【2018年5月26日刈谷大会第2試合】
デンソー 003 0001…4-8-1
豊田織機 102 0101…5-11-0
デンソー:原奈々、辰巳舞衣、●エイミー・クレイガー - 山澤葵
豊田自動織機:海部栞菜(登板せず)、○ケイラニ・リケッツ - 永溝早紀
(本):田中真紀子(デ)、髙坂香月(織)
(三):
(二):中森菜摘(織)
【戦評】
3回表、デンソーの攻撃時に三本間に挟んだ走者をランダンプレーミスでセーフにしてしまい直後に吉松梨乃に3点目のタイムリーを浴び、1点リードの7回表には田中真紀子に同点のソロを浴びた豊田自動織機。
さすがにこの流れだと今日は負け試合だと思ったが、7回裏に1死二塁から中森菜摘がサヨナラの適時二塁打。正直、この試合を落としていたらもう今年は早々に「終戦宣言」をしようかと思っていただけに、中森のサヨナラ打はものすごく大きな一打となった。そのサヨナラ打をお膳立てした村上ほのかのバントヒットと二盗も大きかった。特にこの翌日に戸田中央総合病院に負けてしまうだけに、デンソーにも負けて刈谷2連敗なら本当に終戦していただろう。
この試合、3回の織機の攻撃時に本塁上でのクロスプレーで「オブストラクション(走塁妨害)」が適用され、織機が同点に追いつく場面があった。
K・メリットのレフト前ヒットで二塁から洲鎌夏子が本塁を狙うもタイミングは悠々アウト。しかしレフトからの送球が走者とベースの間に来たハーフバウンドで、捕手の山澤葵がキャッチに行ったときに完全にブロックする形になってしまい、ベースの一角を空けていなかったと言うことで「認定セーフ」となった。
この判定にデンソーの伊藤監督も抗議し、自分も「故意ではなく通常の守備だったし、捕球したところに走者が走り込んできているのに、あれでもオブストラクション取るのか~」と少し疑問に感じたが、もちろん判定は変わらず。やはり「いかなる場合でもベースの一角を空けろ」ということだろう。
そう思って帰宅してから写真を見直してみると、実は捕手の山澤はレフトからの送球をグラブで完全捕球しておらずファンブル。その直後に走者を体でブロックし、ブロックしながらボールを右手で掴んで「タッチした」ことがわかった。
もちろん球審さんにファンブルしたところまで見えていたかどうかは不明だが、捕球していない体で走者をブロックしているので、これは完全なオブストラクションで、球審の判定は大正解だ。
オブストラクションのルールに関しては疑問に思う部分も多かったが、今回のように余裕でアウトのタイミングで送球がきた場合でも「(1)捕手が送球をファンブル→(2)直後に走者がきて捕手が体で偶然ブロック→(3)捕手がボールを拾ってタッチ」という流れになることも普通にあり得ることなので、やはり余裕のタイミングでどこに送球が来ても「ベースの一角を空けていなければオブストラクション」とルールを厳密に適用するのにも、大いに正当性がありそうだ。
ちなみにこの試合のサヨナラの場面。
1死二塁から中森菜摘が左中間を破るヒットで二塁から村上ほのかが生還してサヨナラ勝ちしたが、中森には「二塁打」が記録された。
たとえサヨナラの走者が生還したあとに中森が二塁ベースを踏んだとしても、本塁でクロスプレーになる可能性もないこともないし、打った中森がしっかり走って二塁ベースを踏んでいたので、二塁打となった。左中間を抜けた時点でサヨナラ勝ちを確信して一塁ベースを回ってベンチに走って行ったりしていたら記録は「サヨナラ単打」なので、やはり最後までしっかりとプレーしないといけないという教訓。
もちろん二塁に走者が居る場合は認められるには「最大で二塁打」で、走者が三塁に居れば本塁打以外は「単打」にしかならないが。
【試合詳細】
【デンソー~スタメンと交替選手】
1(7):田中真紀子
2(2):山澤葵
3(5):川畑瞳
4(D):ケーリー・クレッチマン→(走)榎本千波→(再D)ケーリー・クレッチマン
5(3):吉松梨乃
6(6):山根すずか
7(9):釼持祐衣
8(8):江口未来子
9(5):甲野紋加
FP(1):原奈々→(1)辰巳舞衣→(1)エイミー・クレイガー
【豊田自動織機~スタメンと交替選手】
1(6):髙坂香月
2(7):村上ほのか
3(4):中森菜摘
4(3):洲鎌夏子
5(8):カースティ・メリット
6(5):佐藤光紗
7(D):ケイラニ・リケッツ→(1)ケイラニ・リケッツ
8(9):横野涼→(9)金江爽友
9(2):永溝早紀→(打)田口美佳→(再2)永溝早紀
FP(1):海部栞菜→(解除)
【1回表:デンソー~0点】
田中:四球(3-0から3-1)
山澤:三犠打
川畑:投ゴロ(三塁)
クレッチマン:空振り三振(3球)
【1回裏:豊田自動織機~1点】
髙坂:右越本塁打
村上:セフティバント・投ゴロ
中森:空振り三振
洲鎌:右前打
メリット:中飛
【2回表:デンソー~0点】
吉松:空振り三振
山根:遊内安
釼持:遊ゴロ二封
江口:中直(良い当たり)
※左中間抜けたかと思ったがセンターのメリットがファインプレー
【2回裏:豊田自動織機~0点】
佐藤:投ゴロ
リケッツ:投弾く三内安
横野:遊弾く中前飛ゴロ・二封(どん詰まり飛球がショートのグラブを弾いてセンター前に落ちたが一走スタート切れず二封)
永溝:投半直
【3回表:デンソー~3点】
甲野:左前打(3-2)
田中:右越エンタイトル二塁打
山澤:空振り三振
川畑:左前2点適時打
クレッチマン:セフティバント・捕安
※送球をこぼす間に一三塁に
※一塁代走の榎本、榎本二盗で二三塁
※吉松の打席でエンドランをかけるも空振りし、三走の川畑が三本間で挟まれるも、織機の挟殺プレーミスで捕手からの送球が遅れた上に三塁ベースカバーの髙坂もボールを落球してしまいセーフに
吉松:左前適時打
※吉松二盗で二三塁
山根:二ゴロ(二三塁のまま)
釼持:空振り三振(高め)
【3回裏:豊田自動織機~2点】
※デンソーは投手に辰巳
髙坂:左飛
村上:三強左前打
中森:三ゴロ二進
洲鎌:遊内安・送球失(一塁悪送球で1点、洲鎌も二塁へ)
メリット:左前適時打
※本塁はアウトのタイミングも「オブストラクション」。詳細は「戦評」で
佐藤:一弾く二ゴロ
【4回表:デンソー~0点】
江口:セフティバント・不正打(ワンバウンドで走り出した江口の顔直撃)
甲野:一ゴロ・TO
田中:二飛
【4回裏:豊田自動織機~0点】
リケッツ:二ゴロ
横野:投ゴロ
永溝:二飛(泳ぐ)
【5回表:デンソー~0点】
山澤:中前ポテン安
川畑:スラップ三ゴロ・二進
クレッチマン(再←榎本):左直
※左中間抜けたかと思ったが、村上がファインプレー!
吉松:見逃し三振(3球)
【5回裏:豊田自動織機~1点】
※デンソーは投手にクレイガー
髙坂:スラップ遊安(送球も逸れる)
村上:遊ゴロ二進
中森:空振り三振
洲鎌:右前適時打
※洲鎌二盗
メリット:死球(かすり)
佐藤:一二塁間右前打
※洲鎌、本塁タッチアウト
【6回表:デンソー~0点】
山根:遊ゴロ
※二遊間抜けたかと思ったが、イレギュラーでショートゴロになったか
釼持:遊ゴロ
江口:四球
※甲野の初球に二盗も失敗
【6回裏:豊田自動織機~0点】
リケッツ:セフティバント投ゴロ
金江:左飛
田口(打←永溝):二飛(ツマリ)
【7回表:デンソー~1点】
甲野:二ゴロ(ボテボテ)
田中:左越本塁打
山澤:三邪飛
川畑:遊飛(ツマリ)
【7回裏:豊田自動織機~1点】
髙坂:スラップ空振り三振(チェンジアップ)
村上:セフティバント投安
※村上二盗
中森:左中間サヨナラ二塁打
【試合終了】