【2011年第9節岐阜大会・2日目第1試合~シオノギ vs 大鵬薬品 ~ 見どころの多い好ゲーム。終盤佐々木の一発で追いついた大鵬が延長でシオノギに勝利】

シオノギ製薬
 001 0010 0…2
 000 0020 1…3
大鵬薬品

シオノギ製薬:安福智 - 橋元春華
大鵬薬品:井俣茉莉 - 増井知美
(本):佐々木瞳(大)
(三):
(二):

【先攻:シオノギ製薬】
1(7):藤田恵
2(9):陽山亜美
3(8):三宅美咲
4(5):宮幸代
5(3):杉本夏子
6(D):上田恵
7(4):山根すずか
8(2):橋元春華
9(6):椎木明日香
FP(1):安福智

【後攻:大鵬薬品】
1(5):佐藤光紗
2(4):酒井かおり
3(D):中山亜希子
4(7):佐々木瞳
5(9):千原香奈
6(3):稲垣ゆみこ
7(8):上釜恵
8(2):増井知美
9(6):森田まゆ
FP(1):井俣茉莉



【1、3回表:シオノギ~0点】

 序盤で2度の二死満塁のチャンスを作るも、期待の上田がともに凡退。昨日大雨の中登板し疲労困憊の大鵬薬品先発の井俣を攻めきれず。


【4回表:シオノギ~1点】

 先頭山根のヒットからシオノギらしく犠打二つを重ねて1死三塁。ここで打席は最も頼りになるキャプテン藤田。
 大鵬側としては、ここは絶対に勝負してはいけない場面だった。
 しかし歩かせるのかどうか、意思統一が中途半端になったことが災い。外角の球を技ありで一二塁間を破られ、大鵬は痛い先取点を奪われる。

<藤田がライト前に先制タイムリー。ここは勝負してはいけない場面だった>

【4回裏:大鵬~0点】
 先頭の酒井がヒットで出ると中山が送って1死二塁。
 シオノギ側は強打者佐々木に対してくさいコースをついて無理に勝負せず結果的には四球で歩かせる。
 5番千原を打ち取り2死とするが、後半戦好調の稲垣がショート右を抜くセンター前ヒット。同点かと思われたが、センター三宅から好返球が返りタッチアウト!
 後半戦、打撃に守備に大活躍の三宅がこの場面もチームを救った。

<稲垣がセンターにヒットを放つも>

<センター三宅から好返球、酒井も懸命にタッチを避けたが…>

【6回表:シオノギ~1点】
 4回表とまるで同じように、先頭の山根がヒットで出ると犠打と内野ゴロで三塁に走者を進めて迎えるは藤田。
 ここは当然のごとく藤田を歩かせて一三塁。
 しかしその藤田が遅いスタートで二盗すると、捕手増井が二塁へ思わず送球。捕った森田も思わずタッチしてしまい、セーフとなる間に三走の山根が生還。大きな2点目が入る。
 大鵬側としては藤田を歩かせた時点で「陽山をアウトにしてピンチを防ぐ」と決めたはず。決めた以上はそれ以外の選択肢に惑わされるべきではなかった。藤田の盗塁など放っておかなければならなかったのだ。
 しかし実はこれで、2点差。2点差となったことが、大鵬にとって逆に有利に働く。

【6回裏:大鵬~2点】
 大鵬の攻撃もシオノギ同様、4回裏の攻撃とまるで同じで先頭の酒井がヒットで出て3番の中山が送りバント。
 4回裏は1点差だったことから佐々木を敬遠気味に歩かせて一二塁としたが、2点差となっていたことで攻め方が変わる。
 佐々木にヒットを打たれても同点だが長打を浴びると一気にピンチになる。しかしそれ以上に走者を貯めたくなかったから勝負したのであろうが、しかしやはりこの強打者はタダ者ではない。北村監督としては正直迷い、そして勝負に行ったことを大いに後悔しただろう。
 しかし逃げずに勝負にきた好投手安福相手に一発で応えた佐々木がやはり素晴らしいとしか言いようがない。完璧に捉えた打球がセンターを遙かに越える起死回生の同点ツーランを放ったのだ。

<やっぱりこの打者は凄い。4番キャプテン佐々木の同点ツーラン。打った瞬間に分かる当たりにベンチも大喜び>

【佐々木瞳同点ツーランの動画】


【8回裏:シオノギ~0点】

 2-2の同点となったことで両投手ともに立ち直り7回は互いに無得点。安福も三者連続三振を奪うなど再びエンジンがかかって延長タイブレイカーに突入した。
 先頭の山根が送って1死三塁としたところで橋元の代打に高橋が入る。
 高橋が入った時点で、どのカウントでエンドランをかけるか、その一点。勝負はその読み比べになったのだが、ここは大鵬バッテリーがうまかった。
 初球ストライクのあと二球目にやや高めを要求。気負った高橋がついバットを出してしまいハーフスイングで空振りを取られる。
 いきなり0-2となった時点で大鵬バッテリーの勝ち。結局は3球勝負の空振り三振を奪い、椎木のセフティバントもアウトにして点を与えない。

【8回裏:大鵬~1点】
 無得点で終わり大ピンチのシオノギだが、それでもここは冷静に先頭の酒井を四球で歩かせ塁を詰めると、中山が犠打で二三塁。強打者の中山だがこの日は1打席目ヒットのあとに3犠打を見事に一発で成功と、実にチームに貢献する蔭の働きをした。
 ただここは当然佐々木も歩かせて塁を詰めて満塁策を取ると迎えるは5番の千原。
 佐々木の後ろでなかなかチャンスに結果を出せなかったが、この場面ではようやく期待に応えてセンターへ飛距離十分な犠牲フライ。
 当然、余裕でサヨナラか、と思ったが、センター三宅からもの凄い返球がホームに返りタイミングは間一髪!
 しかしやや右に逸れ捕手橋元が捕球する瞬間に三走の佐藤光が激突。橋元がボールをこぼす間に激突で体を強打しながらも佐藤光が懸命にホームベースに倒れ込んでベースタッチしサヨナラ。
 最後は体を張った素晴らしいプレーだった。

<1死満塁から千原がセンター定位置付近に飛球>

<強肩三宅が懸命にバックホーム!>

<間一髪のタイミング、激突しながらも最後は佐藤光がホームベースに倒れ込む>



【1回表:シオノギ~0点(井俣)】

藤田:左前打(初球)
陽山:三犠打
三宅:遊ゴロ
宮:四球
杉本:死球
上田:遊ゴロ二封

【1回裏:大鵬~0点(安福)】
佐藤:二ゴロ
酒井:二ゴロ
中山:二前内安(小飛)
佐々木:右飛

【2回表:シオノギ~0点(井俣)】
山根:右飛
橋元:三ゴロ
椎木:左前打(スラップ)
 ※藤田の時に椎木が離塁アウト

【2回裏:大鵬~0点(安福)】
千原:空振り三振
稲垣:右飛
上釜:遊ゴロ

【3回表:シオノギ~0点(井俣)】
藤田:遊ゴロ失
陽山:空振り三振(バントできず)
三宅:一犠打
宮:四球
杉本:四球
上田:二ゴロ

【3回裏:大鵬~0点(安福)】
増井:右邪飛
森田:空振り三振
佐藤光:一ゴロ

【4回表:シオノギ~1点(井俣)】
山根:中前打
橋元:投犠打
椎木:一犠打
藤田:一二塁間右前適時打
陽山:一ゴロ(セフティーバント間一髪)

【4回裏:大鵬~0点(安福)】
酒井:右前打(一塁グラブはじくライナー)
中山:一犠打
佐々木:四球(臭いところをついて歩かせ気味)
千原:捕邪飛
稲垣:中前打
 ※三宅の好返球でホームアウト!

【5回表:シオノギ~0点(井俣)】
三宅:遊内安(森田ダイビングで捕るも投げられず)
宮:三ゴロ二封
 ※送りバントを二塁送球も間一髪、微妙
杉本:三ゴロ二封
上田:左飛

【5回裏:大鵬~0点(安福)】
上釜:一ゴロ
増井:中前打
 ※代走に濱田京香
森田:一犠打
佐藤光:遊ゴロ

【6回表:シオノギ~1点(井俣)】
山根:中前打(ポテン)
橋元:投犠打
ph紺野智美(←椎木):二ゴロ三進
藤田:四球
 ※藤田が二盗、藤田の遅いスタートに惑わされ増井が二塁送球し森田がタッチ、セーフの間に山根が生還(本盗)
陽山:二ゴロ

【6回裏:大鵬~2点(安福)】
 ※椎木が再出場
酒井:中前打
中山:一犠打
佐々木:中越え2点本塁打
千原:左前打
稲垣:犠打
ph鷲野留美:右飛

【7回表:シオノギ~0点(井俣)】
三宅:遊ゴロ
宮:四球
杉本:一犠打
ph鹿出千奈美:二ゴロ(一二塁間酒井好捕)

【7回裏:大鵬~0点(安福)】
増井:空振り三振
森田:空振り三振
佐藤:空振り三振

【8回表:シオノギ~0点(井俣)】
 ※二塁走者に鹿出
山根:一犠打
ph高橋里江:空振り三振(三球)
椎木:捕ゴロ(セフティーバント)


【8回裏:大鵬~1点(安福)】

 ※二走に佐藤光
酒井:敬遠四球
中山:一犠打
佐々木:敬遠四球
千原:中犠飛(サヨナラ)

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