日本精工 000 0000 4…4
大和電機 000 0000 3…3
日本精工:○山田夏生、白川果歩 - 馬場未波
大和電機:●北山柚花、大串都未希 - 岡村香織
(本):
(三):
(二):角山瞳(大)
【戦評と、今年のアドバンスセクションについて】
延長8回に日本精工が4点を奪い、これでさすがに決まっただろうと思ったがその裏、大和電機は2点を奪ってなお無死一二塁。ここで打席に入った大和電機が誇る大砲中嶋瞳がレフトに完璧な打球。強い逆風など無関係なもの凄い当たりで、上がった瞬間には遥かレフト後方に消える逆転サヨナラスリーランかと思ったが、風に大きく流されポール左のファールゾーンに。その後は犠打に切り替えさらに1点を追加したものの、結果的に1点差の惜しい敗戦になった。ただやっぱり「大和電機の試合は面白い!」と思わせてくれる最終回の攻撃だった。
一方の日本精工もさすがに昨年1部を経験しただけあって試合巧者。8回表は1死三塁で打者中村白がエンドランを成功させて勝ち越し点を奪ったが、あの打席、2ストライクまでは普通に打っていてファールもあったがカウントが2-2になった時点でのエンドラン。内野も油断するしピッチャーもストライクを投げてくるし、やるとしたら一番成功しやすいタイミングだったかも知れない。それに打者がバットに当てることに関してはチームで一番頼りになる中村。織機にいた3年間は同じセンターで常に狩野亜由美の守備もバッティングも一番間近で見てきたある意味後継者なので、軽くバットを出してショートに転がすくらいはお手の物だっただろう。大和電機もあそこで読んで読んで1球外せるくらいになるとワンランク上に行けるのだが、でもさすがにあの場面でそこまで求めるのは意地悪か(笑)
今年のアドバンスセクションは実力的には「日本精工の1強」と思われがちだが、実はそう簡単にいきそうに無いのがこの大和電機の存在。
2015年の実業団選手権で「1部チームの実力」のあったシオノギ製薬を下して優勝した時から実力的にはいつ2部で優勝してもおかしくはなかったが、昨年大串都未希投手が加わったことで投手陣がパワーアップし、今年は北山柚花が成長したことで1試合任せられる投手が更に増えた。ベテランの小西あかりも、西奥間沙紀も控えているので投手陣は十分、いつ1部に上がっても恥ずかしくはない。
加えて中嶋瞳という最強スラッガーもいるし、前後を打つ望月朱里と新田和音もホームラン打者で、この3人が初回から出てくる打線は迫力満点。
個人的なことを言わせてもらうと、ここ最近はこの大和電機の試合を見るのがもしかしたら一番楽しみかも知れない。どこからホームランが出るか分からないし、小柄な打者でもフルスイングで外野の頭を越すし、とにかく楽しみませてくれるチームなのだ。
UT、UR、UYの「頭文字U三悪人(笑)」に乗っ取られ私物化された日本代表に憤ってソフトボール見るのにも嫌気がさしてきたそこのあなた、大和電機の試合を見ることを是非ともオススメします(笑)
そんな2チームの対戦は、ホープセクションの「靜甲vsNEC-PF」と同様に今年のセクション1位を争う重要な試合であり、その期待に応えてくれてとにかく面白い試合だった。
詳細は下記に譲るとして、結果は日本精工の1点差勝利。第1戦は大和電機が勝ってくれると今後の展開として更に面白味が増したのだが、しかし負けたとは言え8回表の4失点をその裏に3点奪い返して1点差にしたのだから立派。後半の直接対決でも結局は勝利が義務づけられるので、1点差の敗戦なら並んだ状態と思って差し支えなさそう。
とにかく今後は日本精工と大和電機の勝敗には大注目。そしてそこに若返った試合巧者のドリームシトリンと、突如打線爆発のYKKがどう絡んでくるか。選手数は減ったが逆にまとまりが生まれて、第1節3連敗ながら全て1点差の平林金属、投手陣の不調で大敗もあったがもともと力のある花王コスメが足下をすくえるかも興味深い(ウェルネスも頑張れ)。
【試合詳細】
【日本精工~スタメンと交替選手】
1(8):中村白
2(4):黒木美佳
3(5):新美天理
4(3):安井聖梨奈
5(D):江口裕里
6(2):馬場未波
7(9):山本悠未
8(6):松田愛実→(打)谷口みなみ→(再6)松田愛実
9(7):西岡彩乃
FP(1):山田夏生→(1)白川果歩
【大和電機~スタメンと交替選手】
1(9):望月朱里
2(5):中嶋瞳
3(8):新田和音
4(2):岡村香織
5(3):田中智佐世
6(D):清水梓未
7(7):近藤紗帆→(打)小柳結→(再走/7)近藤紗帆
8(4):角山瞳
9(6):今崎七海
FP(1):北山柚花→(1)大串都未希
【1回表:日本精工~0点】
中村:空振り三振
黒木:見逃し三振
新美:四球
安井:遊後方ポテン安(詰まったが良いところに落ちた)
江口:左前打
※打球はジャストミートでレフトの前に。イージーバウンドになってレフトの近藤が落ち着いて本塁にストライク送球。余裕を持ってアウト
【1回裏:大和電機~0点】
望月:中前打
中島:投ゴロ併殺打(ジャストミートしだが投手正面で1-6-3)
新田:二ゴロ
【2回表:日本精工~0点】
馬場:遊直
山本:遊飛
松田:一ゴロ
【2回裏:大和電機~0点】
岡村:三ゴロ
田中:四球
清水:中飛
近藤:二ゴロ
【3回表:日本精工~0点】
西岡:遊飛
中村:右飛(一瞬おっ、と思ったが逆風なのでどんどん戻され平凡なフライ)
黒木:スラップ・二ゴロ・好プレー
【3回裏:大和電機~0点】
角山:左飛
今崎:空振り三振・振り逃げ
望月:空振り三振(アウトコース振らされる)
中島:空振り三振
【4回表:日本精工~0点】
新美:中直
安井:遊飛
江口:二ゴロ・好プレー
【4回裏:大和電機~0点】
新田:左直
岡村:見逃し三振
田中:二直
【5回表:日本精工~0点】
馬場:二飛
山本:三飛
谷口(打←松田):空振り三振
※代打の谷口に代わり松田が再出場
【5回裏:大和電機~0点】
清水:左飛
小柳(打←近藤):右前打
※新人の小柳、初打席初ヒット
※小柳に代わり一塁走者に近藤が再出場
角山:左前打
※レフトファールフライを西岡が落球した後にヒット
今崎:二飛
※今崎、カウント3-0から果敢に打ちに行くもファール。ただちょっと高目のボール臭かった。でもその積極性こそが大和電機のソフトボール
望月:空振り三振
※望月粘るも再び外のファストボールにやられる
【6回表:日本精工~0点】
西岡:四球
中村:一ゴロ二封
※一二塁間抜けそうな速い打球だったが、ファーストの田中が逆シングル好捕
黒木:一塁線・右前打
※前進守備のファースト田中の右を抜けてギリギリでベース上通過
新美:遊ゴロ・三封
※三遊間抜けそうな打球を今崎がダイビングキャッチ、サードに投げてフォースアウトのファインプレー!
安井:四球
江口:三邪飛
※仕事人江口だったが、ここは北山が踏ん張る
【6回裏:大和電機~0点】
中島:遊ゴロ
新田:投ゴロ
岡村:見逃し三振(岡村はこの試合、山田に合わず)
【7回表:日本精工~0点】
馬場:遊邪飛
山本:二ゴロ
松田:遊ゴロ・ファインプレー
【7回裏:大和電機~0点】
田中:空振り三振
清水:三邪飛
近藤:投直・弾くゴロ
【8回表:日本精工~4点】
※二塁走者に松田
西岡:一犠打
中村:三ゴロ(エンドラン成功)
※2ストライクまでは強打、ファールでカウント2-2となりエンドランをかけてきた
黒木:左前打
新美:左前打(黒木は三塁へ)
安井:故意四球(一三塁から満塁へ)
江口:押し出し死球
※カウント2-0から肩を直撃。北山はすでに限界だったか
※大和電機は投手交代、北山→大串
馬場:遊弾く2点左前適時打(初球)
※投球後に二塁ベース方向へ守備位置を移動しかけたショートの今崎が逆を突かれる。定位置なら処理できたか
山本:捕邪飛
【8回裏:大和電機~3点】
※二塁走者に近藤
角山:左中間適時二塁打
今崎:一二塁間・右前打(一三塁に)
望月:遊ゴロ・適失
※三遊間深いところ、松田がファンブルし三走の角山が生還。記録はエラーだと思うが、深い打球で捕っていても一塁はセーフで満塁にはなっていたと思う
中島:一犠打(二三塁に)
※飛距離十分の逆転スリーランの打球が風に大いに流されてファールになった後に
新田:二ゴロ(三塁)
岡村:右邪飛
【試合終了】
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