【2018年日本リーグ1部第1節大垣大会①:太陽誘電 VS デンソー ~ 誘電、まさかの7回裏5失点逆転サヨナラ負け】

太陽誘電 101 0003…5-10-0
デンソー 000 0015…6-11-1

太陽誘電:●藤田倭、尾﨑望良 - 佐藤みなみ
デンソー:山口美紀、原奈々、○エイミー・クレイガー - 山澤葵
(本):原田のどか、河野美里(誘)、川畑瞳、山根すずか(デ)
(三):
(二):河野美里(誘)、田中真紀子、川畑瞳(デ)

 

【戦評】
 さすがに7回に一気に5点を奪われて誘電が逆転負けするとは夢にも思わなかった。
 誘電としてあまりにも痛かったのが7回裏、3対5、2死二塁で江口未来子を迎えた場面か。カウント1-2から外角いっぱいに素晴らしいボールが2球続いたが、どちらも無念のボール判定。ソフトボール協会のレポートの最後でも「「辛抱」のピッチングを続けていた「エース」藤田倭が、「微妙な判定」にも泣き」と書かれているのは、恐らくこのことだろう。特にキャッチャーの佐藤みなみは3回のチャンスで自分自身が外角で見逃しの3球三振に倒れているので、余計に悔しかったはず。山本晴香も5回にもっと遠いボールで見逃し三振に倒れていたのでサードの守備位置でブチ切れていたはず(笑)。やっぱりこの試合は「江口の見逃し三振で試合終了」、となるのが穏当だったのかも知れない。

 とはいえ、そんなことよりやっぱり敗因はどう考えても「藤田倭の引っ張りすぎ」だろう。
 今年は春から絶不調で、この試合もヒットや四球連発で毎回ピンチ。最終回の頭からとは言わずとも、せめて先頭の山根すずかに一発打たれた時点、もしくは悪くとも川畑瞳に打たれた時点、あるいはもっと悪くとも2死一二塁で代打に左の奥田芽衣が出てきた時点で尾﨑望良投入じゃなかったか。さすがにあんな5-5の同点にされて満塁になってから「リリーフで出すから抑えてこい」と言われても尾﨑も無理だ。もちろん藤田を立ち直させるために敢えて続投させたのかも知れないけど、さすがに今日の敗因は継投ミスだろう。
 確かに、外の際どいコースが誘電は見逃し三振でデンソーは四球みたいな不利な判定が多かったが、勝っていれば笑い話に出来たのに、さすがにこんな負け方をしたら全部尾を引いてしまいそう。勝たなきゃいけない試合だった

 一方のデンソー。開幕戦に続いてまさかの終盤の大量点で強豪を破っての連勝。昨年は判定やらイレギュラーやらが春先から全てデンソーに不運、不利に働いて前半戦を大幅な負け越しで終わったが、どうやら今年は運が巡ってきた様子。この試合も判定は全部デンソー側に有利だったし、相手の良い当たりも全部正面を突く感じ。
 昨年までのベテラン選手や主力選手を無慈悲にクビにしたりして、もう今後はデンソーを応援する気は1ミリもないのだが(松木と釼持以外は)、この調子だとどうやら今後も勝ち続けてしまいそうだ(笑)。

<運命を分けた7回裏、江口への1球>



【試合詳細】

 

【太陽誘電~スタメンと交替選手】
1(7):原田のどか
2(5):山本晴香
3(8):河野美里
4(1):藤田倭→(OPO)藤田倭
5(2):佐藤みなみ
6(3):大塚枝里香
7(D):尾﨑望良→(打)青木千春→(再D1)尾﨑望良
8(6):中溝優生
9(4):丸本里佳
FP(9):石濱真実

 

【デンソー~スタメンと交替選手】
1(9):釼持祐衣
2(5):甲野紋加
3(4):川畑瞳
4(7):田中真紀子
5(8):江口未来子
6(D):ケーリー・クレッチマン→(打)奥田芽衣→(走)榎本千波
7(3):吉松梨乃
8(2):山澤葵
9(6):山根すずか
FP(1):山口美紀→(1)原奈々→(1)エイミー・クレイガー

 

【1回表:太陽誘電~1点】
原田二遊間。中前打(ゴロできれいに)
山本三遊間・左前打(ゴロできれいに)
河野:投犠打
藤田左直犠飛
佐藤:三ゴロ・失(普通のゴロを握り損ねてファンブル。「H」ランプ点いたがどうみてもエラー)
大塚:中直(良い当たりも正面)

<完璧な当たりでレフトへの犠牲ライナー>

<ゴロをファンブルするデンソーのサード甲野。最初ヒット判定だったが、どうも後でエラーに訂正された模様。当然>




【1回裏:デンソー~0点】
釼持中前打
甲野:三犠打
川畑:二半直・併殺(釼持が飛び出す、ちょっとしたミス)

 

【2回表:太陽誘電~0点】
尾﨑:二ゴロ
中溝:二飛
丸本:二ゴロ

 

【2回裏:デンソー~0点】
田中左中間二塁打
江口:一ゴロ(強いゴロ、走者三塁)
クレッチマン:二ゴロ
吉松:空振り三振

 

【3回表:太陽誘電~1点】
原田三遊間・左前打(初球)
山本:一犠打(初球)
河野中前打(一三塁)
藤田三ゴロ・イレギュラー適時打
佐藤:見逃し三振(外角いっぱい)
大塚:右直(右中間抜けそうな打球を釼持が好捕)

<これはさすがにイレギュラーヒット。ここまでは昨年のデンソー並に不運のオンパレードかと思ったが、これ以降は運が巡ってきた>

<抜ければ2点長打になる右中間へのライナーをライトの釼持が好捕>




【3回裏:デンソー~0点】
山澤:四球
 ※山澤が二盗
山根:空振り三振
釼持:三半直
甲野:空振り三振(3球)

 

【4回表:太陽誘電~0点】
 ※デンソーはこの回から投手に原奈々
尾﨑:三ゴロ
中溝一左内安(一二投間の中間に飛んだ緩いゴロ)
丸本:一直併殺(鋭い打球も田中が好捕)

 

【4回裏:デンソー~0点】
川畑:四球(3-2から最後のアウトコースは山本晴香が見逃し三振に倒れたボールよりもストライクより)
田中:空振り三振
江口:右直
クレッチマン:四球
吉松:遊飛(ツマリ)

 

【5回表:太陽誘電~0点】
原田:右飛
山本:見逃し三振
河野右翼線二塁打(ライン上に落ちて白粉が舞う)
藤田:投ゴロ(止めたバット)

 

【5回裏:デンソー~0点】
山澤左前打
山根左前打(初球)
釼持:空振り三振(3球)
 ※バントの構えで見逃し2球後
甲野:空振り三振
 ※山澤が三塁盗塁死
 ※2ストライクからバスターエンドランも空振り三振で併殺

 

【6回表:太陽誘電~0点】
佐藤:二邪飛
大塚:左飛
青木(打←尾﨑):中直(好プレー)

<抜ければ長打の青木の打球もセンターの江口が好捕。デンソーもよく守っていたので、これで自ら運を引き寄せたか>



【6回裏:デンソー~0点】
川畑右越本塁打
田中セフティバント・投安
 ※藤田の送球が左に逸れてカバーの丸本がベースを踏めず
江口:死球(足)
クレッチマン:投犠打(初球、二三塁)
吉松:空振り三振
 ※三走とエンドランかけて2回ファール
山澤:遊飛(ツマリ)

 

【7回表:太陽誘電~3点】
中溝中前打(初球)
丸本:一犠打
原田左越2点本塁打
山本:一弾く二ゴロ
河野左越本塁打

 ※デンソーは投手交代、原→E・クレイガー
藤田:空振り三振(緩いチェンジアップ)

<7回表に原田が突き放す2点本塁打。ちなみにこの打球はレフトの川端めぐみがキャッチ>

【7回裏:デンソー~5点】
山根左越本塁打
釼持:左飛
甲野三遊間左前打
川畑中左・適時二塁打
 ※ゴロでショートの横を抜けてそのままセンター横のフェンスまで
田中:左飛
江口:四球(2-1からの2球が見逃し三振にならなかったのが大きい)
奥田(打←クレッチマン):四球(これは粘った)
 ※代走に榎本
吉松中前2点適時打(ショートの右をゴロで抜ける、一二塁)
山澤:四球(再び満塁に)

 ※誘電はここでようやく投手交代、DP青木に代わり尾﨑が再出場でDP投手に、藤田はOPOに
山根一一二塁間・右前サヨナラ適時打

<山根の一発が反撃ののろし>

<この回再び巡ってきた打席で山根がサヨナラ打>




【試合終了】

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です