【2010年1部リーグ決勝トーナメント~Game-4 Final! (トヨタ vs ソフトウェア) ~ 3連投の藤原力尽き、トヨタが26年ぶりの優勝!】

 さていよいよ決勝戦。
 初日にルネサスをタイブレイカーで破り、万全の態勢で臨むトヨタ自動車と、織機、ルネサスと破り三連投となる藤原の投球にすべてをかけるソフトウェア。結果はやはり、トヨタが強さを見せつけた。


トヨタ 001 0200…3
日立ソ 000 0000…0

トヨタ:アボット-渡邊
ソフトウェア:藤原-鮫島
(本)
(三)
(二)前薗(ト)


【1回表裏:両チーム0点】
 初回、昨日から三連投となる藤原が三者凡退に抑えると、アボットも西山、来條を連続三振に取るなど三者凡退と互いに無難な立ち上がり。

 

【2回表:トヨタ~0点】
 しかし、2回に早くも試合が動き始める。坂元が内野安打で出ると、藤崎がセカンドゴロに倒れランナーが入れ替わり打席は小野。昨年の決勝トーナメントでは上野から右中間にタイムリー三塁打を放ち、鈴木と並んでヒロインになりかけるも逆転負け。この打席を見ても、どうも小野はそういう星の下に生まれているのかもしれない。
 打った瞬間は完全に入ったと思われた完璧な当たり。しかしこれを馬渕がフェンスにつきながらそこしかないというドンピシャのタイミングでグラブを差し出して捕球。小野としては完全にホームランを1本損した不運な打席だった。
<アンラッキーガール・小野のホームランは馬渕に阻止される>

【4回表:トヨタ~1点】
 ソフトウェアのラッキーガールが杉山なら、この試合のトヨタのそれは前薗だっただろう。
 先頭の鈴木が倒れたあと、9番渡邊がセンター前で出塁するとワトリーが四球でランナーが二塁へ進む。この先制機に前薗が左中間を深々と破るタイムリー二塁打でトヨタが1点を先制する。
<前薗が左中間に先制のタイムリー>



<しかしその後の満塁のチャンスでは伊藤が併殺打。藤原投手も踏ん張る>

【4回裏:ソフトウェア~0点】
 先頭の西山を粘られながら空振り三振に打ち取るも、来條にもやや合され粘られると捕手の渡邊を呼んで入念に打ち合わせ。ここまでまだ一人の走者も出しておいないのにこの慎重さ。これが結果的に完全試合につながったか。

<渡邊を抱え込むように何かを話し込むアボット>

【5回表:トヨタ~2点】
 いかにアボットが完璧な投球を続けているとはいえ、リーグの前半戦の試合では打ち込まれているソフトウェア打線でもあり、なんとか追加点を取りたい。その場面でまた結果を出したのが前薗であり、そしてチャンスを作ったのも同じく渡邊だった。そして先頭打者で凡退したのもまたしても鈴木だった(笑)
9番の渡邊がセカンド内野安打で出塁すると続くワトリーはセカンドゴロに打ち取られたが、守り抜いてきたソフトウェア内野守備陣にここで唯一と言っていいミスがでる。
 溝江がセカンドベース付近で捕球したまでは良かったが、ワトリーシフトで若干三遊間を詰めていた西山のセカンドへの入りが遅れる。走者も渡邊だし溝江が自分で入ればセカンドはアウトにできたのだが入り遅れた西山にふわりとした送球をしてしまったことでセーフに。もちろん打者走者はワトリーでもあり一塁もセーフ、フィルダースチョイスで一二塁にランナーを残してしまう。
 そしてここで迎えたのが先制タイムリーの前薗。この打席も右前にきっちりと打ち返して2打席連続のタイムリーを放つ。そして最後に決めたのは昨日のヒロイン伊藤。センターにタイムリーを放ち、ほぼ安全圏の3点目をたたき出した。
<ワトリーをセカンドゴロに打ち取るが溝江と西山の呼吸が合わずに野選>



<この場面でも前薗がライトにタイムリー>



 ちなみにこの場面で伊藤に代わり一塁代走に渥美が入りそのままチャンジになった。普通DPの代走や代打の場合、次の打順が回るまでそのままにしておくことが多いのだが、この回が終わると即座に渥美を退けてDPに伊藤を戻した。代走が出されている間は仕方がないが、やはりトヨタのスコアボードのラインナップの4番の欄には「伊藤」の名前が必要だという監督の判断ですぐにリエントリーしたのだろうなのだろう。僕が生れて初めて福田采配に拍手を送った瞬間であった(笑、ウソです毎回拍手送ってます)。
 以上、余談。

 

【7回裏:ソフトウェア~0点】
 6回まで完全試合投球を続けてきたアボット。アウトの3分の2近い毎回の11奪三振を奪い、特に西山、馬渕、そして杉山から2三振ずつを奪うなど左打者には完ぺきな投球。ひやりとしたのも5回に右打者の林にうまく合されセカンドの鈴木が好捕した場面、それから8番の右打者鮫島が右中間にフライを上げた場面の2球だけ。この最終回も1番から始まる3人の左打者が相手となればいかに西山、来條、山田と続く打線であってもいやがおうにも期待は高まる。
<ヒット性の当たりだった林のセカンドライナー>

 そして7回、アボットはその期待に応え、トヨタの26年ぶり優勝を最高の結果で締めくくった。

<7回先頭打者、西山のショートゴロを慎重に処理するワトリー>



<そして最後の打者、山田も粘ったが詰まらされてセカンドへのハーフライナー>



<トヨタ自動車が26年ぶりの優勝を決めた>


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です