8月15、16日に静岡で国体東海地区予選を、成田で関東国体予選を見てきた。
この同じ日程で各地で国体のブロック予選が行われており、九州では織機の内藤恵美と長澤佳子、デンソーの田中美奈、元戸田中の投手中山紀恵を補強した東芝北九州メインの福岡県が優勝した。翌週には近畿でシオノギ主体の兵庫県が優勝し、佐川急便主体の京都府が準優勝して国体出場を決めた。
関東からは昨年までは2チームが出場でき出場都県決定のため複雑な敗者復活戦を繰返していたが(関西などは今年もこのシステム)、1県のみになった今年は一発勝負の単純トーナメントになってしまった。関東ミニ国体といえば1部のチーム5チームと千葉、茨城、山梨からは大学やクラブチームが集まり、各チームが2日間で2、3試合、多くて4試合はやるという非常に面白い大会だったのだが今年はその楽しみが半減した。
今回の自分の観戦行として、理想的には15日に関東ミニ国体で多くの1部チームや元レオパレスの古渡&元ルネサスの鈴木英都巴が3、4番の千葉チームを見て、16日に東海ミニ国体で愛知と靜甲の決勝を観るというのがベストだったのだが、東海予選の1回戦で静岡と愛知が当たってしまうことになった。靜甲だけはどうしても見たかったので結局は順番を入れ替え、関東には16日の決勝1試合だけを見に行くことになった。その代わりパナソニックの選手を補強した三重の好ゲームも見られたのでまま満足できた。
【8月15日:東海ミニ国体@静岡県清水区三保貝島グランド】
第1試合は三重対岐阜。三重は鈴鹿国際大にパナソニック電工津、園田学園大からの補強チーム。岐阜は東海学院大がメインのチーム。パナソニックから補強された川村の逆転スリーランで三重が逃げ切り、明日の決勝戦にコマを進めた。
第2試合は静岡と愛知が対決する事実上の決勝戦。染谷(愛知)と河部(静岡)の投げ合いで3回までは0-0の展開だったが4回、織機から補強された古田が均衡を破る豪快なホームランをセンターへ。好投を続けていた河部がこれで完全にリズムを狂わせる。東を討ち取り2死となったが同じく織機から補強された田中にセンター前を浴び、狩野妹には死球。日本代表の松本にレフト前で繋がれた2死満塁から竹林がライトに痛烈な当たり。白井(元レオパレスの白井奈保美の妹)がワンバウンドで捕って素早く一塁へ投げるも間一髪セーフ、ライトゴロにはならなかった。その間に2者が還ってしまいほぼ試合が決まってしまったが、もし本塁に投げていれば二人目は防げたはず。ただ確かに1点もやりたくない難しい判断だった。続く衣笠にも四球を与え再び満塁としたところで静岡は河部から鈴木に投手を代える。迎える打者は1番の増山。その初球を右中間に走者一掃のタイムリー三塁打を放ちこの回一挙6点で万事休す。その後、静岡は伏兵・渡辺(NECアクセステクニカからの補強で三塁先発)、代打の加藤(靜甲)が染谷から豪快なホームランで意地を見せただけに、もったいない大量失点だった。
<こういう設備も何もないグランドでは大学生の手製カウンターが観ている方にも大助かり>
<逆転スリーランをライトに叩き込んで三重の勝利に貢献した川野真美(パナソニック)。補強して正解>
<高校時代がショートだったので守備はお手の物の狩野亜由美(織機)。でも試合ではショートゴロなし>
<センターへ豪快なホームランを放った古田真輝(織機)。補強して大正解>
<ホームランを放った静岡県の渡邊南(NECアクセステクニカ)と加藤菜奈子(靜甲)。まさか打つとは思わないから打った瞬間の写真なし。前もって言ってくれないと>
<絶好調の田中幹子(織機)。「17番」はサイズが合うユニフォームを選んだからたまたま>
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【8月16日:関東ミニ国体@成田市大谷津球場】
成田くんだりまで決勝戦1試合だけを見に行ったわけではあるが、ここは今年の全日本総合の会場ともなるので下見も兼ねてという方向で自分を納得させた。成田の会場はいくつにもわかれているのだが成年女子が行われた大谷津球場には成田駅西口から便利なバスが出ている。
決勝戦は卑劣なまでに(笑)超一流選手を集めたルネサス&誘電連合の群馬県と、レオパレスがメインで大学生を二人補強した東京都。レオパレス東京都は前日の対神奈川県(ソフトウェア)戦で0-6の7回2死から6点を奪って同点に追いつき延長で勝利を決めるという日本文理以上の漫画みたいな試合展開で勝ち上がってきた。
さて決勝戦、群馬県は上野、東京都は山根というファン垂涎の先発であり内容も期待に違わぬ投手戦となった。ランナーを出しながらも要所を締めていた山根であったが中盤で1点を取られる。しかしその後は踏ん張り、卑怯なまでの(笑)強打線群馬県相手に7回を1失点に抑えるさすがの好投。一方の上野はそれ以上のデキというか普通のデキで7回1死までパーフェクトピッチング。
「せっかく成田くんだりまで1試合だけ観に来たんだから完全試合くらい見せてもらおうか」と思った矢先、空気の読めない藤本索子が右中間に二塁打でパーフェクトもパー。直後のワイルドピッチで1死3塁。7回裏まで1時間ちょっとというスピーディーな試合展開に「せっかく成田くんだりまで来たんだから1点取って延長に持ち込んでもらってもうちょっと試合を楽しませてもらおうか」と思ったのも束の間、空気の読めない4番の小柳が簡単に三振。5番の永吉(小野だったかな)も凡退してあっさり試合終了。せっかく成田くんだりまで来たのにあっけなく試合が終わってしまったのでしょうがないから球場の後片付けを最後まで見学して帰った。
ちなみに東京に補強されていた大学生二人。小柳(東女体大)は先のジャパンカップ以降不調なのかまるで打てそうになかったが、逆に大学2年生ながら呼ばれていた原野愛美(東女体大)はスピードもあるしスイングもいいし、これは良い選手になるのでは、という予感が大いにした。
でも二人ともサトリエルートですでにレオパレス決定か??
※出張中でメモを忘れたのでところどころ不確かな面も。帰宅後に確かめて訂正し写真も増やそう※
<まあまあかっこいいユニフォームで好投する上野由岐子(ルネサス)>
<7回1死、藤本索子(レオパレス)のKY二塁打>
<大学生からの補強の身で東京都の4番を張った小柳薫(東女体大)。でもちょっとバットの出が悪い>
<将来楽しみな大学生、原野愛美(東女体大)>
======================愛知県 対 静岡県の詳細======================
先発投手:愛知県=染谷美佳、静岡県=河部祐里
【1回表:静岡県(靜甲+NECアクセスからの補強)】
中村夏美:左直→白井加奈絵:二ゴロ→田中美穂:見逃し三振
【1回裏:愛知県(デンソー+織機補強)】
増山由梨:遊ゴロ失2→狩野亜由美:左飛→古田真輝:二ゴロ→東美幸:右飛
【2回表:静岡県】
萩籐寛子:左飛→計盛志津子:二ゴロ→渡邊南:空振り三振
【2回裏:愛知県】
田中幹子:中飛→狩野香寿美:右前打→松本尚子:二直併殺打
【3回表:静岡県】
松井志帆実:三ゴロ→植松尚子:左中間二→尾方栄里:投ゴロ三進→中村:一ゴロ
【3回裏:愛知県】
竹林綾香:三邪飛→衣笠久美:四球→増山:二ゴロ二封(一塁を駆け抜けファールラインを超えてしまいアウト)
【4回表:静岡県】
白井:中直→田中:見逃し三振→萩籐:空振り三振
【4回裏:愛知県】
狩野姉:一邪飛→古田:中本塁打→東:遊ゴロ→田中:中前打→狩野妹:死球
松本:左前打→竹林:右前2点適時打(ライトゴロならず)→衣笠:四球
静岡:投手交代→鈴木麻美
増山:右中間3点適時打(初球) →狩野姉:二ゴロ
【5回表:静岡県】
計盛:見逃し三振→渡邊:左越え本塁打→松井:空振り三振→植松:遊邪飛
【5回裏:愛知県】
古田:三ゴロ→東:中前打→田中:中前打(三進送球二進) →狩野妹:三邪飛→松本:遊ゴロ
【6回表:静岡県】
尾方:空振り三振→中村:右飛→白井:空振り三振
【6回裏:愛知県】
竹林:遊ゴロ→衣笠:左飛→増山:左前打→野木あや:一前内野安打→古田:左飛
【7回表:静岡県】
代打加藤菜奈子:中越え本塁打→計盛:中直→渡邊:空振り三振