<2022年・第74回・全日本総合女子ソフトボール選手権大会・Dブロック1回戦-第2試合(2022年9月23日)>
金沢学院大
000 0200 … 2-3-0
000 0000 … 0-2-0
大垣ミナモ
金沢学院大:○山下千世、田畑七海 - 江藤楓果
大垣ミナモ:●エレン・ロバーツ、中山日菜子 - 長井美侑
(本):
(三):
(二):須藤麻里子(ミ)
【戦評】
先のインカレで初優勝を成し遂げた金沢学院大がJDLチームの大垣ミナモを撃破。そのチーム力が本物であることをここでも証明した。
とにかく金沢学院大は見事な試合だった。その試合を決めたのは3人目代打の奥本純子。5回表、無死満塁の絶好のチャンスが2死満塁となり、さすがにここから点を取るのは厳しいかと思われた場面で代打に出て初球をセンターにクリーンヒットの2点タイムリー。一生自慢できそうな見事な打席だった。
5回表の攻撃は4番の宮本愛里から始まる。元豊田自動織機で期待の大砲だった宮本がセンターにゴロでヒットを放つと、続く原茂那も初球をセンターにヒット。さらに相手のミスで満塁となったあと、代打西窪千尋の打球はショート正面で6-2-3の併殺打。これで2死二三塁となった時点ではこのまま抑えられるなと思ったが、続く代打の猿渡あいみが粘って粘って四球を奪い取って再び満塁に。この猿渡の四球も勝利をたぐり寄せる大きな打席だった。
もちろん勝因は先発して6回を完璧に抑えた山下千世の好投による部分も大きい。高校時代から名を馳せビックカメラ高崎にも1年間籍を置いた好投手は、やはり大学生レベルでは頭二つ分くらい抜けた存在の投手だった。
大垣ミナモとしては悔やんでも悔やみきれないのは5回表のエレン・ロバーツの守備。無死一二塁からおあつらえ向きの併殺コースの真正面の投ゴロに打ち取るも、三塁に投げようとしてカバーがおらず、その後一塁に投げれば良かったものの二塁を向いてしまい間に合わなくて投げられず、結局一塁に向かって投げようとしても時すでに遅し。結局ここでアウトを一つ取れなかったことが最後に響いた。
<決勝タイムリーを放つ代打の奥本純子>
<大垣ミナモ打線を完璧に封じた金沢学院大の山下千世投手>
【金沢学院大:先発と交代選手】
1(6):遠藤澪
2(7):本村夏穂
3(4):川原千賢
4(3):宮本愛里
5(D):原茂那→(走)北井ゆず→(再打)原茂那
6(9):長谷部光瑠
7(8):中尾友香→(打)西窪千尋→(再)中尾友香→(打)紅谷凜香→(9)松井ひとみ
8(2):江藤楓果→(打)猿渡あいみ→(再)江藤楓果
9(5):高橋杏→(打)奥本純子→(再)高橋杏
FP(1):山下千世→(1)田畑七海
【大垣ミナモ:先発と交代選手】
1(7):伊藤梨里花→(打)近本和加子
2(5):須藤麻里子
3(3):内田小百合
4(D):田立梨子
5(2):長井美侑
6(4):西野希美
7(9):宮田遼香
8(8):阿部里奈
9(6):二見亜希
FP(1):エレン・ロバーツ
【1回表:金沢学院大~0点】
1(6):遠藤澪:遊飛
2(7):本村夏穂:遊半直
3(4):川原千賢:空振り三振
【1回裏:大垣ミナモ~0点】
1(7):伊藤梨里花:遊ゴロ
2(5):須藤麻里子:左中間二塁打(フェンス直撃)
3(3):内田小百合:遊ゴロ(二遊間、遠藤が好プレー)
4(D):田立梨子:四球
5(2):長井美侑投ゴロ
※須藤麻里子の打球はフェンスを直撃だったが、今回の会場は4会場ともにフェンスまでの距離が70m。67mなら入っていた打球。これがホームランだったら試合展開はまるで違っただろうが、条件はみな同じなので仕方がない。
【2回表:金沢学院大~0点】
4(3):宮本愛里:右飛
5(D):原茂那:投直
6(9):長谷部光瑠:遊直
<宮本愛里は良い当たりもライトに捕られる>
【2回裏:大垣ミナモ~0点】
6(4):西野希美:左飛
7(9):宮田遼香:空振り三振
8(8):阿部里奈:二内安
9(6):二見亜希:遊ゴロ二封
【3回表:金沢学院大~0点】
7(8):中尾友香:一飛(ツマリ)
8(2):江藤楓果:空振り三振
9(5):高橋杏:空振り三振
【3回裏:大垣ミナモ~0点】
1(7):伊藤梨里花:見逃し三振
2(5):須藤麻里子:二飛
3(3):内田小百合:二ゴロ
【4回表:金沢学院大~0点】
1(6):遠藤澪:中飛
2(7):本村夏穂:空振り三振
3(4):川原千賢:空振り三振
【4回裏:大垣ミナモ~0点】
4(D):田立梨子:空振り三振
5(2):長井美侑:投ゴロ
6(4):西野希美:三ゴロ
【5回表:金沢学院大~2点】
4(3):宮本愛里:二遊間中前打
5(D):原茂那:二遊間中前打(初球)
6(9):長谷部光瑠:投ゴロ・野選
※ピッチャー正面のゴロで絶好のゲッツーコース。捕ったロバーツが三塁に投げようとするもサードが前進守備でベースががら空きで投げられず。
※ここで諦めて一塁でアウトを取れば良かったものを、今度はセカンドを見てしまいこれも投げられず、そして一塁に投げようとするも時すでに遅し。
※絶好のピッチャーゴロに仕留めながらゲッツーどころか一つのアウトも奪えず無死満塁に。結局この「アウト一つ」が致命傷になった。
7(PH):西窪千尋:遊ゴロ・併殺(6→2→3、2死二三塁に)
8(PH):猿渡あいみ:四球(粘って奪い取った四球)
9(PH):奥本純子:中前2点適時打(初球)
1(6):遠藤澪:見逃し三振
<先頭の宮本愛里が二遊間を破るセンター前ヒットで出塁>
<続く原茂那も初球をセンターへヒット>
<長谷部光瑠の打球はピッチャーゴロも、併殺を焦ったエレン・ロバーツがどこにも投げられず>
<代打の西窪千尋の打球はショート正面で6-2-3の併殺>
<代打の猿渡あいみが最後は必死にバットを止めて四球を選ぶ。これも大きかった>
<そして最後は3人目の代打奥本純子が初球をセンターへ2点タイムリー>
【5回裏:大垣ミナモ~0点】
7(9):宮田遼香:空振り三振
8(8):阿部里奈:空振り三振
9(6):二見亜希:中直
【6回表:金沢学院大~0点】
2(7):本村夏穂:左飛
3(4):川原千賢:空振り三振
4(3):宮本愛里:空振り三振
【6回裏:大垣ミナモ~0点】
1(PH):近本和加子:見逃し三振
2(5):須藤麻里子:右直(ライト前ヒット性の打球だが、ライトの長谷部のスタートが抜群で好捕)
3(3):内田小百合:左飛
【7回表:金沢学院大~0点】
5(RE):原茂那:右飛
6(9):長谷部光瑠:三飛
7(PH):3:空振り三振
【7回裏:大垣ミナモ~0点】
4(D):田立梨子:遊ゴロ
5(2):長井美侑:右飛
6(4):西野希美:遊ゴロ
試合終了