【2017年1部第7節新見大会④:SGH vs 織機~決勝Tを争うライバル対決は延長にもつれる接戦】

SG-HLD 010 0000 010…2-3-0
豊田織機 100 0000 011…3-9-0

SGホールディングス:●カーヤ・パーナビー - 山科真里奈
豊田自動織機:○ケイラニ・リケッツ - ケイリン・キャスティーヨ
(本):山科真里奈(S)
(三):
(二):横野涼(織)
【テーブルスコア】


【戦評】
1回の裏、織機は2番の横野が左中間へヒット。単打で済む打球だったが、これをSGHの左中間がお見合い。実は前日のHonda戦で同じような打球があったときに、捕りに行ったレフト中島の足とセンター土肥のグラブが絡まって転倒し、二塁打としてしまったプレーがあった。それがあったからこの場面ではつい捕りに行くのをお互い躊躇してしまい、二塁打に。結局この二塁打を生かして犠牲フライで1点を取り、1-1のまま延長に入ったのだから、織機にとっては幸運、SGHにとっては誰も責められないなんとも言えない不運なプレーだった。
SGHは2回表にすぐさま4番山科が昨日に続くホームランで同点。パーナビーも絶好調で、6回裏の1死二塁で洲鎌の右中間二塁打になりそうな打球をライトの兵頭がファインプレーで併殺に仕留めるなど、徐々に流れを持ってくる。
織機のリケッツも好調でともに点を与えず、延長タイブレイカーに入ると8回はともに無失点。9回は先にSGHがポーターのタイムリーで1点を奪うと、その裏織機も洲鎌のタイムリーで同点に(ショートの岩城があと少しで捕れそうだったが)。
そして次の10回、SGHは先頭で代打の駒野が打席に入ると打球を殺した巧い送りバント。しかしサードの洲鎌が極端なバントシフトを敷いており捕球すると躊躇なく振り返って三塁へ送球。これがやや高い送球となり、二走の岩城が懸命に滑り込むも、ショート髙坂も素早くタッチしアウトに。タイミングは微妙でセーフにも見えたが、髙坂が足を痛がっていたので、もしかしたら滑り込んだ岩城の足が運悪く髙坂の足に当たってベースに届いていなかったのかも知れない。
どちらにせよ、SGHとしては不運なプレーで10回表をゼロで終えてしまうと、10回裏には1死三塁から織機はエンドランをかけるには最高の打者の西山を代打に送る。1球目、2球目とアウトコースを見逃したあとの3球目、西山がバットを出すと打球はライナーとなってショートの頭の上を越すサヨナラのタイムリーとなった。
最後はエンドランをかけるとわかりきったカウントだったがSGHバッテリーは外す気配はなし。恐らく変に外して暴投などの危険を増すよりは、エンドランをさせてホームでアウトにしてやろう、と思ったのかもしれないが、西山の打球がたまたま(か狙ったのかはわからないが)ライナーになってしまったのがこれまた不運だった。

これで織機は勝ち数でSGHと同じ9勝目。直接対決も1勝1敗で得失点差も0と完全に並んだ形になった。
互いにまだまだ強いチームとの戦いを多く残しているので今後どう転ぶかは全くわからない。
この2チームの争いは非常に楽しみだが、延長10回も戦ってしまったことで互いに外国人投手の投球回数を無駄に消耗してしまったのが計算外だったか。

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【先攻:SGホールディングス~先発メンバーと交代選手】
1(4):柳瀬友紀
2(5):増野瑠奈
3(3):ステーシー・ポーター
4(2):山科真里奈
5(8):土肥里奈
6(6):岩城祐紀
7(7):中島香澄→(打)駒野まみ→(再走/7)中島香澄
8(D):室原杏樹→(打/D)田中瑠莉
9(9):兵頭花帆→(打)森田紀代美→(再9)兵頭花帆
FP(1):

【後攻:豊田自動織機~先発メンバーと交代選手】
1(6):髙坂香月
2(9):横野涼
3(4):中森菜摘
4(5):洲鎌夏子
5(3):佐藤光紗
6(D):ケイラニ・リケッツ→(1)K・リケッツ
7(7):下山実咲→(7)舛田妃美呼
8(2):ケイリン・キャスティーヨ→(打)田口実佳→(再2)K・キャスティーヨ
9(8):永溝早紀→(打)西山麗
FP(1):海部栞菜→(解除)


【試合経過】

【1回表:SGホールディングス~0点】
柳瀬:二ゴロ
増野:一ゴロ
ポーター:中飛

【1回裏:豊田自動織機~1点】
髙坂:投ゴロ(スラップ)
横野:左中間二塁打
※普通なら一塁ストップも、左翼中堅がお見合いしてしまい捕るのが遅れた。昨日の交錯のイメージが残っていたか。織機はラッキー。
中森:遊ゴロ・送球失(一三塁に)
※送球がホーム寄りにそれポーターがタッチに行くも中森がヘッスラでタッチを交わす。
※中森が二盗で二三塁に
洲鎌:左犠飛(中森も三塁に)
佐藤:投ゴロ(強い当たり)

<横野の左中間への打球は、SGHの中島と土肥がほんの一瞬お見合いしてしまったために二塁打に>

<1死一三塁として洲鎌がレフトに犠牲フライ>

<レフト中島からの返球も良かったが、横野の背中に当たってしまったせいでセーフに>

【2回表:SGホールディングス~1点】
山科:中越え本塁打(ライナーで叩き込む)
土肥:四球(3-0から3-2となり)
岩城:空振り三振(バントがファールで送れず)
中島:空振り三振
室原:空振り三振

<山科がセンターにライナーで叩き込んで、SGHはすぐさま同点に>

【2回裏:豊田自動織機~0点】
リケッツ:投ゴロ
下山:二ゴロ
キャスティーヨ:三ゴロ

【3回表:SGホールディングス~0点】
兵頭:二ゴロ
柳瀬:投ゴロ
増野:三邪飛(初球)

【3回裏:豊田自動織機~0点】
永溝:二ゴロ
※柳瀬ファンブルもなんとかアウトに
髙坂:左前打
横野:右直
※エンドランかけていたため髙坂戻れず併殺

【4回表:SGホールディングス~0点】
ポーター:遊ゴロ
山科:見逃し三振(3-2から外いっぱい)
土肥:三ゴロ

【4回裏:豊田自動織機~0点】
中森:セフティバント・捕安
※バントの瞬間山科が打球見失って上見てしまったせいでプレーが遅れてセーフに。
洲鎌:中直
佐藤:四球
リケッツ:中飛
下山:遊ゴロ

<先頭の中森がセフティバント。真下に落ちたのだが、山科、一瞬見失って真上見てなかった?そのせいで捕球が遅れてしまう>

【5回表:SGホールディングス~0点】
岩城:見逃し三振(外いっぱい)
中島:左翼線二塁打
※低いライナーだが追いついていたのでこれは捕ってほしかった。ただレフトの下山は基本は内野手。
※織機はレフトが舛田に交代
田中(打←室原):空振り三振(スラップ)
兵頭:空振り三振(インコースをハーフスイング)

<左打者中島の切れる打球を捕れなかった急造レフトの下山。内野守備の名手ではあるし外野守備も巧いのだが、このレフト線への打球にはまだ慣れてなかったか>

【5回裏:豊田自動織機~0点】
キャスティーヨ:三ゴロ
永溝:一飛
髙坂:見逃し三振
※これは外いっぱい、手が出ない。

<絶好調のパーナビー、外角一杯で髙坂を見逃し三振に仕留める>

【6回表:SGホールディングス~0点】
柳瀬:空振り三振
増野:遊ゴロ(三遊間深いところ)
ポーター:四球(歩かせ気味)
山科:遊ゴロ

【6回裏:豊田自動織機~0点】
横野:左前打
中森:三犠打(初球、完璧)
洲鎌:右中間・右直・併殺
※洲鎌の打球は右中間を抜けたかと思えた打球、これをSGHライトの兵頭がよく追いついてランニングキャッチ!
※この打球で横野が飛び出し併殺

<1死二塁で洲鎌が右中間へ勝ち越しの二塁打!?>

<完全に抜けたかと思ったが、ライトの兵頭がなんと追いついてキャッチ!超美技>

<ただライトの兵頭のファインプレーだったとはいえ、抜けてからも十分ホームに還れる打球。この飛び出しは走塁ミスだな~。横野なのに珍しい。>

【7回表:SGホールディングス~0点】
土肥:空振り三振(スラップ)
岩城:見逃し三振
中島:二飛

【7回裏:豊田自動織機~0点】
佐藤:遊ゴロ
リケッツ:左飛
舛田:遊後方・ポテン安(スラップ)
田口(打←キャス):一ゴロ(初球)

※この最終回の大事な場面で左の田口ということは、よほど期待していた表れか。
※ただ、初球を打ってしまったのが残念。まずは舛田を走らせてからでも良かったのでは?アウトになっても次の回は二走に舛田を置ける。

 

【8回表:SGホールディングス~0点】
(織機は捕手にキャスティーヨが再出場)

※二塁走者に中島
田中:空振り三振
森田(打←兵頭):三ゴロ
柳瀬:三ゴロ
【8回裏:豊田自動織機~0点】
※二走にキャスティーヨ
永溝:バスター・二ゴロ(三塁)
髙坂:投ゴロ
※パーナビーが暴投しかけるも背の高いポーターで助かった。
横野:空振り三振

<1死三塁でピッチャーゴロに倒れる髙坂>

<しかしこれをパーナビーが一塁に暴投しかけ。ファーストが長身のポーターじゃなければサヨナラ悪送球で試合は終わっていた>

【9回表:SGホールディングス~1点】
※二走に柳瀬
増野:三犠打(巧い)
ポーター:左前適時打
※ワンバウンドしてサード洲鎌の頭を越える
山科:四球
土肥:一ゴロ(二三塁に)
藤田(打←岩城):二ゴロ

<さすがポーター。叩きつけてサードを越える勝ち越しタイムリー>

【9回裏:豊田自動織機~1点】
(SGHはショートに岩城が再出場)

※二走に横野
中森:三犠打(一発で完璧に決める)
洲鎌:左前適時打
※ライナーでショートの右上、岩城のグラブがわずかに届かず。
佐藤:中前打(一二塁)
リケッツ:空振り三振(アウトコース)
舛田:空振り三振
<さすが洲鎌、ライナーでショートの頭を越す同点タイムリー>

【10回表:SGホールディングス~0点】
※二走に岩城
駒野:バント三ゴロ・三塁タッチアウト
※バントは打球を殺した良いバント、しかし織機が極端なバントシフト
※サード洲鎌が捕って振り返って三塁送球がやや高く、タイミング的にはセーフに思えたが、カバーの髙坂が足首を痛がっていたので、滑り込んだ岩城の足がたまたまベースに届いていなかったのかも知れない
(一塁走者に中島)
田中:投ゴロ二封
兵頭:一ゴロ

<バントを三塁アウトにした織機内野陣。セーフに見えたが、やはりタッチが早かったか>

<兵頭もファーストゴロに倒れSGHは無得点>

【10回裏:豊田自動織機~1点】
※二走に舛田
キャスティー:三犠打
西山(打←永溝):左前・サヨナラ適時打
※カウント1-1からエンドラン。SGHバッテリーはエンドランを外す気配なし。やらせてホームでアウトにするつもりだったはず。
※西山のポンと当てた打球がライナーでショートの頭の上を越えては、SGHはなすすべなし…。

 

<1死三塁で代打に立ったベテラン西山。2球見逃した後>

<3球目をレフトにライナーでタイムリー>

<SGHに勝利で歓喜の織機ナイン。これでようやくSGHに勝敗、得失点で追いついた。勝負はこれから>

【試合終了】

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