【日本リーグ2011_2012シーズンの引退・移籍・新加入選手~2部・その2(アドバンス・セクション)】

【日本リーグ2011/2012シーズンの引退・移籍・新加入選手~2部・その2(アドバンス・セクション)】

【まとめサイト】


<2012年2部リーグ開幕記念特集~「アドバンスセクション」>

 ※表記は「(背番号/ポジション) 選手名 (在籍年数または出身校)」


【靜甲】
退団選手:4人
   ( 1/2B)尾方栄里(14年)
   (26/1B)計盛(かずもり)志津子(9年)
   ( 7/ P)河部祐里(3年)
   (13/ P)更ヱ万梨菜(2+1年)
新加入選手:0人

※コメント
 靜甲で14年間を過ごした靜甲の生き字引、尾方栄里が引退した。僕はこの選手には本当にソフトボール選手の見方を変えてもらった。だいたい若いころに選手のピークが来ることが多いソフトボール選手にとったら、年齢が30を超えると、特例を除きあとはどうやって現役生活をうまくフェードアウトするかという感じになってくるのだが、この尾方は30越えてから急に守備力が向上し、バッティングでは四球を奪うまで永遠にファールで粘るような自分の特徴を確立させた。その一つの成長の結果が1部の舞台での1年間セカンド守備無失策で、向上心さえ持てばどんな年齢になってからでも成長できることを証明してくれた。
 尾方と並んで靜甲の名物選手であった計盛志津子も今年でユニフォームを脱いだ。とにかくいつも元気で誰よりもベンチから声が出ていた選手。文字通り体を張ってチームを引っ張ってきた。独特のスイング軌道のバッティングだったがパンチ力が抜群で、いいところで長打を放ってチームを救ってくれた。何よりあの「計盛の提灯(*注1)」や「計盛ファール(*注2)」が見られなくなるのがなんとも寂しい。
 尾方も計盛も、しかしもう十分やり尽くした感のあるベテランだったのだが、引退を聞いて一番驚いたのが河部祐里。国立の愛知教育大出身の才媛で教師になるのが夢だったようで、実業団選手生活は3年間と最初から目標を決めていたようだ。あれだけの力がありながら3年だけでは余りにも短いのだが、しかし1年目の2009年に2部の最優秀投手賞を獲得、2年目の2010年には2部優勝決定戦で完投勝ちしてチームの一部昇格に大貢献、そして3年目は念願の1部の舞台でエースとしてフル回転し19試合登板で2勝と、実に内容の濃い3年間だった。ファンの印象に強く残る、太く短い3年間だったように思う。辞めてすぐ東北に震災復興ボランティアにも行っていたようで、すでに今頃は小学校の非常勤講師として働きながら採用試験の勉強も頑張っているはず。なんか思い描いた通りの人生を歩んでいっているようでむしろ上手くいきすぎのようでもあるのだが、好事魔多し、そんな時こそ気をつけて。変な男に引っかかったりしないように(笑)。
 更ヱ万梨菜は甲賀時代も活躍していたが、靜甲ではなかなかチャンスがなかった。今年こそ飛躍できる年だったが、その機会を前に引退してしまったのが残念だ。

(*注1)「計盛の提灯」
インハイに来たボールに対し、大げさに腰を引いて膝を曲げてかがみ、その反動で高くバットを上げてその投球を「高めのボール球」に見せるという計盛にしかできない高等テクニック。この時の姿が提灯を掲げているように見えるので、「計盛の提灯」という呼び名があった(あったのか?笑)。時にはど真ん中のボールですらボール球にしてしまうほどであった。
(*注2)「計盛ファール」
インコースに来たボールやチェンジアップに対し、コンマゼロ1秒も溜めることフルスイング。ジャストミートした打球が直角に飛び、ほとんど背中の真後ろの三塁側を直撃するというもの。三塁側ベンチに座っているのが敵だろうが味方だろうが関係なし。ベンチどころか、三塁側付近にいる次の試合の選手、関係者、観客、カメラマン、のみならず、通りかかった小鳥や昆虫に至るまで、三塁側にいる全ての生き物を恐怖のズンドコに陥れる「超絶引っ張り殺人(殺鳥、殺虫)ファール」。ちなみにHondaの新人選手である森山遥菜が、今年の開幕戦でこの「計盛ファール」の後継者に名乗りを上げた。


【伊予銀行】
退団選手:5人
   (11/LF)重松文(6年)
   (10/SS)中森菜摘(5年)→6年目は豊田自動織機へ移籍
   ( 5/LF)仙波優菜(5年)
   ( 3/ P)山田莉恵(3年)
   (28/LF)川口茜(3年)
新加入選手:6人
   ( 7/OF)小高亜実(平塚商→淑徳大)
   (15/P)木村久美(聖カタリナ→環太平洋大)
   (18/P)尾崎由季(奈良文化)
   (21/OF)近藤琴美(神戸野田→園田学園女子大)
   (26/IF)加藤文恵(京都明徳→園田学園女子大)
   (移籍加入選手:1人)
   (19/P&IF&OF)江本侑香(厚木商→豊田自動織機)
※コメント
 2010年に1部でベストナイン、2011年に2部で首位打者を獲得した中森菜摘が抜けたのが戦力的には余りにも大きいが、昨年1年間は2部落ちしたチームに主将として残って6割近い打率を残しての首位打者。最大限貢献してきたことを考えると1部チームへの移籍を希望した本人の願いを叶えてあげるのは仕方がなかっただろう。さすがにこれだけの実力の選手をずっと2部に置いておくわけにはいかない。
 その代わりと言ってはなんだが、織機から移籍してきたのが江本奈穂の実妹の江本侑香。高校時代に大活躍し大きな期待のもと織機に加入したが4年間で5回1/3と厚い投手層の中でなかなか投げるチャンスが与えられなかった。良い球を持っているのだが地方大会や練習試合では格下相手にもよく打たれていたので、伊予銀に行ってチャンスを与えられたら1球1球が経験、勉強のつもりで成長していってほしい。経験値があがればきっと本来の力を発揮すると思う。
 引退選手としては、中森のように実力的に飛び離れていた選手より、重松文のようにチームの接着剤的な選手が抜けた穴の方が大きいかも知れない。ポカも多かったが内外野を守れてガッツもあったし、伊予銀らしい選手だった。もう少しチームに残っていてほしかった。レフトの川口茜もちょっと若すぎる引退。実は隠れ美形選手として伊予銀ファンの人からも注目されていた。同じくレフトを守っていた仙波優菜はなんとサッカーへの転身。愛媛FCレディースのFW登録をされているのを見てびっくりした。サッカー経験もあったのだろうが、このなでしこブームの真っ最中にソフトボールからサッカーへの転向。なんか微妙すぎる(笑)。山田莉恵は岐阜出身ということもあって引退後すぐの今春のトヨタカップを観戦に訪れていた。その山田さんがファンの人と話しているのを聞いた人から話を聞いたところ、伊予銀行の名古屋支店に勤務することになったらしい。子供たちのソフトボールにも係わっていくようで、なんとなくホッとした。
 新人選手の中では1番を打つことになる近藤琴美がかなりいい。インカレ優勝した園田学園女子大の主将にして大学リーグでは首位打者も獲得したようだが、春のオープン戦でも打ちまくっていて即戦力は間違いなしだろう。1年目から2部の首位打者を十分狙えるくらいの逸材ではないか。中森、重松が抜けたが、この近藤と、加藤文恵、小高亜実などすぐに活躍しそうな大学生が多く入ったことで今年も優勝候補なのは間違いない。


【東海理化】
退団選手:6人
   (31/IF)横田有希子(15年)
   ( 7/SS)荻原里美(7年)
   (16/ P)新里あさみ(5年)
   (12/ C)阿部朱里(4年)
   ( 6/IF)加藤弓依(1年)
   (15/RF)田中リンネ(1年)

新加入選手:2人
   (18/ P)吉川瑞紀(城南静岡)
   ( 5/IF)松本亜由美(岐阜女子)
※コメント
  横田有希子は長崎商から東海理化に進みおそらく理化一筋15年で、最近はコーチ兼任でほとんど試合には出ていなかったが監督兼任の蔦さんやコーチ兼任の倉田さんより実は長く東海理化に所属していたことになるのかも知れない。
 荻原里美はもともとカネボウ小田原からスタートして2年、その後2年のブランクがあったが東海理化で復帰して5年間頑張った。ショートセカンドを守って結構雑な部分もあったけど、スピードもあって化粧もバッチリ?で、とにかく目立つ選手だった。
 新里あさみは、こまネズミのようにくるくる回る腕の振りから繰り出す速球とチェンジアップのコンビネーションで抑える投手で、得意の超スローチェンジアップはまさに「2部リーグの露久保望美」だった。昔レオパレス21で投手をしていた新里のりえさんの実の妹で、お姉さんもいい投手だったがこのあさみも味のある投手だった。2009年に玉城美沙斗からエースの座を受け継いでから3年間はフル回転で投げに投げていた印象が強いが、西川英里奈がようやく成長してきたことでその座をバトンタッチする形になった。
 加藤弓依、田中リンネは三重県出身の期待の選手だっただけに1年で終わってしまったのが残念至極。特に植物学の父で二命名法の確立者であるカール・フォン・リンネを遠祖に持つ(ウソですよ)田中の引退はもったいない。


【日本精工】
退団選手:1人
   (19/ P)三股舞子(4年)
新加入選手:5人
   (13/OF)荷阪彩奈(笠田→日本体育大)
   (27/ C)原野友希(安芸南→愛媛女子短大)
   (35/ P)吉田遥香(若狭)
   (37/IF)安井聖梨奈(門前)
   (40/IF)坂元愛(星城)
※コメント
 大分県立の佐伯豊南高校が初のインターハイ出場を果たした時のエースだったのが三股舞子。一昨年の山口での全日本総合では、大垣ミナモの五輪メダリスト増淵まり子と投げ合い、藤本索子や鈴木優子、田中亜侑美のいた打線を2失点に抑え完投で投げ勝った。続く準優勝したHonda戦でも好投して5回まで無失点。6回に2本塁打を浴びて4点を取られて負け投手になったが、三股の潜在能力の高さを証明した大会だった。その三股が引退し、高校時代にバッテリーを組んでいた東芝北九州の津田絢美も引退。佐伯豊南の同級生はこれで佐川急便の増野瑠奈だけになってしまった。
 多くのチームで今年は入る人数より辞める人数が多い中、引退が一人で5人が加入し4人もの「純増」になった日本精工。一昨年に一気にギリギリの人数まで減ったことの反動でもあるのだが、昨年も3人増と徐々に人数を回復させてくれているのが嬉しい。かつては1部に参加したこともあるチームとして、是非とも復活を期待したい。
 新人の中では若狭高出身の吉田遥香が早い時期に主力になりそう。体の大きな左腕投手で、春のオープン戦では守備の乱れから失点はしていたが1部チーム相手にも試合を作れる力があるところも見せていた。
 もう一人あげるとするとOP戦でレフトを守っていた日体大卒の荷阪彩奈。昨年日体大が愛知遠征しデンソーと試合した時に個人的にはなんとなく一番印象に残った選手で、日本精工に入って続けてくれたのはとても嬉しかった。


【東芝北九州】
退団選手:9人
   (16/2B)竹下梨奈(9年)
   ( 9/CF)古賀香須美(8年)
   (18/ P)徳田葵(6年)
   (22/ C)牧野志麻子(5年)
   (11/3B)矢野みなみ(5年)
   ( 2/LF)松本由紀(4年)
   (10/1B)眞鍋彩加(4年)
   (23/ C)津田絢美(3年)
   (27/ P)中川美奈子(3年)
新加入選手:4人
   (27/C)立花佑希子(香椎→九州共立大)
   (23/C)菊原麻紀子(戸畑商→日本文理大)
   (30/IF)長澤佳子(夙川学院→豊田自動織機→2年ブランク)
(移籍加入選手:1人)
   (7/P)森田千晶(星野→トヨタ自動車→)
※コメント
 多くの選手が引退してしまったが、今年はそもそもチーム存続自体が危ぶまれる、どころの騒ぎではなく北九州工場の閉鎖が決まるという緊急事態。どういう形にしろなんとかこのチームが残って2部に参戦できるようになっただけでもよしとしなければいけないだろう。それぞれの選手に思い入れはあるが、みんなどうしているのだろう。とにかく次のステップに進んでいてくれることを願うばかり。わかっているのは矢野みなみが野球の日本代表候補に選ばれたことくらい。来年以降のチームの有り様では復帰してくれる可能性もあるのかな。ないのかな。
 さて今年の選手移籍に関しては一番嬉しいのが実はこの東芝北九州に移籍した森田千晶。トヨタ自動車で4年間やっていたから恐らくソフトボールを辞めてもそのまま会社に残ることは出来たのではないだろうか。しかしその選択肢を捨ててでも、しかもチーム存続自体が危ぶまれている東芝北九州であってでも、たとえ1年でも長くソフトボールの現役選手を続けたいという純粋な意志だけで移籍を決めたんだろうと思う。こんな選手を応援しないわけにはいかない。しかも森田は高校時代に選抜優勝したように投手として優れているだけではなく、一昨年の東海オープンで野手で出ていたようにバッティングもなかなかのもの。選手が少なくなった東芝北九州では野手として出場する機会も多く訪れるはずでその面に関しても楽しみだ。
 森田の野手出場で思い出したが、今年同じように1部の織機から2部の伊予銀行に移籍した江本侑香も投手でありながら1部でホームランを打ったこともあるようなバッティングもいい選手。その森田と江本と言えば、同じ年で、高3の選抜大会の決勝戦では先発として投げ合った間柄。その二人が同じ年に同じように移籍するというのも何かの因縁、これは東芝と伊予銀の対戦もまた楽しみだ。江本はちゃんと試合に出られるようにしとかなきゃ。
 最初の稿でスルーしてしまっていたのだが、復帰という意味では長澤佳子の復帰も注目。ご存じ元豊田自動織機の名ファーストで守備力に関してはリーグでも常にトップクラスで、打つ方でもパンチ力抜群で意外性のある打撃が売りだった。さっそく開幕1試合目から大活躍したようで、下手したらタイトルを取るくらいの勢いで打ち続けてしまうかも。


【甲賀健康医療専門学校】
卒業、引退選手:9人
   ( 4/OF)秋月枝菜(2年)
   (23/OF)梅木麗香(2年)
   (27/OF)佐藤亜美(2年)
   (18/ P)玉置実裕(2年)
   (20/OF)中松のぞみ(2年)
   (24/OF)松浦加名子(2年)
   (22/ C)村中雅美(2年)
   (33/ C)青山友(1年)
   (29/OF)飯島誓(1年)
新加入選手:20人
   ( 3/ C)村井彩乃(滋賀学園)
   ( 7/OF)野口実希(笠田)
   ( 8/OF)数原顕子(夙川学院)
   ( 9/OF)花井梨紅(常葉学園菊川)
   (11/ P)森美沙樹(安城学園)
   (12/OF)曲谷美弥(奈良文化)
   (14/ C)弦田彩加(須磨ノ浦女子)
   (15/IF)小西優衣(滋賀短大附)
   (16/IF)伊藤あい(西条)
   (18/ P)平井真理子(滋賀学園)
   (20/IF)馬淵朱理(滋賀短大附)
   (21/IF)西舞奈(京都明徳)
   (22/ C)大庭早織(豊橋商)
   (23/OF)野村理恵(都城東)
   (24/OF)中井志保(伊勢学園)
   (27/IF)佐久間瑞希(鈴鹿)
   (28/ P)相原誉風(松山商)
   (38/ P)渡邊真優(須磨ノ浦女子)
   (39/IF)山崎未貴(奈良文化)
   (40/IF)岩城祐紀(笠田)
実業団への移籍選手:9人
   ( 8/OF)神田結美(→豊田自動織機)
   ( 9/OF)横江仁美(→ペヤング)
   (10/IF)岡田千波(→平林金属)
   (12/OF)金川祐子(→湘南ベルマーレ)
   (14/IF)坂本有里(→ドリーム☆ワールド)
   (15/ C)和座麻瑠音(→湘南ベルマーレ)
   (16/ C)青木瞳(→湘南ベルマーレ)
   (21/IF)木村祥子(→平林金属)
   (28/ P)寺田由香(→湘南ベルマーレ)
※コメント
  1年で辞めてしまった選手もいるが、2年で一応引退した選手も、玉置実裕のように学校には残って資格を取る勉強をつづけたりとちゃんと次のステップには進んでくれているはず。
 毎年多くの実業団選手を輩出する甲賀医専で古くはHondaの清水麻里や佐川急便の梅村麻弥、最近では誘電の遠山祐奈、靜甲の植松尚子、元大鵬の上釜恵、シオノギの三宅美咲など1部リーグチームに進んだ選手も多いが、今年の神田結美が最も強豪に進んだという意味では出世頭か。もちろん、織機においてたまたま藤崎絵未莉や千葉逸美など足の速い選手が引退した年と合致したという運による部分も大きいが、開幕戦で見せた同点の走塁を見てもセンスがある選手だということがわかる。
 その他の8人は2部のチームに進んだが、逆に2部の方が出番が多いのでそれはそれでいい選択肢だと思う。


【湘南ベルマーレ】
退団選手:10人
   (24/ P)相馬弘実(3+3年)
   (20/IF)石田綾(5年)
   (73/ P)小林茜(5年)
   ( 9/IF)樋口優花(2+3年)
   (10/OF)安芸真由佳(3年)
   (25/ C)金井縁(3年)
   ( 1/OF)高木千明(2+1年)
   (17/IF)中村冬美(2年)
   ( 7/IF)渡辺涼子(1年)
   (11/IF)森山幸世(1年)
新加入選手:10人
   ( 1/OF)金川祐子(大阪国際大和田→甲賀医専)
   ( 2/IF)青木瞳(明浄学院→甲賀医専)
   ( 5/IF)小川黎子(福岡大附若葉)
   ( 8/OF)迫田千晶(神戸野田)
   (12/ C)和座麻瑠音(岐阜女子→甲賀医専)
   (17/IF)松田涼子(京都明徳→神戸親和女子大)
   (18/ P)田谷めぐみ(愛国→ペヤング(リーグ加入前)→日本ウェルネス)
   (19/IF)荒舞衣(東北生活文化大高→関東学園大)
   (25/IF)平岡真季(城南静岡)
   (28/ P)寺田由香(滋賀学園→甲賀医専)
※コメント
  相馬弘実は最初の3年間は太陽誘電。豊橋で行われた2008年の誘電最終戦で、引退前に代打に送られ泣きながら打席に入っていた姿を今でも思い出す。ベルマーレでは投手として頑張っていたが、実力を発揮する前に引退となってしまった。
 ベルマーレの試合は日程の都合からあまり見る機会がなかったのだが、それでもようやく顔と名前が一致ししてきた選手たちが大勢辞めてしまった。ただ代わりに入った選手の半分が甲賀医専、ウェルネスの選手なのでその分改めて覚える手間が省けた。
 ウェルネスからきた田谷めぐみ、甲賀医専から来た寺田由香の二人の投手はタイプ的には似た投手だが二人とも能力はあるので試合では最初から使えそう。捕手の和座麻瑠音は姉が佐川急便中部におり、上背はないがなかなかセンスのある捕手。上背がないと言えば「元気なちびっこ」金川祐子は身長143cmとリーグで一番小さいが、増山由梨タイプのバネある選手で活躍が楽しみ。


【平林金属】
退団選手:5人
   (10/IF)時田彩美(5年)
   (24/OF)石岡諒子(4年)
   ( 7/OF)桐谷衣里子(3年)
   (14/ C)寺本衣里(3年)
   ( 8/IF)新井貴恵(1+1年)
新加入選手:6人
   ( 2/ C)岡田千波(和歌山北→甲賀医専)
   (18/ P)松本瀬玲菜(津山商)
   (20/IF)木村祥子(大津商→甲賀医専)
   (22/ P)中山知美(岡山東商)
   (25/OF)高下葉月(神戸野田)
   (27/OF)西山遥子(大阪国際大和田→大阪国際大)
※コメント
 キャプテンで三番の時田彩美、内外野を守り4番も打っていた石岡諒子が抜けたのは戦力的には大きなダウン。同じく4番も打ったことがある捕手の寺本衣里が抜けた穴も大きいか。個人的に見た平金の試合は少ないが、その少ない試合で活躍していたイメージが強いのがこの寺本。捕手で元気があって明るくていい選手だなあと思っていたらその試合でホームラン。クラブ選手権でもいいところでホームランを放っていたようだ。
 その3人の穴を埋めるべき入ったのが甲賀医専と大卒の3人。岡田千波は甲賀では存在感抜群のキャプテンでかつての伊藤留美子タイプ。伊藤はいい打者だったが大鵬では1年で辞めてしまった。岡田はどこまで成長できるか。目標はシオノギの三宅美咲。
 引退した選手としては大鵬に所属したこともある新井貴恵が残念ながら再び引退。長身でスタイルがいいから実際より長身に見えて目立つ外野手だった桐谷衣里子も実業団で本来を力を発揮する前での引退になってしまったように思うが、今年からは和歌山の国体チーム(少年女子?)の関係者として教師を目指しながら頑張っていくようだ。


【高知パシフィックオーシャン】
退団選手:6人
   (13/OF)甲斐亜希子(5年)
   (10/IF)田中晃子(4年)
   (34/ P)藤居美並(3年)
   (18/OF)井田美波(1年)
   (38/ C)長田恵利(1年)
   (15/IF)窪中美沙希(1年)
新加入選手:6人
   (15/IF)小林明日香(奈良文化→奈良文化女子短大)
   (15/IF)佐藤ますみ(札幌東商→戸田中央病院→TOETECK)
   (15/IF)清水愛里沙(佐賀女子)
   (15/IF)中條未香子(大津商→甲賀医専→NECアクセステクニカ→戸田中央病院→TOETECK)
   (15/IF)前出由佳(水口→龍谷大)
   (15/IF)宮野祐子(聖カタリナ→国士舘大→レオパレス21→ドリーム☆ワールド)
※コメント
 残念ながら、リーグ開幕直前になって今季の2部不参加が決定してしまった。移籍してきた選手たちにとっては何ともやりきれないというか、結婚詐欺に遭ったような感じだろう。違うか。
 リーグには不参加だがとりあえずチームは存続し、国体や総合には出るようだが、果たして選手たちが我慢して残るかどうか。なんとか来年以降の本格復帰を果たしてほしいが、こんな不参加の仕方をしていて大丈夫だろうか。
 中條美香子は震災特例で昨年開幕時からすでにチームの一員になって試合には出ていた。正式には今年からということ。TOETECK経由の佐藤ますみ、レオパ廃部経験者の宮野祐子なんかは移籍してきたのに今年はリーグに出られない。そういう意味では新人の二人はもっと可哀そうか。
 選手たちの新しい活躍の場がなんとかならんもんかな。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です