【日本リーグ2009/2010シーズンの引退・移籍・新加入選手と展望~2部・その3(大和電機、NEC、甲賀医専、ウェルネス)】
※ソフトボール協会のHPで配信されているpdfファイルを元に、引退選手等を確かめてここまで書いてきました。が、しかし、今日大和電機の新人選手・松本さとり選手が、ソフトボールマガジンの名鑑にはちゃんと載っているのに協会の名鑑には載っていないことが判明!
とすると、もしかしたら他にも抜けている選手がおられるかも知れません。気づき次第、訂正します。
【大和電機(ホープセクション)】
退団選手:5人
(1/SS)米田雪乃 (5)
(5/3B) 久保葵 (3)
(7/LF) 大和藍 (2)
(10/C) 阿南千里 (5)
(19/P) 清中ひとみ (2)
新人選手:3人
(18/P) 石垣香織(京都西山→大阪国際大)
(1/RF) 長島あゆみ(柏陵→東北福祉大)
(27/C) 松本さとり(とわの森三愛→日本体育大)
移籍入団選手:1人
(26/LF) 本田美穂(細田学園→東京女子体大→戸田中→パナソニック電工津)
(新人捕手の松本さとりの名前はソ協会HPにアップされている名鑑には載っていない。なぜだ?)
※2010年の大和電機について
12試合に登板したエース格の左腕・清中ひとみが引退してしまった。なかなか良い投球をしていただけに残念だ。米田雪乃と阿南千里もレギュラーだった選手。ただ投手1人、捕手1人、野手3人の引退で新加入が投手1人、捕手1人、野手2人と、ほぼ構成は変わらずに今年もリーグに入れる。
新加入の本田美穂は戸田中から実業団人生が始まり、パナソニック電工津を経て大和電機で三つ目の所属チーム。詳しくは次の記事にでも書きたいが、この選手にはとことん実業団にしがみついて欲しい。2部にもまだまだ未知の世界が広がっているはずだから。
東北福祉大出身の長島あゆみには(父に関して)逸話が多い(以下、wikiを参考)。父親の長島哲郎氏は仙台育英から東北福祉大に進み、今でこそ強豪になった東北福祉大出身のプロ野球第1号選手である(オリオンズ時代のロッテにD3位)。しかも高校時代は野球の強豪・仙台育英に在籍しながら野球部ではなく書道部に所属していたという超変わり種。本格的な野球を大学進学後に始めてプロに入るなど、よほど素質のある選手だったのだろう。その父の素質を受け継いだ長島も、福祉大4年に進学する際には4番を期待されたような選手だったが、その後はやや伸び悩んだ。インカレを圧勝で制した福祉大のベンチには入っていたものの期待以上の活躍はなかったようだ。2部の下位チームである大和電機電機に進んだ後は捕手にも挑戦するとのこと。巻き返しに大いに期待したい。
<引退した米田雪乃>
<去年のキャプテン、阿南千里>
<エースとして活躍した清中ひとみ>
<電工津の芝田から守備妨害を受けた瞬間の米田>
【NECアクセステクニカ(アドバンスセクション)】
退団選手:なし
新人選手:なし
移籍入団選手:なし
※2010年のNECアクセステクニカについて
退団選手、新加入選手ともになし。まったく陣容が変わらないのは今年度唯一の実業団チームではないだろうか。限られた条件のもと昨年からのチームを熟成させつつ、現有戦力の上積みで上位を目指していく。
今年から監督に就任した浦野氏は宇津木ジャパンでコーチを務めていたことで有名。藤村女子高と、1部の太陽誘電でも監督をしていた。特別に補強もない2部の下位チームを立て直すことには恐らく大きな魅力を感じての就任のはずだ。どういう指導をしどうチームを立て直すのか注目したい。ちなみにマネージャーの山田雅美さんは元松下電工の選手。
渡辺祐子、川村美紗、岩倉香奈、今村千春などが今年も上位打線を担うのだろうが、やはり個人的に強く印象に残っているのが三塁手の渡邊南。昨年、靜甲主体で挑んだ国体東海地区予選に補強選手として出場し、金メダリスト染谷美佳から目の覚めるようホームランを叩き込んだ実力者だ。出身の藤枝順心高の1年後輩には甲賀医専を経て今年1部の大鵬薬品に入った伊藤留美子がいる。先輩として負けてはいられないだろう。
<国体予選で染谷美佳投手からホームランを放ち笑顔の渡邉南>
【甲賀医療技術専門学校(ホープセクション)】
新人選手:15人
(5/IF) 岡田千波(和歌山北)
(7/OF) 秋月枝葉(笠田)
(8/2B) 神田結美(大津商)
(9/OF) 横江仁美(大津商)
(14/IF) 坂本有里(岐阜女子)
(15/C)和座麻瑠音(岐阜女子)
(16/OF) 青木瞳(明浄学院)
(18/P)玉置実裕(神戸野田)
(20/OF)中松のぞみ(八幡商)
(21/3B) 木村祥子(大津商)
(22/C) 村中雅美(三国)
(23/OF) 梅木麗香(天理)
(24/OF) 松浦加名子(掛川東)
(27/IF) 佐藤亜美(九州文化学園)
(28/P)寺田由香(滋賀学園)
引退(?)選手:6人
(4/IF) 山本有希
(5/IF) 岡村貴世
(18/P) 大垣内有沙
(20/OF) 福田奈未
(21/C) 木村早希
(23/C) 児島真帆
実業団移籍選手:8人
(7/OF) 後口真紀子(→ペヤング)
(8/IF) 岡本綾香(→島根三洋)
(9/OF) 樋口優花(→湘南ベルマーレ)
(10/IF) 遠山佑奈(→太陽誘電)
(16/IF) 谷川綾子(→湘南ベルマーレ)
(22/C) 伊藤留美子(→大鵬薬品)
(27/P) 大澤愛(→湘南ベルマーレ)
(28/IF) 野村有梨(→平林金属)
※2010年の甲賀医専について
今年は8人が卒業後に実業団に進むことができた。卒業者数の半数以上の実業団入りは上出来だろう。特に期待は太陽誘電に進んだ元キャプテンの遠山佑奈と大鵬薬品に進んだ伊藤留美子。ともに体格のいい期待の選手だ。誘電では先輩の川原若菜がそろそろ外野の一角を狙うポジションに来たが、遠山もかなり良い選手なだけに高いレベルで競争して欲しい。
ただその遠山以上に早く出番がきそうなのが伊藤。比較的層の薄い大鵬薬品では前半戦から打席は回ってくるはずだ。2部に進んだ中ではペヤングに進んだ後口(うしろ)のバッティングはなかなかいいものがあったように思える。ただ他の選手もふくめ、とにかく甲賀医専出身というだけでなぜか応援したくなる選手達。それぞれのチームで役割を担ってチームに貢献してほしい。
新入学選手が15人いるが、やはり滋賀を中心に近隣県の選手が多い。岐阜女子出身のキャッチャー和座麻瑠音は高校時代に山中しほ(ソフトウェア)、細野了華(トヨタ)と言った好投手二人とバッテリーを組んでいた(はずの)選手。そうそういそうにないこの珍しい名字、佐川急便中部にも同じ「和座」という選手がいたはずだが、やはり姉妹だろうか。玉置実祐は代表投手・安福智の出身高で好投手の多く出る神戸野田出身だが、玉置自身は高校時代は野手だった。甲賀医専では中学以来の投手としてチャレンジする。
2年生の中にも、熊野オープンで主力のいる織機を完封しかけた更ヱ万梨菜や、まず間違いなく実業団に進み打者として成功するであろう三宅美咲、身長143cmとカネボウの渡邉昌江の144cmと並んでリーグ最小ながら元気いっぱいの金川祐子など、魅力ある選手も多いのだが、あまりにもたくさんの選手移動があるので今回はひとまずここまで。
<ペヤングに進んだ後口(うしろ)。バッティングより目立ったのがこの投げ方。平均以上の強い送球をするし投げる瞬間は理想的なのだが、とにかく送球フォームがとても個性的>
【日本ウェルネススポーツ専門学校(ホープセクション)】
退団選手:6人
(10/IF) 鈴木彩貴(2)
(12/OF) 中島舞人 (1)
(19/P) 糸井明里(2)
(31/IF) 板倉美里(1)
(18/P) 田谷めぐみ(1)
新人選手:5人
(5/3B) 武蔵奈那(所沢西)
(6/SS) 池石夢須希(藤村女子)
(16/1B) 佐藤貴美絵(都立第四商)
(19/CF) 五嶋美咲(掛川東)
(22/3B)千葉美都紀(足利清風)
実業団移籍選手:?
(15/P) 田辺磨唯(→イカイ?)
※2010年の日本ウェルネスについて
昨年は13人、今年は5人の新人が入ったが12人と1人減。カネボウから移籍してきてコーチ兼任だった名物選手の板倉をはじめ、1年目の選手が3人退団したのが非常に残念だ。今年入った選手は何が何でも2年間は踏みとどまって初勝利に向けて全力を尽くして欲しい。
何度か名鑑に目を通したが、今年実業団に進むことができた選手はなかったようで残念だ。投手の糸井なんか長身で面白い存在だったし、遊撃手のキャプテン鈴木も良い選手だったが。今年キャプテンを務める大出がセンスのある二塁手なので今年は特に彼女に期待したい。
とにかく、ウェルネスには今年こそ初勝利してほしいし、できたらその場面を目の当たりにしたい。
<長身でスタイルの良かった投手の糸井>
<去年のキャプテン、鈴木>