【2009年全日本総合選手権~1日目の結果】

<Bブロック>
【試合番号:16】
【注目カード~靜甲v.s.太陽誘電~靜甲無念の惜敗】
誘電 000 0001・・・1 (3安打0失策)
靜甲 000 0000・・・0 (3安打1失策)
誘電:伊藤-谷川
靜甲:河部-田中
(ニ)佐野(誘)

1回戦で一番注目した試合であったが、その期待に違わぬ好ゲームだった。とにかく、今日は靜甲が1部でも十分戦っていけるということを証明した試合ではないか。太陽誘電と互角以上に戦い、観戦したファンの中ではむしろ靜甲が勝つのではと予測した人が多かったと思う。
靜甲に不運が襲ったのは6回、先頭の尾方が倒れたあと、1番の中村夏美がレフト前へ綺麗に流し打って1死1塁、2番の植松がエンドランで転がした打球が3塁前に、タイミング的には十分セーフだったが、必死の植松が1塁へ頭から飛び込む。しかしこの時、ベースまでの距離が近すぎて激しく突き指。おそらく脱臼骨折ではないかというほどの重傷を負ってしまう。
主力選手である植松の怪我の重さや、治療への手配などでベンチが落ち着かないうちに試合が始まると、サインが徹底されていなかったか、打者鈴木優子の場面で2塁走者の中村が痛恨の飛び出し。バントの構えから引いた投球でスタートを切ってしまい谷川からの送球で2塁アウト。絶好のチャンスを逃してしまう。
次の最終回、6番上西がバントヒットで出塁すると、7番山本は山路監督の「決めなかったら替えるぞ!」の声にビビリながらもキッチリと犠打で送り1死2塁。ここで8番川原の打球はセンターの前に詰まった当たり。センターは好守を続けていた植松から急遽交代した菊地だったが、詰まったあたりに目測を誤り、前進して飛びつきいったんはグラブに入れるも落球してしまう失策。そして次の9番佐野に簡単にスクイズを決められてしまった。
この間、ベンチは植松の治療や救急車の手配などで集中力をそがれており、厳しく言えばそういった「2部チームの甘さ」を突かれた試合だったのではないか。
ただその場面においても終始冷静だったのは投手の河部祐里。スクイズの打球を一塁手計盛が間に合わないホームに投げ、さらに1番にかえって松崎が打撃妨害で出塁するなど、野手は完全に浮き足立っていたが、その満塁のピンチにも水谷を空振り三振、廣瀬を詰まったライトフライに斬ってとり、最小失点で食い止めたのは立派であった。
その河部投手、2部では他を寄せ付けないダントツの成績を残していはいるが、その成績が本物であることをこの日の誘電戦で改めて証明したのではないか。誘電打線を散発の3安打に抑え6三振を奪ったが、圧巻は対谷川。廣瀬の一発だけは警戒しようと決めたのか、この日は廣瀬とはほとんど勝負をする気配もなく3四球、しかし次の谷川選手には全力で立ち向かい、3打席連続三振に打ち取った。満塁で迎えた最終回ではその勝負を避けてきた廣瀬と対戦し詰まらせてライトフライ。結局、佐野の二塁打以外は松崎のセンター前と上西のバントヒットの3安打のみ(それも河部が処理していればアウトにできた)。リーグ後半戦に入ってやや湿りがちの誘電打線ではあったが、この試合は完全に河部投手の力が上回った試合であった。

<強打者谷川を3三振に取るなど誘電打線を圧倒。1部に十分通用することを自ら証明した靜甲の河部祐里>

<4回、川原の打球をダイビングキャッチする植松。この好守植松の負傷退場が敗因ではないか>

<6回、レフト前にヒットを放つ中村夏美>

<6回、指に大怪我を負った植松尚子。靜甲としては総合での敗戦以上に痛い植松の離脱>

 

【試合番号:13】
YKK    000 0000・・・0 (6安打1失策)
佐川急便 001 220x・・・5 (9安打0失策)
YKK:高橋、坂本-古藤
佐川:外山-福田
(本)ポーター(佐)
(三)宗利、田中、福田(佐)、那須(Y)
(二)宗利、高木(左)、谷口(Y)
※ローチも帰山も温存し、外山が投げきったのは大きい。明日は万全の体制で帰山-ローチの継投か。
※ただ情報が混乱しており、佐川急便は外山のあとに継投があった可能性も。

 

【試合番号:14】
Honda   944 04・・・21 (18安打0失策)
福岡大学 000 00・・・ 0 (2安打4失策)
Honda:庄子-中川原
福岡大:河野、野中-長田
(本)又吉、芝崎(H)
(二)菊地、五十嵐、田中、大橋(H)、長田(福)

 

【試合番号:15】
戸田中央総合病院  002 0200・・・5 (9安打0失策)
大阪国際大     000 0000・・・0 (2安打0失策)
戸田中:堤、橋爪-吉田
国際大:中里見、清水-柳田、逢坂
(本)藤田、吉田(戸)
(二)吉田(戸)、柳田(二)
※藤田の先制弾、吉田のツーランの2発で快勝。堤が危なげなく、最後は橋爪に継投して逃げ切り
<好救援した戸田中の橋詰>



 

<Cブロック>
【試合番号:5】
大和電機  000 10・・・0  (1安打1失策)
レオパレス 118 12x・・・22 (16安打0失策)
大和:尾崎、清中、松林-榎本、阿南
レオパ:山根、松村-ティッカム
(本)田中、古宇田(レ)
(三)田中(レ)
(二)河野、川上、蔭山(レ)、児玉(大)
※レオパレス圧勝。容赦なし。

 

【試合番号:6】
カネボウ 100 0200・・・3 (9安打1失策)
デンソー 000 014x・・・5 (10安打0失策)
カネボウ:土屋、小川、後藤-柳澤、梅川
デンソー:片山、ギブソン-竹林、バトラー
(本)伊藤(デ)
(二)松本、東(デ)、佐々木、野毛(カ)
※先発の片山からカネボウが長打で先制。足も絡めて追加点も奪い勝利も見え始めた6回にひっくり返され惜しい逆転負け。
デンソーは6回にようやく増山の内野安打と東の二塁打、ギブソンのヒットに走塁妨害も加えて逆転したが、終始リードを許す苦しい展開。ここ最近今ひとつ試合内容がよくないだけに、明日のレオパレス戦はよほど気合をいれてかからないといけない。

 

【試合番号:7】
東北福祉大 101 1120・・・6 (9安打1失策)
山梨学院大 000 0010・・・1 (6安打3失策)
東北:長南、松浦、五味-石田
山梨:畑迫、末武、畑迫、森藤-岡田
(本)助川(東)、岡田(山)
(三)助川(東)
(二)川上(東)
※東北福祉大が無難に勝利。助川が先頭打者ホームラン、しかもバックスクリーン越えの完璧な当たり。
<大学No.1投手の長南友子>

【試合番号:8】
日立ソフトウェア 224 52・・・15(14安打0失策)
東芝北九州 100 00・・・ 1(4安打6失策)
ソフト:山口、瀬川-鈴木、鮫島
東芝:徳田、中川-牧野
(本)山田、栗原、林、浅見(ソ)
(二)杉浦舞(ソ)
※1回終了時点では東芝もそこそこやるか、とは思ったがあとはソフトウェアの打線が爆発。東芝も6失策は多すぎ。

 


 

<Dブロック>
【試合番号:9】
大鵬薬品   000 000・・・0 (1安打0失策)
豊田自動織機 120 004・・・7 (13安打0失策)
大鵬:小澤-増井-
織機:宮本、江本-西井
(本)田中、長澤(織)
(二)長澤、酒井(織)
※宮本、江本で1安打完封リレー。最後は若手の代打攻勢で、江本妹、川口の連続タイムリーでサヨナラコールド勝ち。田中と長澤に豪快な一発。長澤と酒井に当たりが出始めると、織機打線がさらに強力になる。
<低めの球を豪快にすくい上げた田中幹子の一発>

【試合番号:10】
東海学園大 100 1400・・・6 (4安打3失策)
伊予銀行  203 0101・・・7 (6安打0失策)
東海:勢村、荻野-久保、上田
伊予銀:清水、末次-藤原
(本)加藤、上田(東)、矢野(伊)
(三)中田(伊)
(二)矢野(伊)
※伊予銀ヒヤヒヤのサヨナラ勝ち。大国監督の雷もさぞかし大きかったことだろう(笑)東海学園大もやはり実力のある大学だ。

 

【試合番号:11】
平林金属 000 0000・・・0 (3安打0失策)
シオノギ  000 0001・・・1 (8安打0失策)
平金:井茂-寺本
シオノギ:安福、松村-橋元
(本)田城(シ)
(二)寺本(平)
※8安打しながらも井茂に抑えられていたシオノギが最後に田城のホームランでサヨナラ勝ち。投手陣が踏ん張り、打線がそれに応えないといういかにもシオノギらしい試合(笑)

 

【試合番号:12】
TOETECK   000 00・・・0(2安打2失策)
トヨタ自動車 312 10・・・7(7安打0失策)
TOETECK:松浦、森、加藤-吉田
トヨタ:露久保、上村、森田-渡邉
(本)坂元、渡邉、小野
※トヨタが無難に初戦突破。

 


 

<Aブロック>

【試合番号:1】
島根三洋 000 0000・・・0 (2安打1失策)
ルネサス 100 210x・・・4 (7安打0失策)
三洋:古瀬-古関
ルネ:上野、黒川、山下-峰
(本)三科(ル)
(二)岩渕、山本(ル)
※上野も登板。古瀬の好投も実らず

 

【試合番号:2】
パナソニック電工津 030 2010・・・6 (8安打0失策)
高知F-Dogs   001 0031・・・5 (5安打0失策)
電工津:高岸-村中
高知:増田-宮野
(本)蛯名、本田(パ)、北岡(高)
(三)山田(パ)
(二)秋山、芝田(パ)、北岡、川田、宮野、新居(高)
※パナソニック電工津逃げ切り。高知もかなり長打を打ちクラブチームながら大健闘。

 

【試合番号:3】
日本体育大 000 0020・・・2 (6安打0失策)
日立マクセル 200 100x・・・3 (5安打0失策)
日体大:重藤-武藤
マクセル:森川、豊崎-藤原、栫
(本)高崎(マ)
(二)永井、佐々木(体)
※マクセル薄氷の勝利。日体大の好投手重藤は立ち上がりの2点が悔やまれる。

 

【試合番号:4】
ペヤング  000 0000・・・1 (6安打0失策)
園田学園女子 002 200x・・・4 (8安打0失策)
ペヤング:小沢、藤井-須藤
園田:西岡-岡
(三)西岡(園)
(二)中村(ペ)、森田、尾崎、岡(園)
※来年2部昇格のペヤングが園田に完敗。6安打放つも無得点

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