【2019年日本リーグ1部第10節・甲府大会:太陽誘電 vs. デンソー ~ 決勝トーナメント行きには勝つしかなかったデンソー、攻撃では運もなく、守りでは自滅で終戦…】

太陽誘電
 021 0000…3-5-2
 011 0000…2-5-0
デンソー

太陽誘電:○山口美紀、尾﨑望良 - 佐藤みなみ
デンソー:●カーリー・フーバー - 山澤葵
(本):田中真紀子、釼持祐衣(デ)
(三)
(二):松木瑛里、川畑瞳(デ)

【テーブルスコア】

<戦評>
 前半戦を首位で折り返し、今年は優勝も狙えると思っていたデンソーが、最終節にしてまさか決勝トーナメントを逃すことになろうとは思いもよらなかった。
 最終節は二つ勝って全体の2位でリーグ戦を通過しても全く不思議では無かったのだが、何かに取り憑かれたように打線が繋がらず、2試合ともに1点差の惜敗。信じられない結末で今年のデンソーが終戦してしまった。
 失った3点は全て守りのミス絡み。2回は無死一塁大塚枝里香の三犠打をサードの吉田彩夏が間に合わない二塁に悪送球。正直、ここを普通に一塁でアウトにしていたら何も起きずに無失点で終わったはずだが、こういう時には不運が続くものでその後の中溝優生のバント(巧かったが)、川村莉沙の強い投ゴロがともにヒットになって2点を失った。3回は山本晴香にヒットを打たれた後は2四球に暴投で1点と完全にC・フーバーの自滅だった。
 攻撃面では誘電先発の山口美紀(去年までデンソー)に対して1番から4番までジャストミートの打球が全て野手の正面を突いてアウトになった後に田中真紀子がホームランなので、ガンガン打ちまくっている印象ながら1点のみ。3回にも釼持祐衣にホームランが出たがソロ。そのホームランが出た2回と3回はともに「凡打、ホームラン、凡打、二塁打、凡打」という流れの悪さで2本塁打2二塁打で1点ずつしか入らず、勝ちきれない後半戦を象徴するような試合だった。
 デンソーはライバルのHonda、豊田自動織機と対戦した第8節に、エースのカーリー・フーバーをアメリカ代表選考会で欠くという不運はあったが、しかしこの最終節で2つ、いや最低でも1つ勝てばなんとか取り返せた。やはりシーズン終盤の苦しい時にチームをまとめ、落ち着かせてくれるベテラン選手の不在が、こういう結果になってしまうのかなぁと、個人的には思った。

 勝った太陽誘電は最後に意地を見せた形。今節開始時点ですでに決勝トーナメント進出はなくなっていたが、応援してくれるファン、応援団のために最後まで勝利をめざし、12勝10敗と二つ勝ち越し、6位に入ってシーズンをAクラスでしめた。

<小瀬球場名物ヴァンフォーレン焼き(だったかな)の出店。でも個人的にはここのお好み焼きが大好き。正直絶品と思うくらいふわふわで美味しい。ハーフ&ハーフにしたけど、焼きそばも美味かった。>


【太陽誘電:先発と交代選手】
1(7):原田のどか
2(5):山本晴香
3(D):藤田倭
4(2):佐藤みなみ
5(3):大塚枝里香
6(6):中溝優生
7(8):川村美紗
8(4):丸本里佳
9(9):松瀬清夏→(打)青木千春→(再9)松瀬清夏→(1)尾﨑望良
FP(1):山口美紀→(9)石濵真美

【デンソー:先発と交代選手】
1(9):釼持祐衣
2(5):吉田彩夏→(打)甲野紋加
3(4):川畑瞳
4(D):ケーリー・クレッチマン
5(8):田中真紀子
6(3):吉松梨乃
7(7):松木瑛里
8(2):山澤葵
9(6):山根すずか→(打)小島あみ
FP(1):カーリー・フーバー


【1回表:太陽誘電~0点】
原田:遊ゴロ(強い打球)
山本:空振り三振
藤田:見逃し三振

【1回裏:デンソー~0点】
釼持:中飛(左中間抜けそうな良い当たり)
吉田:中前直(良い当たり)
川畑:遊ゴロ(良い当たり)

<先頭の釼持祐衣の打球は左中間を抜けるかと思ったが川村莉沙の守備範囲>

<2番吉田彩夏のジャストミートもセンター川村莉沙の前まで伸びすぎた>

【2回表:太陽誘電~2点】
佐藤:四球(3-2)
大塚:三犠打・二塁野選
 ※サードの吉田が間に合わない二塁にジャンピングスローの悪送球。この判断ミスが痛すぎた
中溝プッシュバント・二内安
 ※強いバントが投手一塁のちょうど間を抜ける。無死満塁に
川村投弾く中前2点打
 ※ワンバウンドのやや強いゴロをフーバーがグラブに当てて跳ねてしまい2点タイムリーに。一二塁に
丸本:三犠打(二三塁)
(打)青木:二ゴロ
 ※三走の中溝が飛び出し、2-5-2-5-2と渡ってタッチアウト。この間に再び二三塁に
原田:二飛
 ※代打の青木に代わって松瀬がライトに再出場

<大塚枝里香の三前犠打を二塁に無理に送球してしまいピンチを広げる>

<中溝優生の巧いプッシュバントが投-一間を抜ける内野安打に>

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【2回裏:デンソー~0点】
クレッチマン:遊直(良い当たり)
田中中越本塁打
吉松:遊ゴロ
松木左中間二塁打
山澤:空振り三振

<良い当たり連発のデンソー打線は5番の田中真紀子がセンターに一発。第7号は例年なら本塁打王を取れる本数だが、今年はシオノギの數原顕子がいたのが不運>

<センターの川村莉沙が懸命にジャンプもわずかに届かず>

【3回表:太陽誘電~1点】
山本左前打
藤田:見逃し三振(不満顔)
佐藤:四球(3-2、粘り勝ち)
大塚:捕邪飛(高いフライ)
中溝:四球(4-0)
 ※2-2になるカウントでワンバウンドのワイルドピッチで1点
川村:投飛

<デンソーはピンチの場面でまたも守りのミス。フーバーの剛速球がハーフバウンドとなると、さすがに捕手が止めるのは至難の業>

<三塁走者の山本晴香が生還しこれが決勝点に>

【3回裏:デンソー~1点】
山根:三ゴロ
釼持右越本塁打
吉田:一直
川畑左中間二塁打
クレッチマン:左邪飛

<釼持祐衣がライトに完璧に放り込んだがまたしてもソロ>

<川畑瞳が二塁打で出るも、またしても2死から、そしてホームランの後>

【4回表:太陽誘電~0点】
丸本左前打(初球)
松瀬:バスター空振り三振
原田:一ゴロ二封
山本:三ゴロ

【4回裏:デンソー~0点】
田中:三ゴロ
吉松:空振り三振
松木:二直

【5回表:太陽誘電~0点】
藤田:二ゴロ(バットの先)
佐藤:三邪飛
大塚:投ゴロ

【5回裏:デンソー~0点】
※太陽誘電はこの回からライト松瀬に代わり投手に尾﨑、FP投手の山口に代わりFPライトで石濱 山澤:空振り三振
山根:遊ゴロ
釼持:三直

<太陽誘電はWエースの尾﨑望良をリリーフに送り最後まで勝ちに行く>

【6回表:太陽誘電~0点】
中溝:四球
川村プッシュバント・三安
 ※プッシュバントがサードの頭を越える。拾ったのはショートの山根
丸本:三半直・二併殺(一塁)
尾﨑:死球(初球、右脇腹、痛い)
 ※パスボールで走者二三塁に
 ※原田の打席でワイルドピッチ。ネットにボールが跳ね返り戻ってきて山澤が捕球し三塁から本塁に走ってきた中溝にタッチしてアウト

【6回裏:デンソー~0点】
吉田:遊ゴロ
川畑:四球
 ※クレッチマンの打席で投球がワンバウンドになり少し弾いたのを見て川畑が二塁へ好走塁
クレッチマン:セフティバント・投犠打(三塁)
 ※一塁はセーフっぽかったが。しかしここは4番にはバントではなく打ってほしかった
田中:故意四球(カウント1-0で)
 ※田中二盗で二三塁
吉松:空振り三振

【7回表:太陽誘電~0点】
原田:三直
山本:遊ゴロ
藤田:一ゴロ

【7回裏:デンソー~0点】
松木:空振り三振
山澤:捕邪飛(高い)
(打)小島二遊間中前打
 ※代走に榎本
釼持:遊ゴロ・失
 ※ショートの中溝、正面の打球をファンブル。一塁にも悪送球で一三塁に
 ※釼持二盗で二三塁
(打)甲野:三邪飛(デンソーベンチ際スレスレ)

<2死走者なしから代打の小島あみがヒット、釼持祐衣がエラーで出塁し、一三塁のチャンス>

<しかし最後は代打の甲野紋加がデンソーベンチに入りそうなファールフライに倒れて終戦…>

【試合終了】

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