【2011年4月24日:佐賀・みどりの森県営球場】
日立ソ 201 0000…3
デンソ 000 1000…1
ソフトウェア:○藤原-眞鍋
デンソー:●キャニー、ランゲンフェルド-伊藤
(二):山田(ソ)、ランゲンフェルド(デ)
【先発メンバー】
【先攻:日立ソフトウェア】
1(6):西山麗
2(4):溝江香澄
3(8):山田恵里
4(9):杉山真里奈
5(5):林佑季
6(3):濱本静代
7(2):眞鍋幸維
8(D):来條美穂
9(7):田邉奈那
FP(1):藤原麻起子
【後攻:デンソー】
1(8):増山由梨
2(6):松本尚子
3(4):今泉早智
4(2):伊藤綾香
5(D):メーガン・ランゲンフェルド
6(7):永吉理恵
7(3):新崎涼子
8(5):野木あや
9(9):衣笠久美
FP(1):アイリーン・キャニー
【戦評】
それにしても今日の藤原は本当に良かった。ここまで藤原がいいとさすがに打てないし、それで負けるのは仕方がない。デンソー先発のキャニーも1回表の彼女の登板中だけ中断するくらいの豪雨がきて2失点と、不運な面も大きかった。
だからそれで負けるのは仕方がない。しかし問題はその後にやらずもがなの1点を奪われ1-3で敗れたこと。
場面は4回裏ソフトウェアの攻撃。先頭の山田が二塁打で出ると1死後に林がライト定位置前の浅いフライ。このフライで山田が三塁へタッチアップする。まさか走ると思っていなかった衣笠が油断して送球がかなり遅れた。しかもそれから三塁に送球してもストライクならアウトのタイミングだったが送球が大きく逸れた。
この衣笠らしからぬ油断とも言えるミスでランナーを2死三塁とされてしまうと、次の濱本の時に捕手の伊藤が痛いパスボール。ワンバウンドしていない投球をグラブに当てて逸らしたことからサイン違いかと思われるが、しかし走者が三塁のことを考えると腕に当ててでも止めなければいけない投球だった。
もちろん山田が自慢の足でもぎ取った1点とも言えるが、普通に考えれば山田の暴走。それを「好走塁」にしてしまったのはほんの少しの油断なのかも知れないが、しかし今年のデンソーには全ての油断を排除して1点を防げるチームになって欲しいのだ。
昨年も最終戦までベスト4を争ったライバルのソフトウェアが相手の試合。直接対決の結果を考えると何が何でも1-2で終わらなくてはいけなかったのだ。デンソーにとってこの1点が命取りにならなければいいのだが…。
それでもその後2点差で負けている6回無死から今泉が内野安打で出塁し、伊藤が完璧に捉えたその瞬間、「今年のデンソーは少々のことでは負けない。このまま新加入選手の活躍で全勝優勝だな」と確信するくらいの出来すぎた結末を予想した。しかし伊藤の打球が左翼ポール際わずかに切れてファールになると、逆にさすがにそこまで何もかもうまくは行かないなと、むしろホッとした気持ちにもなった。
ここまで3試合戦って14打点のうち12点が新加入の3~5番の3人の打点という恐ろしいまでの補強の成功(残り1点も昨年補強の永吉のソロ)。しかしその打線も今日くらい藤原投手がいいとなかなか点が取れない、そういうことをシーズン最初の方で一回経験しておいて良かったのかも知れない。こういう試合こそ増山、松本、衣笠などが働いたり伏兵新崎の一発が出たりして勝ちに繋げていかないといけないのだ。
※追記~開幕戦での新崎のスクイズ安打による1打点があるのをすっかり忘れていたw
<1死二塁で平凡な右飛。油断した衣笠の送球が遅れる>
<それでもストライク送球ならアウトのタイミングだった。調子に乗って走り回る山田に正義の鉄槌を食らわすまたとないチャンスだっただけに残念で仕方がない>
<暴投か後逸か微妙だが、体で止めに行ってないから恐らくノーバウンド投球だろう。2死三塁の場面ではあまりにも痛いパスボールになった>
【1回表:ソフトウェア~2点】
※開始早々から雨が降る
西山:中前打
溝江:スリーバント失敗三振
※この時点で雨が強くなったことから一時中断
※30分経過。徐々に雨雲が去り雨も止んで来たことから試合再開
山田:右前打
杉山:投ゴロ・二三塁に
林:中前適時打・一三塁に→二盗で二三塁に
濱本:三遊間適時内安・三遊間にに強い打球
眞鍋:投ゴロ
※雨中断も含め、悪条件の中苦しむキャニーにつけ込んでソフトウェアが鮮やかに先制
【1回裏:デンソー~0点】
増山:遊ゴロ
松本:中安
今泉:遊ゴロ
伊藤:左飛
【2回表:ソフトウェア~0点】
来條:中安
※代走に杉浦舞
田邊:犠打
西山:見逃し三振
溝江:投ゴロ
【2回裏:デンソー~0点】
メーガン:遊飛
永吉:二ゴロ
新崎:中飛
【3回表:ソフトウェア~1点】
山田:右中間二塁打
<山田がキャニーから右中間に二塁打>
杉山:二飛
林:右飛
※ほぼ定位置浅いフライに山田が三塁へタッチアップ。衣笠刺せず
※濱本の初球にパスボール。痛すぎる1点を与える
濱本:死球(脳天直撃)・二盗
眞鍋:空振り三振
【3回裏:デンソー~0点】
野木:遊ゴロ
衣笠:投ゴロ
増山:二ゴロ
【4回表:ソフトウェア~0点】
※投手交代、キャニー→メーガン
来條:二ゴロ
田邊:一ゴロ
西山:空振り三振
【4回裏:デンソー~1点】
松本:右前打(うまく技で一二塁間を抜く)
今泉:一ゴロ二進
伊藤:中飛
※3-1からの4球目、98%の確率でホームランの場面で打ち気を外す変化球を投げ泳がせた藤原の勝ち!
ランゲン:左中間適時二塁打
※ホッとしたのもつかの間、さすがにここはアメリカ代表が黙っていなかった
※田邊が中継に悪送球するのを見てランゲンが三塁へ進塁
永吉:三ゴロ
【5回表:ソフトウェア~0点】
溝江:見逃し三振
山田:空振り三振
杉山:見逃し三振
【5回裏:デンソー~0点】
新崎:右飛
野木:二ゴロ
衣笠:投内安(セフティ)
※藤原悪送球で二塁に進塁
増山:遊ゴロ失(記録はエラーだがショートに強い打球)・一三塁から増山二盗で二三塁に
松本:三飛
※絶好の同点機、キャプテン松本も3-2まで粘ったが最後は藤原が勝った
【6回表:ソフトウェア~0点】
林:空振り三振
濱本:見逃し三振
眞鍋:左前打
来條:見逃し三振
【6回裏:デンソー~0点】
※ソフトウェアはファースト交代、濱本→手塚
今泉:三前内安(ボテボテの当たりが幸い)
伊藤:中飛
※レフトポール際、完全に同点ホームランか!といった当たりがポールのほんの数センチ左のファール。伊藤の凄さを思い知らされた一打。
<ファールにはなったが完璧な打球。伊藤は凄い>
ランゲン:遊ゴロ併殺打(強い打球が災い)
【7回表:ソフトウェア~0点】
※デンソーは今泉に代わってサードに倉成真子、サードの野木がセカンドへ
田邊:左飛
西山:二ゴロ
※ボテボテの打球に野木がダッシュしてジャンピングスローの好プレー!
代打横沢めぐみ:空振り三振
【7回裏:デンソー~0点】
永吉:中飛
※永吉が奇麗に流し打ったヒット性の当たりを山田が俊足を飛ばして追いつき、最後はわざとらしくスライディングキャッチ
新崎:右飛
代打江口未来子:死球(打ちにいった右ひざに)
衣笠:遊ゴロ
試合終了!!
<好投した藤原。若いアメリカ代表二人に投げ勝つ見事なピッチングだった>
<日本リーグ初登板のメーガン・ランゲンフェルド。ローチタイプなのか、変化球がコーナーに正確に決まる>