊半直
渥美:三半直

<7回表、山下が左中間に均衡を破る完ぺきな一発>

<この山下の一発でさすがに決まったと思ったが、、、>

【7回裏:ビックカメラ高崎~2点】
大工谷:中前打
山本:一ゴロ二封(一塁転送はセーフ)
糟谷:見逃し三振
内藤:右前ポテン打
降矢(打←小松):四球(3-2から)
(一塁代走に小松がリエントリー、二塁代走に川井)
我妻:中前2点サヨナラ適時打

 

【試合終了】

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です