【2017年1部第7節新見大会①:織機 vs 日立~先制された織機、5回に大量点で一挙逆転。佐藤光紗が大活躍】

織機 000 0603…9-11-0
日立 000 1000…1-4-1

豊田自動織機:○ケイラニ・リケッツ - ケイリン・キャスティーヨ
日立:●泉花穂、小薗美希、岡村奈々、泉礼花 - 清原奈侑
(本):佐藤光紗(織、満塁)
(三):
(二):金江爽友(織)
【テーブルスコア】

 


【戦評】
今年は日立で一番信頼できる投手でもある泉花穂。この日も完璧なコントロールと丁寧な投球で織機打線を抑えていたが1球の失投が命取りになった。

回は5回表。金江の二塁打と髙坂の犠牲フライで1-1と同点を許した場面までは仕方がない。巧く打たれてしまった。
2死無走者となったあと、横野に一二塁間を破られるも、続く中森に対してはインコースでファールを打たせ追い込んだが、最後はどんづまりになってしまったせいでセカンドの横に落ちる変な当たりのライト前ヒットとなり、2死一三塁のピンチを招く(この中森に打たれたヒットは不運だった)。

この2死一三塁で4番洲鎌を迎えた時点で、日立は捕手の清原がわざわざベンチに行ってまで監督と相談。良い当たりのファールを打たれている洲鎌と、イマイチ合っていない次打者リケッツとの比較で、おそらく「満塁になってでも、洲鎌は歩かせた方がいい」、という結論になったのではないか。
満塁にしてもいいと思えるほど、泉花穂のコントロールには信頼を置いていたし、実際洲鎌とは勝負を避け、リケッツを迎えた場面では絶妙のコントロールで外角いっぱいの2球でストライクを奪い0-2とすぐに追い込む。
しかしここで唯一の失投が。アウトコース2球で2ストライクと追い込んでの3球目、インコースで詰まらせようと投げたボールがわずかに内より。打者も普通に避けられるコースだが、リケッツも打ちに行ってしまっていたため避けられず、右肘にボールが当たる痛恨の押し出しデッドボールとなってしまった。
そして続く佐藤光紗への初球がど真ん中。これを満塁ホームランにする佐藤もさすがだが、今まで全く投げミスがなかった泉花穂の投球を見ると、リケッツにボール半個分の失投で押し出し四球を与えたあとは、もう抜け殻状態だったのかも知れない。
今日の結果だけを見ると「6失点ノックアウト」となるのだが、内容的には泉花穂の投球は十分称賛に値するものだったと思う。とにかく、泉花穂が健気に一生懸命投げてて、しかも報われないのを見るとホント泣けてくる。

さてベスト4残り一枠争いのライバル対決に勝利した織機はこれで一山を越した。
次はSGH戦。これに負けてしまうと、今日の勝ちが無に帰してしまう。

<1-1の5回表、2死一三塁で打者洲鎌を迎えた場面で攻め方を確認する日立ベンチ>

<5回表2死満塁、打者リケッツに対し外角いっぱいの同じボールを2球続けてツーストライクに追い込んだ日立バッテリー>

<0-2と追い込んだあとの3球目、インコースを攻めたがわずかに内よりに入り、痛恨の押し出し死球に…>

<押し出し死球直後の1球はど真ん中に。これを佐藤光紗が逃さず満塁弾に仕留める>

<終盤まで織機打線を翻弄した泉花穂-清原奈侑の日立バッテリーだったが…>


【先攻:豊田自動織機~先発メンバーと交代選手】
1(6):髙坂香月
2(9):横野涼→(打/9)山科麻由佳
3(4):中森菜摘→(走)下山実咲→(再4)中森菜摘
4(5):洲鎌夏子
5(D):ケイラニ・リケッツ→(1)→(走)神田結美→(再1)ケイラニ・リケッツ
6(3):佐藤光紗
7(2):ケイリン・キャスティーヨ
8(7):金江爽友→(打)田口美佳→(再走7)金江爽友
9(8):永溝早紀→(8)舛田妃美呼
FP(1):海部栞菜→(FP解除)

【後攻:日立~先発メンバーと交代選手】
1(8):山田恵里
2(4):松岡くるみ
3(5):林佑季
4(D):松畑美希
5(6):那須千春
6(3):奥田茉優希
7(7):田邊奈那→(打)木村千春→(再7)田邊奈那
8(2):清原奈侑→(走)市川咲子→(再2)清原奈侑
9(9):長谷川千尋→(打)倉本美穂→(再9)長谷川千尋
FP(1):泉花穂→(1)小薗美希→(1)岡村奈々→(1)泉礼花


【試合経過】

【1回表:豊田自動織機~0点】
髙坂:一ゴロ
横野:見逃し三振
中森:一ゴロ

 

【1回裏:日立~0点】
山田:投弾く遊安
※普通の低い投ゴロだが足の長いリケッツが捕れず
松岡:三ゴロ二封
林:一ゴロ(二塁)
松畑:一ゴロ

 

【2回表:豊田自動織機~0点】
洲鎌:二半直
リケッツ:見逃し三振(3球)
佐藤:左前打
キャスティーヨ:三ゴロ
※強い打球を林がワンバウンドでキャッチ。1回転んだが起き上がって送球

 

<キャスの強烈な打球を林佑季が好捕し、つんのめりながらも一塁送球>

【2回裏:日立~0点】
那須:遊邪飛
奥田:空振り三振(3球)
田邊:空振り三振

 

【3回表:豊田自動織機~0点】
金江:四球
永溝:バスター・中前打
髙坂:遊邪飛
※チャンスに初球の難しいアウトコースに手を出しフライアウトはいただけない
※打球はフェンスより向こうも、ショートの那須が好捕
横野:右飛(タッチアップで一三塁)
中森:遊ゴロ二封

 

<無死一二塁で初球を遊邪飛の髙坂。ショート那須がフェンスから手を伸ばしてキャッチするファインプレー>

【3回裏:日立~0点】
清原:四球
※代走に市川
長谷川:投ゴロ(進塁打)
山田:故意四球
松岡:左前打
※カチンと当てて左翼線に
林:遊ゴロ本封
※満塁でカウント3-0まで行ったが
松畑:二ゴロ

 

<リケッツのアウトコースにバットを当ててレフトの前に巧く打球を落とした松岡>

【4回表:豊田自動織機~0点】
(日立は清原が再出場)

洲鎌:四球(粘る)
リケッツ:一ゴロ二封(強い打球。3-6-3は間一髪)
(一塁代走に神田)
佐藤:セフティバント捕犠打・セカンド失
※一塁のタイミングはアウトも、清原からの送球が低く逸れ松岡が落球。松岡のエラーだが清原が悪い
キャスティーヨ:三ゴロ併殺(5-4-3)
※強烈な打球だったが

 

【4回裏:日立~1点】
那須:死球
奥田:バント三ゴロ二封
田邊:死球(背中)
清原:中前適時打
長谷川:空振り三振(チェンジアップ)
※清原のテンポラリー走者に長谷川
(織機はセンター交代、永溝→舛田)
山田:見逃し三振(3球)

 

<ゴロでセンターの横を抜ける先制タイムリーの清原奈侑。この1点で勝てると思ったのだが>


【5回表:豊田自動織機~6点】
金江:左中間二塁打
※バットを振り切らずカチンと当てて
舛田:バスター・三ゴロ(走者三塁へ)
髙坂:左犠飛
横野:一二塁間右前打
中森:二横・ポテン右前打(どんづまりが幸い)
洲鎌:四球
※清原と鈴木監督が相談。恐らく満塁にしてでも歩かせた方がいいと結論づけたはず
リケッツ:押出死球(0-2からの3球目が少しだけ内に行った)
佐藤:左中間満塁本塁打
(日立は投手交代、泉花→小薗)
キャスティーヨ:三遊間左前打
※テンポラリー走者に佐藤
金江:一ゴロ

 

<この回先頭の金江爽友がアウトコースを巧く合わせて左中間をライナーで破る二塁打>

<この夏の期間に結果を残してリーグ初スタメンに抜擢された新人の金江爽友。この新人の二塁打が反撃の口火>

<1死三塁から髙坂香月も同じようにアウトコースを巧くポンと合わせてレフトに犠牲フライ。これで同点に>

<2死走者なしから横野涼がライト前にゴロでヒット>

<続く中森菜摘のどん詰まりの小飛球が一二塁間を抜ける。これが織機にはラッキーだった>

<そして2-1と勝ち越した後に、佐藤光紗の打球が右中間フェンスを越える満塁弾で試合が決まる>


【5回裏:日立~0点】
松岡:見逃し三振
林:二邪飛
松畑:二ゴロ

 

【6回表:豊田自動織機~0点】
(日立は投手交代、小薗→岡村)

舛田:投ゴロ(初球)
髙坂:左飛
横野:三ゴロ
【6回裏:日立~0点】
那須:投ゴロ
奥田:三ゴロ(初球)
木村(打←田邊):空振り三振(3球)

 

【7回表:豊田自動織機~3点】
(日立はレフトに田邊が再出場)

中森:左前打
※代走に下山
洲鎌:四球
リケッツ:右直(タッチアップで二三塁)
(日立は投手交代、岡村→泉礼)
佐藤:左前2点適時打
キャスティーヨ:四球
田口(打←金江):右前打(クリーンヒット)
※一塁代走に金江が再出場
舛田:中前ポテン適時打
髙坂:空振り三振(チェンジアップ)
山科(打←横野):右飛(初球)
<絶好調の佐藤光紗、7回にも2点タイムリーヒットでダメ押し>

【7回裏:日立~0点】
(織機はセカンドに中森が再出場、代打の山科はそのままライトに)

清原:右前打
倉本(打←長谷川):空振り三振
山田:二ゴロ二封
松岡:空振り三振
<試合終了。大活躍の二人のハイタッチ>

【試合終了】

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