【「実業団女子ソフトボール選手権」の面白さ】

 

(多くのソフトボールファンに強く批判されることを承知で書きます。その批判はすべて僕個人に対するものであってほしいと願います.。ただ一つ、宇津木批判はタブー、みたいな今の日本ソフトボール界を取り巻く異常な状況なんか関係ない。わしゃそんなのは知らんw。ただソフトボールというスポーツが好きなだけだ。それ以上でも以下でもない)

 

 世界選手権が終わり、今年の代表の試合は花相撲的意味合いの強いUSAカップとジャパンカップだけになった。そのタイミングを見計らったように、あるいはマスコミとルネサスが結託したかのように、上野由岐子が代表強化選手に復帰することがマスコミを通じて発表された。加えてルネサスの山本優も選ばれたらしい。まず間違いなく「上野&宇津木グループによる日本代表監督選出のクーデターの成功」と見ていいだろう。おそらく斉藤監督はこの夏で代表監督が終りで、今秋以降は悪夢の宇津木ジャパンが復活するはずだ(おそらく、なんて要らないか)。
 この件に関して、知り合いのソフトボーラーにかなりいろいろ探りは入れているのだが、さすがに誰も教えてくれない(笑)。この件に関してはあくまで僕個人の推察であることを強調しておく。結果は、この秋にでも証明されるだろう(ただ鈴木と渡邉が選ばれたように、わずかながらにも福田監督という線も残されているのが救いではある)。

 

 そんな薄汚い政治活動に代表レベルの関係者が跳梁跋扈する間にも、そんなこととは無関係にただ純粋にひたすらに目の前の黄色いボールを追いかけ、勝利を目指すソフトボーラーたちがいる。もちろん、1部リーグに比べて彼女たちのレベルは低い。実業団大会は2部以下の実業団チームによるトーナメント大会なのだ。上野や宇津木氏からしたら鼻で笑うレベルだろう。しかし、彼女たち2部選手の流す汗はとことん純粋で美しい。そのへたくそな彼女たちは、ワンプレーワンプレーに必死で、一球一球にすべてをかけている。初回先頭打者なのに、一塁に必死にヘッドスライディングを敢行する(植松やめてくれ!)。2死2塁で最後の打者となり空振り三振をし、わずか数人の応援団の前で涙を流す(笹田よ、よくやった!)。5点リードされたあとながら連投の疲れも見せず最後までしっかり抑える投手もいる(古瀬よ君はすばらしい!)。

 自分の気に入る監督を日本代表にするために薄汚い政治活動に邁進するようなソフトボーラーには、絶対にそんな綺麗な涙や汗は流せない。
 だからこそ、このレベルの低い(二部リーグ以下のチームだけによる)実業団大会には、純粋にソフトボールを楽しめるすべてが詰まっているのだ。僕が何があってもこの大会の観戦に訪れる理由はそこにある。この類の面白さ、この選手たちの繰り広げる感動は、日本代表すら政治活動の手段にする日本歴代最高投手には絶対に与えることはできない。それだけは断言できる。もちろん、彼女がいた日本代表だったからこそ、彼女たちが与えてくれた「世界一」という感動を僕たちは共有できた。それに関する感謝は何ものにも代えがたいものがある。しかし、だからといって自分の好き勝手に何をやってもいいというものではないだろう。形は違えど、やっぱり「ソフトボールは面白いな」という心の奥底に震えるような感動を与えてくれるような何かは、そんな世界レベルの思い上がった選手たちが参加しないこの2部の実業団大会にこそ、グランドに転がっているのだ。
 「転がっている」というのはまさに言い得て妙だと自分でも思う。この大会の感動は一般のマスコミが伝えてくれるものでは決してないし、ほとんど誰も教えてくれない。だからこそ、観にきた関係者やファンだけがグランドに転がっている感動を拾って共有できる、そういうものだろうと思う。
 2部リーグのチームを支えてきてくれた旅亭紅葉の最後の試合を見ることができたのもこの大会であり、2部参加もままならないながらも、デンソーやルネサス、ソフトウェアを辞めた選手の受け皿になってくれているイカイの試合を見られるのもこの大会なのだ。

 

 さてそんな「実業団大会」も、2日間を終えて残すところあと1日、決勝戦を残すのみとなった。残ったのは予想通り、2部最強の靜甲と、中国代表の呂投手擁する日立マクセル。今年の2部の優勝を占うのにこれ以上ない好カードである。結果はどうあれ、手に汗握る熱戦が繰り広げられることだけは間違いない。
 明日もその感動を拾うために、できるだけ多くのファンが足を運んでくれるのを願うばかりだ。

 

<ワンプレー、1球に対して常に「必死」。だからこそ、面白い>

 ※試合のスコアや内容についてはまた改めて報告します。

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