ここが「美濃(岐阜)」であることを甘く見ていた。
天下統一に向かって邁進した織田信長の根拠地が岐阜城だったのは有名だが、信長の偉業はその舅である斎藤道三の美濃統一を結果的に足がかりにしたもの。
戦国時代に土岐氏を退け美濃の国主となった斎藤道三と言えば、「美濃の蝮(マムシ)」と言われたほどに政略、武略の限りを尽くして美濃を統一した人物。元は僧門の出ながら一介の油商人になり、その京の油商人の身から美濃に渡り、主君に仕えこれを退け、他国に放逐し、遂には国主にまで上り詰めたまさに「下克上の権化」のような人物なのだ。
それを思えば、大鵬薬品が大和電機に敗れたり、トヨタ自動車が島根三洋に延長タイブレイカーまで持ち込まれたり、ルネサスが日本精工に辛勝したりなんて何でもない。まだまだ可愛いもんだ。
道三の美濃における偉業、下克上を考えれば、明日の試合でルネサスが日体大に負けるくらいのことが起きる可能性だって大いにあるのだ。それこそがこの美濃なのである。というか、なんとか負けてくれんかね(笑)
以上、余談。
もちろん全部は見たわけではないので未見の試合のコメントは想像で書いています。
★のある試合はほぼ1試合全部見てスコア取ったので、次にリーグが始まるまでの間の余暇にゆっくり振り返る予定です。
岐阜県ソフトボール協会の公式サイトにイニングスコアが全て掲載されてます!でもpdfファイル。
【Aブロック】
★(A-1)
トヨタ自動車
002 0100 3…6
000 0300 0…3
島根三洋
(延長タイブレイカー8回)
トヨタ自動車としては「ミーティング8時間コース」確実の綱渡り勝利。
しかし地元岐阜出身の“山陰のカリスマ”、島根三洋のエース古瀬由梨亜の好投が何よりこの接戦の立役者だ。島根三洋は打線も山根から代わった森田、上村を攻め3点取って同点にするなどトヨタ打線と互角の勝負。
島根三洋の3点目のレフト前ヒットで勝ち越しの走者がホームでタッチアウトになっていなかったら、あるいは要所で見せたそのレフト前薗の好プレーがなかったら、延長に行く前にトヨタが敗れていたかも知れない。それくらい薄氷の勝利だった。
結局6回からアボット投入の力業でトヨタが勝利したが、アボットを出させた時点でこの試合は島根三洋の勝利と言っても過言ではない。島根三洋はチームブログで「いっぱい勉強してきます」と書いていたが、勉強させていただいたのはトヨタの方だった(笑)
(A-2)
東北福祉大
000 000…0
103 012…7
シオノギ製薬
(6回コールド)
大学生や2部と言った格下チーム相手には無類の強さを発揮し決して不覚を取ることのないシオノギ製薬。この試合も強豪東北福祉大を相手に控え選手を出しながらも全く危なげなくコールド勝ち。
(A-3)
ペヤング
303 21…9
000 10…1
東芝北九州
(5回コールド)
2部同士の対戦となった組み合わせ。昨年のセクションで同じだったがペヤングが2勝。どうも東芝北九州はペヤングとは戦いづらいのかあっさりとコールド負けを喫してしまった。
(A-4)
日立マクセル
003 0200…5
030 0000…3
富士大
マクセルは大鵬の佐々木瞳、佐藤このみの母校である富士大学に序盤3点を先制される苦しい展開。すぐ次の回に追いついて終盤勝ち越したがスッキリしないままに明日のペヤングを迎えるのがなんとも不気味。
【Bブロック】
(B-1)
伊予銀行
000 0000…0
200 000x…2
佐川急便
これは1回戦隠れた好カードだったが、予想通り「僅差の試合」になった。「貧打の試合」ではない。
佐川急便の投手が誰だったのか知りたいところだが、とにかく負けた伊予銀行はそれどころではなく早速に藤原未来さん(岐阜出身)をNECアクセステクニカ戦に偵察部隊として派遣してした。プレーオフで当たる可能性ありますからね。
※佐川急便はスメサートの完封と判明!大人げない(笑)
(B-2)
神戸親和大
000 0000…0
100 010x…2
靜甲
ここも「僅差の試合に」なった。。「貧打の試合」だったのかも知れないが(笑)
まあ靜甲としてはとにかく負けないことが大事で内容は二の次。明日佐川急便に勝って準々決勝に進めばまさかの展開も見えてくる。とにかく今日の試合は「勝つ」という結果だけ、内容度外視。オッケーですよこれで。
(B-3)
戸田中央総合病院
202 05…9
001 10…2
YKK
(5回コールド)
さすがの強打線戸田中、YKKもそんな悪い投手陣ではないのに普通に爆発粉砕。1部の中堅以上のチームのような戦いっぷりは、実力的にもそれくらいすでにあるのかも知れない。
とにかくこれは本当に明日の織機戦が楽しみだ。
(B-4)
豊田自動織機
920 03…14
001 00…1
甲賀健康医療専門学校
(5回コールド)
その織機も甲賀医専相手に容赦なし。甲賀がエラーのオンパレードだったとはいえ、打つ人もしっかり打って点を取って大勝。
明日の戸田中戦は今後の織機を占う上での大きな試金石。
【Cブロック】
(C-1)
高知パシフィックオーシャン
000 0000…0
300 110x…5
デンソー
ここ最近ようやく好調のデンソー打線相手にこの点差ならパシフィックオーシャンも及第点か。とにかく、ぐりんぱから高知ファイティングドッグに、それからパシフィックオーシャンにと、毎年総合に出てくる度にチーム名が違うのだが、これでようやく落ち着いたかな(笑)
(C-2)
IPU環太平洋大
000 0400…4
001 0020…3
山梨学院大
岡山のIPU対山梨学院大という田舎大学同士の対決。でもどちらもしっかりした指導者、サポート体勢のもとに毎年強いチームを維持している大学で、この試合も締まった好ゲームになった(と思われる)。
★(C-3)
太陽誘電
004 0000…4
000 0000…0
鈴鹿国際大
インカレ準優勝の鈴鹿国際大が今年好調の1部太陽誘電相手にその名に恥じない戦いぶり。
3回に投手のエラーや二盗本盗時の送球ミス、継投ミスなどが重なりバタバタしている間に4失点したがその後は柏木、平木が誘電打線をゼロ封。森、藤田という1部でもトップクラスの投手相手に無得点には終わったが、1部チーム相手にサマになった好ゲームを展開し、大学生活の最後を気分良く締めくくることが出来た。
【テーブルスコア】
★(C-4)
NECアクセステクニカ
000 0000…0
010 012x…4
日立ソフトウェア
さて今年の総合では最も注目していたNECアクセステクニカ。強打のソフトウェア打線相手に先発の宮崎が好投、山田一人にかき回されて失点したが、5回まで2-0と相手を十分苦しめた。
ただ打線はソフトウェア先発の山口を捕まえきれず、走者が出てもバントや進塁打で送れずチャンスを広げられなかったのが響いた。打つ、守るという基本的なプレーには良いものを見せながらも、繋ぐ打撃や相手にいやがられるプレー、一つ一つの判断などの面に関しては、やはりこうして強いチームと試合するとその未熟さが対比としてどうしても浮かび上がってくる。そういう部分を埋めていけばきっともっと強くなる、と感じることが出来た試合だった。
【テーブルスコア】
【観戦記】
【Dブロック】
(D-1)
福岡大学
000 0000…0
202 010x…5
大垣ミナモソフトボールクラブ
地元大垣ミナモが第1試合で登場し、しかも普段練習しているのと全く同じグランドである浅中公園ソフトボール場での試合。負けたら全員切腹という命がけの試合だったが、そこは地の利を生かして福岡大に快勝。
★(D-2)
大和電機
002 3000…5
000 0000…0
大鵬薬品
【テーブルスコア】
【観戦記】
さて、いろいろ危なっかしい試合が数多く有りながらも結果的には順調に上位チームが勝利する中、唯一下克上を食らったのがこの試合の大鵬薬品。
梅津が先発し失点しながら6回まで登板、4番の佐々木が不出場と普段の戦い方ではなかったが、トーナメントでは得てして先を見越してこういう戦い方もするもの。
トヨタ同様、最初からエース投入のレギュラーフル参戦では勝ち上がるほど相手が強くなっていくトーナメントを制するのは難しいので、ある程度の確率で足下をすくわれることがあることを承知の上でこの試合を梅津に任せたのだろう。
しかしそれにしても大和電機の投手上野と打線が本当に良かった。これなら大鵬薬品が井俣先発、佐々木出場でも勝っていたかも知れない。この試合は大和電機のベストな試合運びだった。
大鵬薬品も良い当たりが全部正面を突くという、いわゆる強いチームが負けるときの悪いパターンにはまっていたのでこれはもう仕方がない。
まあこんなときも、あるさ。
(D-3)
日本精工
000 0000…0
010 001x…2
ルネサス高崎
ルネサス相手に日本精工が0-2と大健闘。織機が0-11だから、ルネサス>日本精工>織機、と、こうなる(笑)
人気のルネサス戦での好ゲームで、日本精工も少しはファンに良いチームと印象づけられたかも知れない。
(D-4)
日本文理大
000 0000…0
004 100x…5
日本体育大
日体大と言えば前厚木商の監督である利根川氏が率いることで有名。そこに挑んだのは大分の日本文理大だが、どうも元シオノギの田城博美さんがコーチ修行をしているようで、この日も来ていたのだろうか?
試合は日体大が貫禄勝ちで明日はいよいよルネサス戦。
<A会場:北公園野球場>
<B会場:浅中公園総合グランド・ソフトボール場>
<C会場:浅中公園総合グランド・野球場>
<D会場:上石津ふれあいグランド>