戸田中央総合病院
000 0031…4-11-1
005 001x…0-13-1
日立
戸田中央総合病院:●ジョーダン・テーラー - 坂本結愛
日立:泉花穂、○岡村奈々、小薗美希 - 清原奈侑、鈴木理恵、清原奈侑
(本):
(三):田邊奈那(日)
(二):高原侑里(戸)
<戦評>
戸田中央総合病院はジョーダン・テーラーが先発完投。日立は泉花穂から岡村奈々、小薗美希と三人の好投手が継投。いかに両チームの打線が調子が良かったとしても、やはりこの投手陣がそれぞれ13安打、11安打もヒットを打たれるというのはちょっと考えられない。
20点近い大量点が入ったり両チームがやたらヒットを量産する場合というのは往々にして何か原因があるわけで、中でも一番多いのが球審のストライクゾーンが極端に狭い場合じゃないだろうか。
もちろん両チームともに同じ条件なのでどちらも言い訳にはできないが、こういう試合では判定に腹を立てたり影響された方が負けで、それがこの試合では結局は戸田中の3回の守りに出てしまったような気がする。
3回裏の戸田中の守り。まずは松岡くるみを打ち取ったがショートの水戸久瑠実がファンブルしてしまいエラーで塁に出すと、山田恵里にはストレートの四球。那須千春は打ち取るも続く清原奈侑にヒットを打たれて満塁に。この間、自分ではストライクと思ったコースをなかなかストライクに取ってもらえず、「なんでボールなの??」と常にイライラしながらの投球のジョーダン・テーラー。そのイライラが確実に野手にも伝染していたはず。そして田邊奈那の打席では20秒ルールに抵触するボール判定を食らい、直後の投球を田邊に右中間真っ二つの3点三塁打を浴びた。打った田邊は立派だか、それ以上にジョーダン・テーラーの気持ちが完全に切れた自滅的な投球内容で与えた3失点だった。
そういう場合は野手がしっかりもり立てるべきなのだが、続く松畑美希のセカンドゴロを好守の田中江理奈がまさかのエラーで追加点を与えると、ストライクをなかなか取ってもらえない中、木村千春と林佑季にも連打を浴び再び満塁に。そして2死としながらも松岡くるみには初球を痛恨の押し出し死球でさらに2失点してしまった。
J・テーラーは結局ストライクゾーンの不一致には最後まで悩まされ、6回には3連打で無死満塁とされると松畑美希にも押し出し四球を与えて決定的な追加点も奪われた。
ただいくらヒットを打たれたとしても要所では三振も奪っており、もう少し我慢して投げて、野手も踏ん張れば計3失点くらいで持ちこたえられていた試合。内野手も全員に守備のミスが出るなど、この試合の守りは全く今年の戸田中らしくない、残念な試合運びだった(まあでも今年のエラーはこの試合で全部出し切ったとでも思いましょう、笑)
ただし結局最後は2点差まで追いついた攻撃内容は立派なもの。5失点の時点で見ているこっちは早々に試合を諦めたが、やっている選手やベンチは全く最後まで諦めなかった。
J・テーラーもなんとか持ち直して最後まで投げきったし、サム・フィッシャーもゲッツー崩しのために必死で走ったし、上原依万里も意地の2点タイムリーを放ったし、7回先頭打者で代打に出てきた荻原美也子も粘ってヒットを放ちチャンスを作ったし、田中江理奈もエラーを取り返すタイムリーを放ったし、水戸久瑠実は最後の最後、2死二三塁からあわや同点タイムリーかという三遊間への痛烈な打球も放った(林佑季の超美技に阻止されたが)。
とにかく戸田中は大差をつけられながらも最後まで諦めない攻撃の姿勢を見せてくれた。
6連敗でついに貯金はなくなったが、「戸田中はまだまだ死んでいない」というのを十分見せつけてくれた。
残り4試合だが、これは戸田中央総合病院の戦いには最終戦まで本当に目が離せない。しかもその最終戦が最大のライバル太陽誘電との直接対決。これは今シーズン最高に面白い試合になりそう。
【戸田中央総合病院:先発と交代選手】
1(2):坂本結愛
2(9):高原侑里
3(4):田中江理奈
4(D):サム・フィッシャー→(走)小宮円→(再D)サム・フィッシャー
5(6):水戸久瑠実
6(3):小沢佳那子
7(8):上原依万里
8(5):松本由佳→(打)本間紀帆→(再5)松本由佳
9(7):高橋亜珠美→(打/7)長井美侑→(打)荻原美也子→(再走)高橋亜珠美
FP(1):ジョーダン・テーラー
【日立:先発と交代選手】
1(9):松本怜奈
2(4):松岡くるみ→(打)関口裕美子→(再4)松岡くるみ
3(8):山田恵里
4(6):那須千春
5(2):清原奈侑→(2)鈴木理恵→(2)清原奈侑
6(7):田邊奈那
7(D):松畑美希
8(3):木村千春→(走)山口みどり→(再3)木村千春
9(5):林佑季
FP(1):泉花穂→(1)岡村奈々→(1)小薗美希
【1回表:戸田中央総合病院~0点】
坂本:二飛
高原:スラップ一ゴロ(木村が好プレー)
田中:左前打(巧い流し打ち)
フィッシャー:二飛
【1回裏:日立~0点】
松本:二直
松岡:二ゴロ
山田:四球
那須:左前打(ややツマリながら)
清原:見逃し三振
【2回表:戸田中央総合病院~0点】
水戸:二ゴロ
小沢:一飛
上原:中前打(投手の足下を抜く)
※上原が二盗
松本:見逃し三振
【2回裏:日立~0点】
田邊:一直
松畑:二ゴロ
木村:右前打(ポテン)
林:右前打
松本:中前打
※木村が本塁突入もタッチアウト
【3回表:戸田中央総合病院~0点】
高橋:三ゴロ(ボテボテ)
坂本:空振り三振
高原:バント三安打
※投手の前に転がった打球を林佑季が猛ダッシュで捕ってジャンピングスローも送球が逸れる。
※当たりはヒットだが、会場の記録はエラー判定だった。今回の記録委員の感覚はちょっとおかしい。
田中:一ゴロ
【3回裏:日立~5点】
松岡:遊ゴロ・失
※止めたバットに当たった緩い正面のゴロを水戸が弾く。ただ捕っていてもタイミングはギリギリか
山田:四球(ストレート)
那須:空振り三振(チェンジアップ)
清原:右前打(ポンと当てる感じで、満塁に)
田邊:右中間3点適時三塁打
松畑:二ゴロ・適失
※強いゴロだったが正面。もちろん捕っていたら失点はせず
木村:左前打
林:左前打
松本:左飛
※二塁代走に山口
松岡:押し出し死球
※初球を背中の真ん中にドスン
山田:三ゴロ
※松本がファンブルして拾い直して送球し間一髪アウトに
【4回表:戸田中央総合病院~0点】
※日立はこの回から投手に岡村
フィッシャー:左前打
※代走に小宮
水戸:遊ゴロ二封
小沢:三ゴロ併殺打(5-4-3)
【4回裏:日立~0点】
那須:三邪飛
清原:三ゴロ
田邊:打撃妨害出塁
※ファースト後方のファールフライを捕る直前にファースト小沢がセカンドに譲ってしまい落球(ファーストが普通に捕れる打球)
※直後にキャッチャーファールフライも坂本が打球を追いかけず落球。この時にバットがミットに当たっていた様子
※松畑の打席で田邊が二盗失敗
【5回表:戸田中央総合病院~0点】
上原:投ゴロ
(打)本間:遊ゴロ
(打)長井:二飛(ツマリ)
※本間に代わりサードに松本が再出場、長井はそのままレフトの守備に
【5回裏:日立~0点】
松畑:空振り三振
木村:中前打(初球をクリーンヒット)
林:見逃し三振
松本:一二塁間右前打
(打)関口:空振り三振
※関口に代わり松岡がセカンドで再出場
【6回表:戸田中央総合病院~3点】
坂本:遊ゴロ
高原:右中間二塁打
田中:二内安打(一三塁に)
※正面の緩いゴロ、松岡が一瞬ファンブルする間に田中が一塁を駆け抜ける。記録はヒット
(再)フィッシャー:遊ゴロ(打点)・二封
※一塁転送されタイミング微妙もフィッシャーが必死に走って併殺阻止
水戸:左前打(一二塁)
小沢:右前打(満塁に)
上原:中前2点適時打
※日立はバッテリー交代、「岡村+清原」→「小薗+鈴木」
松本:三ゴロ
【6回裏:日立~1点】
山田:投手強襲安打(初球)
※痛烈な打球がジョーダンの足を直撃しファーストの前に転がる
那須:中前打(初球)
鈴木:中前打(満塁に)
田邊:空振り三振(粘ったが)
松畑:押し出し四球(3-1から)
木村:一ゴロ本封
林:空振り三振
※またしてもファールフライを今度はサード松本が落球したが、最後はジョーダンが踏ん張る
【7回表:戸田中央総合病院~1点】
(打)荻原:中前打
※コーチ荻原のヒットにベンチ大盛り上がり(特に小沢)
※代走に高橋が再出場
坂本:三飛
高原:遊ゴロ失(ベース寄りの打球)
※ゲッツーを焦ったか那須がファンブル
田中:左前適時打(巧い流し打ち)
※日立は捕手交代、鈴木→清原
フィッシャー:遊飛(ツマリ)
水戸:三遊間・三ゴロ
※強烈な打球をサードの林がダイビングキャッチ、一塁送球アウトの大ファインプレー!!
【試合終了】