【明日から全日本総合!~2023年第75回全日本総合女子ソフトボール選手権大会・大会前特集】
さてみなさん、
ひらまつ病院SAGA ALLSTARSの松尾奈月主将の見事な選手宣誓で幕を閉じた開会式も無事終わり、いよいよ明日から第75回の全日本総合女子選手権大会が行われます。
いわゆる「国体」のリハーサル大会としての開催が続いた全日本総合ですが、全国規模の大会としてはもちろんこの大会が一番の歴史を誇ります。そのリハーサル元の国体が今年で名称を変え、来年からは「国スポ」となるようです。漢字を止めてカタカナにすればなんか時代を先取っている気がするという、まあアホな変更ですね。
なおかつ、よく分かりませんが今年のこの大会からは「文部科学大臣杯」というお墨付きというか権威付けがなされることも決まったようです。開会式でどっかのオッサンが言ってましたが、オッサンというのはほんと、権威や箔付けが大好きな生物ですね。同じオッサンとしてよく理解できます(笑)
まあそんなことはさておき、我々は純粋にソフトボール競技をこころから楽しみたいと思います。
<Aブロック・ベスト4進出確率>
80%…トヨタ・レッドテリアーズ
20%…戸田中央総合病院
<コメント>
昨年優勝のトヨタが最右翼。
ただ戸田中央メディックスも外国人選手を始め打線も比較的調子がいいし何より監督が元トヨタ自動車の名将福田監督。おそらく2日目の初戦で対戦するこの両者の戦いがこのブロックの最大の山場。逆にこの両者の反対側の山は2回勝ってベスト8に入れるまたとないチャンスの大会。JDLチームの日本精工と東海理化は何が何でも勝ち上がりたいし、逆に日本体育大と東京国際大も大いにチャンスがある。
【Aブロック・1回戦(16日)~対戦カード別予想】
A1:「◎戸田中央総合病院(90%) vs. MORI ALL WAVE KANOYA(10%)」
JSLの強豪チーム、MORI ALL WAVE KANOYAだが、さすがにこの対戦は分が悪い。今年の鹿児島国体にも出るチームなのでなんとか形になる試合にはしたいが。ただ戸田中央も時々やらかすので、決してチャンスが無いわけでないので可能性を10%にした。個人的な見所はMORI ALL WAVE KANOYAが誇る強打の1番打者、上村麗。日本体育大を出た後に1年だけ戸田中央病院に所属していたが、実力的にはそのまま十分1部リーグで通用する選手だった。満を持しての古巣対決となる。
A2:「○東海理化(70%) vs. 東京国際大(30%)」
今年は大学生の試合をインカレで1日分しか見ていないので何にもわからない。東京国際大は1試合も見てない。
なので全く分からないが、まあだいたいこんなもんかなと。東海理化も2部時代の東海理化なら五分五分の試合しただろうが、JDLで1年揉まれて今ここで大学生と互角の勝負しているようではいただけないのだ。
A3:「◎トヨタレッドテリアーズ(99.5%) vs. 大和電機工業(0.5%)」
個人的には大和電機工業は昔からとっても大好きなチームなのだが、さすがにここの勝負に勝つのは厳しい。でも無心でぶつかって絶対に諦めない好ゲームはしてくれると思う。
昔から大和電機工業やYKKは全日本総合では爪痕を残すチームだから、最低でもトヨタを一時は必死にさせる試合展開をしてくれるだろう。
A4:「○日本精工(85%) vs. 日本体育大(15%)」
東海理化同様、長らく2部時代が続いた日本精工も、JDLで1年経験して簡単には負けないチームにはなった。直近の豊田自動織機戦での延長7-8の敗戦は、負けたとは言え見ているファンに感動すら与える好ゲームだった。日本体育大もインカレでは全く良いところがなかったが、逆にその鬱憤を晴らすチャンス。2つ勝ってトヨタか戸田中央に全力で戦いを挑みたい。
<Bブロック・ベスト4進出確率>
50%…日立サンディーバ
40%…SGホールディングス
5%…NECプラットフォームズ
5%…大垣ミナモソフトボールクラブ
<コメント>
日立とSGHは現状互角かも知れないが、やはり戦い慣れている日立の方が一枚上か。とはいえ大学生に1回戦で負けるみたいな失態も演じてきたのも事実なので、園田学園女子大との1回戦から本気で戦いたい。ただそれだけの駒は十二分に揃っている。SGHは和歌山大会で準優勝したのは大いにくじ運、対戦運に恵まれた結果だったけど、今年はトヨタ、ビック、織機という総合BIG3と離れたことで純粋な実力で最終日まで残る(ベスト4に入る)チャンスの年。日立との対戦を死ぬ気で戦いたい。そんな中、この両チームと反対側に入ったNEC、ミナモにとっても強豪がつぶし合ってくれるのは願ったり叶ったり。両者がつぶし合ってへとへとになった後に漁夫の利を得たいが、そのためには出来るだけ楽に2連勝して勝ち上がりたい。
さて、このJDL4チームに挑むのが大学の強豪4チームという構図も実はかなり興味をそそる組み合わせ。JDL4チームが次の試合を見て戦ってくる隙をついて足もとをすくえる大学チームが一つでもあるかどうか、そこは楽しみに結果を待ちたい。
B1:「(25%)山梨学院大 vs. 大垣ミナモソフトボールクラブ(75%)○」
インカレで見たが山梨学院大はやっぱり今年も良いチームに仕上がっている。飛び抜けた選手はいないが、チーム力でインカレ優勝狙えるレベルだったと感じた。とはいえ先のリーグで日立を撃破した大垣ミナモももう十分日本リーグ強豪の部類。欲をかいて手を抜かない限りは安泰か。
B2:「◎(95%)日立サンディ-バ vs. 園田学園女子大(5%)」
いくら強豪で試合巧者の園田学園女子大とは言え、さすがにここは日立。日立の打者はしかも、なんか格下相手に容赦なく打ちまくりそうな無慈悲な感じの打者が多いので大差で勝ちそうな気はする。知らんけど。
B3「(25%)IPU環太平洋大 vs. NECプラットフォームズ(75%)◎」
まあNECプラットフォームズも良い投手が多いのでよほどIPUがハマらない限りNEC有利は堅い。IPUは…今年は見る機会がありませんでした。がんばれIPU。
B4:「(5%)東北福祉大 vs. SGホールディングス(95%)◎」
SGHもなぜかJDLでは苦戦しているけど、選手の面子的には凄い選手が揃ってる。あれでなんで勝ちきれないのかが不思議なくらい。
東北福祉大は今年の総合をどんなチームで臨むのかがわからないけど、開会式に全チームの代表として佐賀の名産品を舞台上でもらっていたくらいなので良い試合を期待したい。ワラスボの干物とかもらってたけど、是非とも肥前鹿島の銘酒とぶつけて臓腑に流し込んでいただきたいものだ。
<Cブロック・ベスト4進出確率>
55%…ビックカメラ高崎
23%…Honda
17%…豊田自動織機
5%…伊予銀行
<コメント>
ここはまた大変なブロックになった。 昨年ベスト4のビックカメラ高崎と豊田自動織機が居て、しかもビックが2回戦で激突するのが苦手のHonda。ビックがそのHondaに勝っても全日本総合マイスターの豊田自動織機が待ち構えるという構図。毎年腹が立つほと組み合わせに恵まれるビックカメラ高崎だが、今年はざまあ(以下略)。とはいえ、なんだかんだ言って一番勝ち上がる確率が高いのは事実だろうが。
その織機は特例2023?で主力選手を数人欠くのが致命的かも知れないが、控え選手の奮起に期待したい。織機としてはビックかHondaと当たる3回戦には絶対にダラス・エスコベドを温存して取っておきたいので、2回戦の伊予銀行戦は日本人投手で乗り切るのが必須条件。その日本人投手がここ最近不調なので、翻って伊予銀行にも十分チャンスの芽が回ってきていると思う。
【Cブロック・1回戦(16日)~対戦カード別予想】
C1:「○(70%)伊予銀行 vs. 中京大(30%)」
インカレ優勝の中京大が伊予銀行に挑む対戦。今年のインカレは実力的には金沢学院大だったように思うが、雷が遙か彼方でゴロっとなっただけで中断して延期したりというとろくさい大会運営のために時間が押したり試合途中で翌日延期になったりしたので、そのゴタゴタを上手に乗り切った中京大の大人な行動が優勝に導いた感じで、実力的には特別飛び抜けてはいなかった。なのでここは伊予銀行が堅いとは思うが、インカレ優勝の敬意を表して可能性をあげてみた。
C2:「(5%)富士大 vs. 豊田自動織機(95%)◎」
さすがに織機の勝ちあがりは堅いが、今年も開会式で「豊田自動”車”織機」と紹介されるミソがついたのが唯一の不安材料。あんなチーム名間違えた紹介してきたんなら、全員立たなかったら良かったのに(笑)
C3:「◎(99.99%)ビックカメラ高崎 vs. アイクラブ(0.01%)」
ここはさすがにアイクラブは厳しいか。アイクラブの勝ち上がり確率0.01%はビックが食中毒か交通事故で棄権する確率。
C4:「(1%)龍谷大 vs. Honda(99%)◎」
ユニフォームの袖に「KYOTO」と縫ってあったので「同志社か」と思っていたらまさかの龍谷大だった。龍谷大が勝ち上がってきたことを知らなかっただけにたいそうびっくらこいたと同時に、すごい嬉しかった。元伏見区住人としては龍谷大はまさにお膝元の大学だったのだ。しかも、一番最初にサインボールをゲットしたのが、龍谷大から日立マクセルに進んだ亀本伊純選手だったので余計に思い入れがある。なんとか良い試合を期待したいので、Hondaには手を抜いて欲しい。
<Dブロック・ベスト4進出確率>
50%…デンソー
20%…太陽誘電
20%…シオノギ製薬
10%…タカギ北九州
<コメント>
デンソーも総合ではほんとよくわからんチームで、一昨昨年の鹿児島大会では大学生に負けるし、去年の鹿児島大会ではタカギ北九州に負けるし。たださすがにもうそういう時代も過ぎ去って、中森菜摘監督がシビアに勝てるチームを着々と作り上げてきているように感じる。このブロックは太陽誘電が昨年準優勝したせいでトヨタと反対側に鎮座することになったブロックで、なおかつ組み合わせの妙でビックカメラ、織機、日立、Hondaなどもいないという恵まれたブロック。誘電のためのブロックではあるが、結果的にはデンソーが一番得をしそうだ。
太陽誘電も去年はベストな試合展開でビックカメラ高崎に勝って準優勝となったが、チームはあくまでも発展途上で若手育成段階。ただそうやってリーグでは苦戦している分、こういう一発勝負の大会でまた結果を残していきたい。
ただそんな中で不気味なのがJDL西のシオノギ製薬とタカギ北九州。どちらも「ザ・しぶとい」みたいなチームなので簡単には負けない。トヨタ、ビック、織機がいなくて喜んでいるのはこの2チームも同じで、「デンソー、太陽誘電相手ならなんとかなる、十分勝てる」と気合い十分でいるはず。特に、シオノギが頑張ってデンソーを撃破し、タカギ北九州の投手陣が踏ん張って太陽誘電をうっちゃったら、あれよあれよとタカギ北九州がベスト4なんてことも無きにしも非ず。ある意味、実力伯仲のブロックかも知れない。
【Dブロック・1回戦(16日)~対戦カード別予想】
D1:「(2%)日本文理大 vs. デンソー(98%)◎」
ここ最近文理もなかなか良い選手を輩出してJDL、JSLに多くの選手を送り込んでいる。さすがにデンソーには勝負はかなわないかも知れないが、そういう選手たちが大学生最後の大会でどんな活躍をするか、それだけでも見る価値はありそう。
D2:「(1%)ひらまつ病院SAGA ALLSTARS vs. シオノギ製薬(99%)◎」
試合の予想はさておき、開会式でもっとも活躍したのがこのひらまつ病院SAGA ALLSTARSの松尾奈月キャプテン。なんか見たことある名前だと思ったら厚木SCの元選手で、今は地元に戻って小学校の先生をしているらしい。後世に語り継がれる選手宣誓だったように思う。内容はたぶん虹色ソフトボールさんがどっかにアップしているはず(笑)
そもそも佐賀国体のソフトボール部門のメインチームのひらまつ病院は歴史のあるクラブチームで、元島根三洋の古賀三香子選手が長年活躍していたことで個人的にもよく試合を見に行っていた。
佐賀と言えば佐賀女子短大佐賀女子校で、出身者には日本代表レベルの名選手が目白押し。たとえば又吉薫とか、又吉薫とか、カオル又吉とか。もう引退してるけど。
ただ現役では塚本蛍とか森山遥菜とかいるけど、今年そういう名選手たちを集めて国体予選を戦ったらなんと一回戦負け。よくわからん。JDLの名選手集めても勝てないんだったら、もうこのひらまつ病院のままでいいのにね。できるだけ多くの選手がひらまつから選ばれて欲しいものですたい。
D3:「◎(90%)タカギ北九州 vs. 東海学園大(10%)」
とにかくJDLに参加して以降のタカギ北九州の躍進ぶりが凄いね。つい2年前でこの対戦なら東海学園大の方の確率を高くしてただろうけど、今はもう絶対的に有利と断言できる。 これで負けてワシに恥をかかさないでくれ。
D4:「(40%)金沢学院大 vs. 太陽誘電(60%)△」
さて、最後の最後で一番わからないのがこの対戦。 太陽誘電は下手な試合をしないチームなので、普通に完勝しそうな気もするけど、金沢学院大がやっぱり強い。今年のインカレも大会運営が平常なら優勝は堅かったように思う。何せ山下千世と宮本愛里という投打に核があるのが強み。宮本が最近ちゃんと打てているのかどうかは知らんけど。僅差の良い試合になるか、あるいは太陽誘電が大差で勝つか。はたまた普通に3点差とかで終わるか、そのうちのどれかだろう。