【2012年第7節岩手一関大会2日目第1試合:佐川急便 vs. シオノギ製薬 ~ 森田歩の3打点と信長の完投で佐川が勝利。シオノギ、土壇場で追い付くもまたしても延長タイブレイカー1点差負け】

佐川急便   000 2010 1…4-8-0
シオノギ製薬 000 0102 0…3-9-1

佐川急便:○信長香菜-野添由加
シオノギ製薬:●安福智-橋元春華

【テーブルスコア】


【戦評】
 日本リーグの「ショート森田」と言えば大鵬薬品の森田まゆと日立ソフトウェアの森田涼の森田姉妹が有名だが、この佐川急便の「森田歩」もなかなかやる。
 いや、なかなかやる、どころではない。4回は2死一二塁からレフトの左頭上を弾丸ライナーで越える先制の2点二塁打、6回にはまたしても2死から貴重な追加点となるセンター前タイムリーと、好投のシオノギ安福を森田が一人で攻略したような試合だった。ベテラン梅村麻弥もおちおちしていられない。意地でも巻き返してもらわなければ。
 一方のシオノギはまたしても1点差、そしてまたしても延長タイブレイカーでの敗戦だったが、この試合は土壇場7回に2点差を追いつくという今までにはない展開だった。それだけに一気にサヨナラで決めてしまいたかったが決め切れず、やはり延長に入ると勝ちきれない課題は残したままにしてしまった。
 5回に1点差とした場面でさらに高橋がヒットを放ち同点か!?という場面があったが、あの場面での佐川急便の柳瀬のプレーも大きかった。
 それでもシオノギは起死回生のタイムリーを放ったのがここまでほとんど目立った活躍のなかった高橋里江だったように、個々の選手が確実にレベルアップしてるのは確か。若い内野陣もミスは多いがチャンスを与えれて着実に成長しているし、後半戦は決してこのまま負け続けて終わることはないだろうと確信できる試合内容だった。



【先攻:佐川急便】

1(4):柳瀬友紀
2(9):寺本有希
3(3):田中里依
4(5):ステーシー・ポーター
5(D):中村歩
6(8):駒野まみ
7(7):松下美稀
8(6):森田歩
9(2):野添由加
FP(1):信長香菜

【後攻:シオノギ製薬】
1(4):山根すずか
2(7):高橋里江
3(8):三宅美咲
4(3):杉本夏子
5(D):長平雅
6(2):橋元春華
7(6):横野聖奈
8(5):唐橋亜由香
9(9):陽山亜美
FP(1):安福智


【1回表:佐川急便~0点(安福)】
柳瀬:中前打
寺本:三犠打
田中:遊邪飛
ポーター:四球(3-2から)
中村:遊内安(三遊間高いバウンド、横野も上手く捕ったが間に合わず)
駒野:遊ゴロ二封

【1回裏:シオノギ製薬~0点(信長)】
山根:右飛
高橋:二ゴロ
三宅:遊ゴロ

【2回表:佐川急便~0点(安福)】
松下美:遊内安
 ※高いバウンドのゴロ安福グラブ伸ばすも先に当たりボテボテに
森田:二ゴロ併殺打
 ※安福の右を抜けた打球を綺麗な4-6-3で併殺打
野添:左直

【2回裏:シオノギ製薬~0点(信長)】
杉本:左直(初球ジャストミートも正面)
長平:三ゴロ(初球)
橋元:右中間二塁打(軽く合わせたがフェンス際まで)
横野:三ゴロ(ボテボテ、ヘッスラも間一髪)

【3回表:佐川急便~0点(安福)】
柳瀬:投飛(詰まり)
寺本:遊ゴロ
田中:二ゴロ

【3回裏:シオノギ製薬~0点(信長)】
唐橋:投バントゴロ
 ※いいバントだが信長が完璧な処理
陽山:二ゴロ
山根:三ゴロ

【4回表:佐川急便~2点(安福)】
ポーター:一半直(バットの先)
中村:遊ゴロ失
 ※記録エラーは仕方ないが三遊間の高い難しいバウンド
駒野:捕飛(セフティバント)
松下美:左前ポテン打
 ※横野が若干追い方を誤ったか。心情的にはさっきのをヒットでこっちをエラーにしたい感じ
森田:左越2点二塁打
 ※弾丸ライナー。完璧にバットの芯
野添:右邪飛

<レフトをライナーで越える2点二塁打を放った8番の森田>

【4回裏:シオノギ製薬~0点(信長)】
高橋:不正打撃
 ※セフティバントファールも完全にバットを放り投げて当ててしまった
三宅:二内安(ボテボテ、ヘッスラ)
杉本:投ゴロ二進(信長好プレーもワンバン送球)
長平:見逃し三振

【5回表:佐川急便~0点(安福)】
柳瀬:三ゴロ
寺本:左直
田中:二ゴロ

【5回裏:シオノギ製薬~1点(信長)】
橋元:中前打(外角にバット放り投げるような打ち方で二本目のヒット)
 ※代走に椎木明日香
横野:三ゴロ二進
 ※長身ポーターじゃなけりゃ完全に頭を越えてヒット。不運
PH鹿出千奈美:左前打(三遊間真っ二つ)
陽山:左前適時打(三遊間真っ二つ)
山根:遊飛(高めの吊り球)
高橋:一強安
 ※ファースト田中を強襲しボールがファールゾーンへ。二走の鹿出が本塁突入もセカンド柳瀬が必死に追いついて本塁へ完璧なダイレクト返球、間一髪アウト

<信長のボールに逆らわず左に流し連続ヒットで1点を返した鹿出と陽山>

<(1)高橋の打球は前進守備のファース田中の前に、(2)ハーフバウンドになりこれを田中が大きく弾く、(3)フェンス際まで達した打球にセカンドの柳瀬が追いつきバックホーム、(4)捕手野添に柳瀬からストライク返球が>

<(上)必死に回り込む二走の鹿出、野添のタッチも間一髪、(下)タッチが早かったか、わずかに手が届かなかったか、とにかく柳瀬の好守が同点のピンチを救う>

【6回表:佐川急便~1点(安福)】
ポーター:二直
中村:四球(3-2からギリギリのチェンジアップ)
駒野:三犠打
松下美:投前セバ安
森田:中前適時打
 ※いい当たりじゃないが二遊間の真ん中。好投の安福も今日は8番森田ひとりにやられている
PH増野瑠奈:遊飛

<8番森田がこの日3打点目となるセンター前タイムリー>

【6回裏:シオノギ製薬~0点(信長)】
三宅:遊直(チェンジアップを上手く拾ったが)
杉本:三ゴロ(初球のチェンジアップを打たされた)
長平:空振り三振

【7回表:佐川急便~0点(安福)】
柳瀬:一ゴロ
寺本:二ゴロ
田中:二ゴロ

【7回裏:シオノギ製薬~2点(信長)】
橋元:左越二塁打(高めを上から被せた。今日三本目!)
横野:投安(名手信長もわずかに及ばずグラブで弾く、記録はヒット)
 ※無死一三塁!
唐橋:二ゴロ二封
 ※橋元生還で1点
陽山:一前犠打
山根:死球(膝?打てそうな雰気なかったからシオノギは助かった)
高橋:中前適時打
 ※土壇場で起死回生の同点打!一三塁
三宅:二ゴロ二封(3-2から)

<最終回の7回表、この日大当たりの橋元がこの日3本目のヒットとなる二塁打で出塁>

<内野ゴロで1点差としたが2死と追い込まれた状況で高橋がセンター前に同点タイムリー。センター駒野が飛びつくもわずかに及ばず>

<しかし高橋もここで打てるような選手になったか>

 ※シオノギはまたタイブレイカー!

【8回表:佐川急便~1点(安福)】
 ※二塁代走に桃原明希
ポーター:空振り三振
中村:右前打
 ※一塁代走に梅村麻弥
PH松下友里:中直犠飛
 ※センター前に落ちそうライナーを三宅が前進好捕するもタッチアップの走者が還る。送球逸れる間に一走も二塁へ。
松下美:投ゴロ(左のゴロを安福が気合いで好捕)

<延長タイブレイカー8回表、1死一三塁から代打松下友里がセンターへヒット性ライナーの犠牲フライ。三宅が前進し好捕、返球も本塁間に合わず、これが決勝点>

【8回裏:シオノギ~0点(信長)】
 ※佐川はそれぞれが再出場
 ※二塁走者に三宅
杉本:三犠打
長平:空振り三振
 ※ミットに当たってる打撃妨害と抗議も実らず
橋元:四球(敬遠、ここは当然の敬遠)
横野:投ゴロ

<最終回に追いつかれたが粘りの投球で8回完投勝ちの信長投手>

またしても延長で1点差負け、シオノギ、無念…

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