【2018年日本リーグ1部第8節横浜大会④:Honda VS 織機 ~ K・メリットの一発をK・リケッツが完封で守り抜く。Hondaは常磐紫文が素晴らしいピッチング】

Honda   000 0000…0-5-1
織機  001 0000…1-5-0


Honda
:●常磐紫文 - 大塚友紀
豊田自動織機:海部栞菜(登板せず)、○ケイラニ・リケッツ - 永溝早紀
(本):カースティ・メリット(織)
(三)
(二):佐藤光紗(織)

<戦評>
 豊田自動織機は3回裏にカースティ・メリットがライトにホームラン。後半戦は攻守で本当に頼りになるメリットの一発で上げた1点を、ケイラニ・リケッツが2試合連続の完封で守り切った。
 しかしそれにしてもHondaの投手、常磐紫文はナイスピッチングだった。
 Hondaが先発にエースのジェイリン・フォードでなく、長谷川朋子でもなく、常磐を持ってきた判断はさすが。直後の連戦で日立と当たるので、そこにフォードを当てるという理由もあっただろうが、そう、織機はむしろ常磐のような投手こそ逆に打てないのだ。Hondaのベンチもよくわかっていらっしゃる(笑)
 常磐はそのベンチの期待に応え、一発は浴びたものの失点はその1点のみ。6回の1死満塁のピンチではリケッツを一飛に仕留め、最後は3-2と粘られながらも金江爽友を空振り三振に斬って取り会心の笑顔。素晴らしいピッチングだった。
 織機はまたしても消化不良気味の攻撃内容だったが、もはや内容なんて関係ない。とにかくこの第8節の3試合を3連勝で乗り切ったのは最高の結果。ライバルたちの戦績や直接対決成績を考えると、かなりベスト4入りが見えてきた。残り4試合で2勝すればほぼ大丈夫で、3勝なら3位が見える。もちろんそんな皮算用なんか無意味で残り2週間、4試合を全部勝つつもりで一気に走り抜けるだけだ。

 一方のHondaは痛い敗戦ではあるが常磐で行ってこの結果は期待以上だろう。
 最終回、1死からの連打で同点のチャンスを作り佐野由貴美の打球も強いライナーでショートの横に。二塁走者の高橋真子もそれほど飛び出していなかったが飛んだ位置が悪く、すぐに帰塁したものの間に合わずに痛恨のダブルプレーとなってしまった。これを筆頭に惜しい攻撃が何度もあったが、そこはさすが織機の豪腕ケイラニ・リケッツ。最後の最後は踏ん張って点を与えなかった。
 ただHondaは良い試合をしたとはいえど、下位争いがかなり詰まってきているだけに痛い敗戦なのは変わりなく、そして現況としてかなりの危険水域を漂っているのも事実。シーズン最終戦の大垣ミナモ戦までギリギリの戦いが続く。

<織機打線を6回1失点に抑えたHondaの常磐紫文(しゆき)投手>


 

【Honda:先発と交代選手】
1(7):佐野由貴美
2(8):山田静佳→(打/8)大畑成美
3(5):森山遥菜
4(D):サマンサ・フェーガン
5(4):胡子路代
6(2):大塚友紀
7(9):芝﨑恵梨
8(5):永友遙→(打)藤家菜々子→(再5)永友遙→(打)田井静華→(走)高橋真子
9(6):渡邊瑞貴→(打)塚本蛍→(再走)渡邊瑞貴
FP(1):常磐紫文

【豊田自動織機:先発と交代選手】
1(6):髙坂香月
2(7):村上ほのか→(打)山科麻由佳→(再7)村上ほのか
3(3):佐藤光紗
4(5):洲鎌夏子
5(4):中森菜摘
6(D):ケイラニ・リケッツ
7(9):横野涼→(9)金江爽友
8(8):カースティ・メリット
9(2):永溝早紀
FP(1):海部栞菜→(FP解除)



【1回表:Honda~0点】

佐野:左飛
山田:空振り三振(チェンジアップに合わず)
森山:見逃し三振


【1回裏:豊田自動織機~0点】

髙坂中前打
村上:スラップ投ゴロ・二進
佐藤:遊飛(やや後方高いフライ)
洲鎌:遊飛
 ※レフトフェンス際のファールフライを佐野が落球して一度は命拾いしたが


【2回表:Honda~0点】

フェーガン:遊ゴロ(強い打球)
胡子:投ゴロ(当てただけ)
大塚右前打
 ※テンポラリー走者に胡子
芝﨑左前打(二三塁に)
 ※一走の胡子が走っていてそのまま三塁を陥れる。レフトの村上が間に合わない三塁へ不必要な送球で、その間に芝﨑も二塁を奪う
永友:空振り三振
 ※ここはリケッツが踏ん張る


【2回裏:豊田自動織機~0点】

中森:三ゴロ(ツマリ)
リケッツ:右飛
横野:三ゴロ(ツマリ)


【3回表:Honda~0点】

渡邊:空振り三振
佐野中前打
山田:空振り三振
森山:空振り三振(佐野が走っていたが)

【3回裏:豊田自動織機~1点】
メリット右越え本塁打
永溝:右直(良い当たり)
髙坂:三ゴロ
村上:右飛

<戸田中戦に続き、またしても先制の一発を放ったカースティ・メリット>

<ライトの芝﨑恵梨も果敢に追ったが及ばず>

【4回表:Honda~0点】
フェーガン:遊ゴロ
胡子:四球
 ※四球を奪い取った胡子、雄叫びをあげる
大塚:死球(インコースかする)
芝﨑:見逃し三振(粘ったが最後はインコース。悔しそう)
 ※一塁テンポラリー走者に芝﨑
(打)藤家:遊飛(ツマリ)
 ※カウント3-1まで行ったが
 ※代打の藤家に代わり永友がサードに再出場

【4回裏:豊田自動織機~0点】
佐藤一二塁間右前打(チェンジアップを巧くバットの先で拾う)
洲鎌:二ゴロ二封(粘って3-2から)
 ※この時ショートの渡邊が二塁ベースを踏むタイミング悪く、ベース上を空過していたように見えたが、塁審からはまさにピンポイントで死角に入ってしまったか
中森:三邪半直(サードファールゾーンへのハーフライナー)
 ※サードの永友が判断よくダイビングキャッチ
横野:遊ゴロ(押され気味)

<当たっている佐藤光紗がライト前に運んでチャンスを作ったが>

【5回表:Honda~0点】
渡邊:四球(粘って3-2から)
 ※初球がワンバウンドのワイルドピッチで投球がフェンスの後ろに
佐野:一犠打(走者三塁)
(打)大畑:見逃し三振
森山:左直
 ※代打の大畑がそのままセンターの守備へ

【5回裏:豊田自動織機~0点】
メリット:右直
永溝:投弾く二ゴロ
髙坂:遊ゴロ(ショートバウンド)

【6回表:Honda~0点】
フェーガン:二ゴロ
胡子:死球(肩をかする)
 ※大塚の打席で空振りの時に二盗成功
 ※その2球後、ギリギリのボール判定に捕手永溝が顔を後ろに向けて球審にコースの確認をしているのを見た胡子が三塁へ走る
 ※すぐに気づいた永溝が三塁送球で間一髪タッチアウトに。ただ一瞬の隙を突いた判断は素晴らしかった。セーフになっていたら試合の流れが変わったはず
大塚:空振り三振

<一瞬の隙を突いた胡子路代の好判断だったが、やや二塁に戻りかけたあとにスタートした分、間に合わなかった>

【6回裏:豊田自動織機~0点】
(打)山科:二飛(打ち損じ)
佐藤中越え二塁打
洲鎌:四球(ファールで粘って3-2から)
中森:遊ゴロ失(満塁に)
 ※これはエラーでも仕方がないが、ハーフバウンドの難しい打球ではあった
リケッツ:一飛
金江:空振り三振
 ※カウント3-1、3-2となったが、常磐が最後まで踏ん張った!
 ※山科に代わり村上がレフトに再出場

<2死満塁3-2で昨日2安打の金江爽友だったがここは常磐の投球の勝ち>

<1死満塁を抑え最高の笑顔でベンチに引き上げる常磐>

【7回表:Honda~0点】
芝﨑:見逃し三振(粘ったが最後はインコースギリギリ)
(打)田井左線安
 ※抜けそうな速い打球だったがレフトの村上がよく追いついて単打に
(打)塚本三遊間左前打
 ※2球で0-2と追い込んで3球目。打った塚本も立派だが、織機バッテリーは勝負を急ぎすぎた
 ※一塁走者に渡邊が再出場
 ※二塁走者に高橋真
佐野:遊直・併殺
 ※代走に出たばかりの高橋真戻れず…。
 ※打球が速かったのと、飛んだ位置がベースの近くでショート髙坂の下からのトスで中森がベースを踏んで試合終了

<7回表、1死から田井静華がヒットを放ってチャンスを作ると>

<1死一塁カウント0-2からのフルスイングで代打の塚本蛍が三遊間を抜くヒットを放ちチャンスを広げる>

<1死一二塁で佐野由貴美の打球は強烈なライナー>

<しかしこれがショート右へのおあつらえ向きのゲッツーコース。代走の高橋真子もそれほど飛び出しておらず、すぐに帰塁したが、いかんせん飛んだコースが悪かった>

 

 

【試合終了】

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です