(2018年8月14日記事完成)
【2日目:A会場-1】(6回コールド)
靜甲
002 125…10-17-1
000 000…0-3-2
佐川急便・東京
靜甲:○勢村香織、清水琴乃、藤田真理子 - 佐藤友麻
佐川急便・東京:●血分智香、血分美香、橋口麻弥、血分美香、血分智香 - 上村麗
(本):
(三):
(二):中尾萌②(靜)
【テーブルスコア・リンク】
【戦評】
昨日YKKに完封勝利した佐川急便東京の先発は同じく血分智香。この試合もヒットを打たれながらも1、2回を0点に抑え、「さすが好投手」と思われた3回も2死二三塁。ここで中尾萌を平凡な右飛に打ち取ったものの、ライトの池畠麗奈が痛恨の落球で2点を奪われる。
2点先制された佐川東京は4回以降は方針変更。姉の血分美香をリリーフに送り5回に3失点すると6回は橋口麻弥にリリーフ。橋口が打たれると再び血分姉を送るもさらに点を取られ、最後は妹の智香を再登板させてなんとか抑えるも、6回までに10失点ということでコールド負けとなってしまった。
佐川急便東京は普段はソフトボールより仕事がメインで練習も週に何回か。仕事に支障が出ない範囲内での活動が前提条件で、基本的には楽しく生涯スポーツとしてソフトボールをするのがチーム方針。そんな中で1勝出来た今回の大会は上出来と言っていいだろう。
監督が元太陽誘電の遠山さんに替わったときは部員も5人くらいだったが、YKKを辞めた血分智香が入ったことで一旦引退していた姉の美香も現役復帰。戸田中央病院を辞めた二人も入り人数も10人揃って今回の大会に出場ができた。日本代表で活躍する選手もいればこいう形でソフトボールを続けている選手もいて、その裾野の広さが垣間見えるのが、僕がこの実業団選手権を大好きな理由なのだ。
【2日目:B会場-1】
大和電機工業
302 1121…10-13-0
003 0000…3-6-0
大阪ホークスドリーム
大和電機工業:小西あかり、〇大串都未希 - 岡村香織
大阪ホークスドリーム:●山中澪愛、塔尾春菜、森田歩、山中澪愛 - 花井美穂
(本):
(三):今崎七海②(大和)
(二):中嶋瞳、今崎七海(大和)、花井美穂(大阪)
【テーブルスコア】
【戦評】
大和電機は前日は7回に8得点、この日もそれに続き6回までギリギリ6点差できて、7回表に1点を取ってようやく7点差。
コールドにならないようにじっくり点差を広げて7回まで試合をするのは、意地が悪いのか逆に思いやりがあるのか、どっちかわからない(笑)。どちらにせよ試合時間がやたら長くなったのは間違いない。
この日は大和電機は今崎七海が2三塁打、1二塁打の4安打と大当たり。中嶋瞳と岡村香織の4番、5番がともに3打点。
一方の大阪ホークスドリームは3回、先発の小西あかりを攻めて1死から森田歩、塔尾春菜、花井美穂、森本真湧が4連打で3点。この攻撃は見事だった。
今更だが「大阪」で「ホークス」であの緑色のユニフォーム。やっぱり南海ホークスを意識しているのだろうか。
【2日目:A会場-2】(7回サヨナラ本塁打)
平林金属
000 0000…0-2-1
000 0001…1-2-1
花王コスメ小田原
平林金属:●岡崎栞菜 - 弦田彩加
花王コスメ小田原:〇高橋悠衣 - 本田奈緒子
(本):大柴麗(花)
(三):
(二):
【テーブルスコア】
【戦評】
両チームの投手が好投。花王コスメの高橋悠衣は初回に2番中村絢夏に中前打を打たれるもその後はエラーで一人走者を出した以外は6回終了までパーフェクトピッチング。
一方、平林金属の岡崎栞菜投手はそれ以上でエラーと四球で走者を二人出しただけで6回1死までノーヒットピッチング。
花王は6回、1死から川平典華がチーム初ヒットで出塁すると2死から二盗し、ここで柿崎萌乃がジャストミート。打球はショートの頭を越え左中間を抜けるタイムリーかと思われたが、ショート酒井美咲がジャンピングキャッチのファインプレー!平林金属側で見ていて思わず「うわ、絶対に捕れないと思ったのに捕った!」と言ってしまったら関係者も笑っていた。
ピンチを防いだ平金、7回表に先頭の川渕真由がチーム2本目のヒットで出塁すると佐藤倫がゴロで送って1死二塁。勝ち越しのチャンスだったが5番岡田千波がサードゴロ(三進)、山本眞優が空振り三振で得点ならず。
そして迎えた7回裏、先頭で打席に入った4番大柴麗が、恐らく初球だったか、ジャストミート。この日のA会場は外野に風が抜けるホームラン風ではあったが、打った瞬間に分かるような大きな当たりで打球は右中間フェンスを越え、サヨナラ本塁打となった。
【2日目:B会場-2】(延長9回タイブレイカー)
日本精工
010 0000 13…5-4-1
000 0100 12…4-9-2
takagi 北九州
日本精工:〇山田夏生 - 馬場未波
takagi北九州:●小林咲嬉 - 増田みゆき
(本):
(三):
(二):山本澪、有吉萌々子(t北)
【テーブルスコア】
【戦評】
日本精工は2回、ポテンヒットで出た山本悠未と入れ替わった江口裕里を二塁に置いて馬場未波がライトにタイムリーヒットを放ち先制。
takagi北九州は5回裏、四死球とエラーでもらった2死満塁の場面でワイルドピッチ。捕手馬場未波が右後ろに弾いたのを見て三走の住吉恵実がホームへ。ボールを拾った馬場がホームベース上にトスしたが、これが左打席付近にいた内藤の背中に当たり弾かれて走者が生還。言わばホームベースを隠すように打者が立っていてそこにボールが当たったわけだが、ここは不可抗力と判断されて守備妨害は適用されなかった。
これで同点になるとその後は両投手好投して延長に。
8回表、日本精工は松田愛実の中前適時打で1点、その裏takagi北九州は山本澪のエンドラン二ゴロで同点に。
9回裏、日本精工はバント失敗で潰しかけたチャンスをサードゴロエラーで再び広げ、4番安井の2点タイムリーで勝ち越し。さらの江口裕里のショートゴロも強くて難しいバウンドだったがエラーを誘い3点目を入れる。
9回裏、takagi北九州は1死二塁から増山由梨の打席で暴投があり、その後四球、盗塁で二三塁にすると塩澤こころのショート内野安打でまず1点。サードゴロで三走がアウトになり2死一三塁となるも、ここで4番有吉萌々子が左中間を真っ二つに破るタイムリー二塁打を放つ。
打球は完全に抜けて、一塁走者も悠々生還するかと思ったが、この日は風が強く、A会場ではホームラン風だが逆向きのこのB会場は逆風に。打球が風に押し戻された上、俊足のレフト西岡彩乃が諦めずに打球を追ったおかげでこの左中間への打球に後ろから追いつく。
打球を捕った西岡が振り返って瞬時にバックホーム。中継も完璧で、余裕で本塁生還かと思われた一塁走者の内藤共笑が本塁手前で逆に悠々タッチアウト。
最後は西岡彩乃のファインプレーで日本精工が決勝に駒を進めた。
【2日目:準決勝-1】(5回コールド)
靜甲
104 40…9
000 00…0
花王コスメ小田原
靜甲:〇勢村香織 - 佐藤友麻
花王コスメ小田原:●大森知香、山賀緋那子、青野芙季子 - 本田菜緒子
(本):鹿目真実(靜)
(三):
(二):中尾萌②、鹿目真実(靜)
【テーブルスコア・リンク】
【戦評】
1試合目にサヨナラホームランで勝利し勢いに乗りたかった花王コスメだったが、この試合は初回に鹿目真実にホームランを打たれて逆に流れは靜甲に。
3回には犠飛を挟んで6安打を浴びて4失点。4回にも4点を奪われ、逆に攻撃陣は靜甲の勢村香織の前に2安打に抑えられて無得点で、5回コールドとなってしまった。
靜甲は打撃好調で5回で11安打。特に3番の鹿目真実は本塁打、単打、二塁打の3安打だったが、コールドになってしまったために4打席目が回ってこなかった。
【2日目:準決勝-2】
大和電機工業
000 0000…0-3-0
002 000x…2-7-1
日本精工
大和電機工業:●北山柚香 - 岡村香織
日本精工:〇山田夏生 - 馬場未波
(本):
(三):
(二):中村白(日)
【テーブルスコア・リンク】
【戦評】
日本精工は1回に1死三塁のチャンスを作るも3番、4番が連続三振。、2回にも1死二三塁とチャンスを作りながら、松田愛実が空振り三振の時に二塁走者が飛び出し、その間に三塁走者が本塁を狙うもタッチアウト。ともに拙い攻撃で無得点に終わった日本精工は3回裏、無死一三塁から黒木美佳がエンドランでショートゴロを放つと、三走の西岡彩乃が好走塁で生還しようやく先制。さらに新美天理もセンターにタイムリーを放ってこの回2点目を上げる。
その後は大和電機の北山柚花、日本精工の山田夏生、両投手が好投してお互い得点できず、そのまま終了。大和電機は4回、6回と先頭打者がヒットで出るもチャンスを広げられなかったのが響いたが、接戦を期待した割には案外あっさりと終わってしまったこの両チームの戦いだった。