【2012年1部リーグ最終節に向けて】

【①トヨタ自動車(18勝2敗)~1位は確定。3連覇に向けて】
 前節連敗を喫したが対戦相手が上野が完投のルネサスに、後半戦ミラクルな快進撃のHondaなので正直それほど心配はしていない。
 アボットが疲れからかHonda戦で打たれたようだが、まあ今更どうこうするような投手でもないので決勝トーナメントに向けて休みながら万全の調整をしてもらえば大丈夫。
 問題は打線の方。打撃内容を直接見てないので何とも言い難いが、いろいろな結果報告を見ると、ワトリーや馬渕、鈴木美はいいとして、坂元や藤野、長崎といったあたりの選手が活躍した選手として名前がほとんど上がってこないのが気になる。
 決勝トーナメントまで間は空くが、この最終節でもしっかり打って調子を取り戻しておきたい。

【②デンソー(16勝4敗)~何としてでも2位を死守したい】
 決勝トーナメント行きは早々に確定し3位以上も決めたが、最終順位はまだ流動的、2位と3位ではかなり大きな差があるのだ。
 決勝トーナメントは行くこと自体が一つの大きな目標だが、しかし2日目に残るのと1日目で敗退するのとでは雲泥の差がある。最終日にまで残り表彰式に出て初めて、決勝トーナメントに参加出来たような気分になれる。1日目で負けて帰ってしまうと、むしろ来ただけ損したような気分にすらなってしまうのだ。デンソーはまだ1度も二日目に残った経験がない。
 そのためにも何が何でも2位以上でリーグ戦を通過しておきたい。そうすれば少なくとも2日目には残れる。ちあき団長も最低2回は決勝の舞台で応援団を率いることができる(笑)
 2位以上で通過するためにはとにかくルネサスとの直接対決に勝つのが条件。Hondaに勝ってもルネサスに負ければ逆転されるし、逆にHondaには負けてもルネサスにさえ勝てば2位を確保できる。
 とはいっても1日目のHonda戦を手を抜くことはできない。抜いたところでルネサス戦の勝率が上がるわけではない。
 むしろ後半戦最強のHondaを相手にしっかり勝利し、その勢いを駆って最終節は2連勝でのフィニッシュを目指す。

【③ルネサス(15勝5敗)~2連勝で逆転2位を狙う】
 今年は開幕戦は延長で敗れたが、9月の総合、10月の第9節とトヨタに連勝しており、勝つイメージも十分にできた。今後は明日の大鵬戦で勝利し、シーズン最終戦でもデンソーに勝利し逆転でリーグ戦2位を確保。決勝トーナメント1日目で再びトヨタ相手に上野が完封勝利し、2日目の最終決戦でも万全の状態の上野が再び完封勝利でトヨタの3連覇を阻止する。
 山本優、蔭山遥香という主力が引退しながら、そういうシナリオを十分描ける位置までこの段階で持ってきているのは、やはりさすがのルネサス高崎だ。

【④豊田自動織機(12勝8敗)~18年連続のプライドにかけて】
 19年連続決勝トーナメント進出にずっと黄色信号が灯り、一時は赤信号点滅状態まで行ったが、ライバルの日立ソフトウェアに勝利し、ようやく自力で手の届くところまで持ってきた。
 しかしまだまだ油断はできない。なにせエースのローリーに投球回数が残っていないため、最後は栗田、北岡、江里口に頑張ってもらうしかないからだ。
 対戦相手は1日目が日立マクセルで、おそらくここが最大の山場だろう。思えば前半戦でマクセルに敗れた佐賀大会をきっかけにチームは低迷し始めた。。
 マクセルも実力者ぞろいのいいチームだが、しかし今年最下位争いをするようなチームに二度負けるようならもう決勝トーナメントに行く資格はない。
 今まで投手に助けてきてもらった打線が、最後にはしっかり打って気持ちよく4位を確定させてほしい。
 織機が対戦するマクセル、トヨタには、ライバルのHondaは前節で2勝している。織機も最後は二つ勝たないとダメと思うくらいの強い気持ちで臨んでほしい。

【⑤Honda(11勝9敗)~ミラクルHonda、初めての決勝トーナメント進出へ、プレッシャーに勝てるか】
 後半戦、メローが合流してからは全勝のHonda。
 しかも勝ってきた内容が素晴らしい。
 上野が完投のルネサス、アボットがほぼ完投のトヨタながらも、ともに勝利。しかも単に新外国人投手メローが0で抑え続けてきただけではなく、島崎、平林、芝崎、村上、田中などここ数年Hondaの中心選手として活躍してきた打者がしっかりと打って点を取っているのだ。もちろん日本人エース金尾の好投で勝利した試合もあった。
 本当に後半戦のHondaは素晴らしい。あの2010年の全日本総合で準優勝した時と同じようにまさにミラクルな快進撃だ。
 が、又吉の決勝ホームランでの勝利とかまで行ってしまうとミラクルも度が過ぎている。というか正直、その点に関してだけは今でも何かの間違いではないのかと信じていない自分がいる(笑)
 とにかくがむしゃらに突き進んできて最高の結果が伴ってきたここまでのHonda。だが、この最後の10節は違う。
 「決勝トーナメント進出」という明確な目標が目の前にあり、そして「そのためには連勝が必要」という絶対的な条件ができたのだ。
 そのプレッシャーの中で後半戦7連勝の勢いを維持できるか。勝てば本物。Hondaの真価が試される。

【⑥日立ソフトウェア(10勝10敗)~この順位では終われない】
 9節、大いに盛り上がる地元神奈川大会でまさかの連敗を喫して今シーズンの決勝トーナメント進出の夢が消えたソフトウェア。ただこのままズルズルと負けて順位を下げてしまうのはチームのプライドが許さない。
 ここ15年間で考えても、チームが内部崩壊して最悪の年だった2007年ですら11勝11敗の6位。この最終節で下手な試合をすると決勝トーナメント制導入以降では過去最低の1996年の7位をも下回ってしまう。
 Honda次第でもあるが、何が何でも2勝して出来ればHondaも上回り、織機とは1勝差くらいでシーズンを終えすぐにでも来年に向けてチームをスタートさせたい。

【⑦太陽誘電(9勝11敗)~引退する選手たちへの労いと来年に向けて】
 誘電と言えば順位が確定しまった年の最終節は引退していく選手たちへの労いを兼ねた選手起用をすることが多いような気がする。今年も9節で2勝していればまだまだ可能性はあったが2敗してしまったことで10節は消化試合となってしまった。
 ただ個人的に気になるのがここにきてのエース藤田の不調。日本代表にも選ばれた藤田がこの悪い結果のままでシーズンを終えてしまうのもあまり気分のいいものではない。
 最後はビシっと藤田らしい投球をして2012年シーズンを締めてもらいたい。

【⑦佐川急便(9勝11敗)~過去最高順位を目指す】
 前身のミキハウス時代はベスト4もあったが、佐川急便になってからは昨年の7位が最高順位で、今年も現在7位。現在6位のソフトウェアには前半戦で0-8と大敗しており、同率の戸田中にも前後半で2敗しているため順位を上げるのはかなり厳しいが、とにかく可能性がある限りは6位を目標に2試合戦い抜きたい。

【⑦戸田中央総合病院(9勝11敗)~負け越しでは終われない】
 何といっても今年の戸田中と言えば前後半戦での対ルネサス戦2勝に先日のソフトウェア戦勝利。さらに快進撃のHondaにも2勝するなど強豪と互角の勝負をしていながら、一方では大鵬薬品に2敗するなどここまで二つの負け越しという非常にもったいない結果になってしまっている。
 ここ数年では手ごたえ十分な1年だったはずで、それだけにこのまま借金を抱えて終わりたくない。とにかくあと二つ。佐川と誘電に2勝して勝率を5割に乗せて来年に勝負をかけよう。それだけの選手たちが揃ってきた。

【⑩大鵬薬品(5勝15敗)~大鵬ソフトボール、最後の2試合】
 泣いても笑ってもこの2試合で大鵬ソフトボールは終わり。じゃあどうせなら、笑って終わろうじゃないか。
 ルネサス、Hondaと強いチームが相手だが、ルネサス戦といえば昨年の札幌大会でのあの奇跡の勝利もあったし、Hondaには前半戦負けはしたが1-2の惜敗。
 あと一つ勝てば、2002年に経験した過去最多の「6勝」にも並ぶ。チーム最後の年に最高の成績を上げるなんてのもカッコいい。
 今まであまり出番のなかった選手たちの起用も多くなるかもしれないが、みんな潜在能力のある選手たちばかり。一人ひとりがしっかり力を出し切って、みんなで戦って、勝っても負けても最高の2試合にしよう。もちろん目指すのは2連勝で過去最多の7勝だ。

【⑪日立マクセル(4勝16敗)~せめて10位に順位をあげたい】
 後半戦は呂投手が踏ん張り、打線もホームランで得点を重ねるなど少ない選手層の中でも懸命に戦っている日立マクセル。しかしながら大鵬薬品に2-1で勝利した以外は全敗と、なかなか勝利を手にすることが出来ない。
 ソフトウェアに勝利したシオノギが後ろから迫ってきており、マクセルが連敗、シオノギが連勝なら順位が逆転する可能性すら残っている。仮に逆転最下位にならなかったとしても現在の11位のままなら本来は入れ替え戦対象になるような順位。ここはやはりなんとか10位に上げておきたい。
 10節1日目の第1試合でシオノギがトヨタと試合をするためそこで大体のものは決まるだろうが、そういうのは抜きにしてもやはりあと1勝でも2勝でも勝利を積み重ねたい。
 初日は前半戦で勝利した織機が相手。相手は決勝トーナメント進出に向けて気負いこんでくるだけに、平常心で戦えれば再び足元をすくえる可能性もある。もちろん最後のシオノギ戦も順位は抜きにして落とせない試合だ。

【⑫シオノギ製薬(2勝18敗)~2連勝で大逆転残留を狙う】
 とにかく1日目のトヨタ自動車戦で全てが決まる。ここで勝利すれば大逆転残留も現実味を帯びてくる。
 1位を確定させているトヨタはアボットは回避してくる公算が大きく、安福がソフトウェア戦での好投を再び演じれば決して勝てない相手ではない。
 個人的にはシオノギの三宅のホームラン王争いにも大注目している。現在4本で単独トップ。あと1本打てばほぼ確定だろう。甲賀出身選手初のタイトルなるか(たぶん、初?)。

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