【2019年開幕節④:豊田自動織機 vs. 太陽誘電 ~ 藤田倭の投打の活躍で太陽誘電が辛勝】

豊田自動織機
 000 0000…0-2-0
 000 001x…1-4-0
太陽誘電

豊田自動織機:●ダラス・エスコベド - 永溝早紀
太陽誘電:○藤田倭 - 青木千春
(本)
(三):藤田倭(誘)
(二)
【テーブルスコア】

【戦評】
 6回裏、藤田倭が放ったライナーがセンターの前に飛ぶと、センターのカースティ・メリットがノーバウンドで捕球しようと前にダイビング。しかし無念にも打球はグラブと体の下を通過してセンターフェンスまで到達。三塁打となり、続く中溝優生がツマりながらも前進守備のファーストの後ろにポトリと落ちるタイムリーを放って決勝点をあげた。
 0-0の終盤の6回、1死走者なしの場面で、しかも打者はこの試合すでに一度代走を出されている投手の藤田。シングルヒットで止めておけば、代走も出せないし、相手の攻め方も限られてくる。どう考えてもあの場面で無謀なプレーをする選択肢はなかった。
 ただ日本でのカースティのプレーを多く見てきた経験からいうと、ああいうプレーこそが彼女の一番の売りというか魅力。どんな打球にも果敢にチャージをしに行って何度もチームを救ってきた実績もある。さすがにこの場面はあり得ないチャージだったが、若さ故の暴走もよくあること。むしろ前に飛びこんだ以上は捕れ!と叱咤激励したい。
 それにしても今日の藤田は良かった。いつものようにコントロールが悪く常にカウント3-2みたいな投球にも係わらず打たれたヒットは内野安打含め2本だけ。何度か織機もチャンスは作ったが、タイムリーヒットが出そうな気配はなかった。

 織機として惜しかったのは3回の永溝早紀の打球。フェンスが倒れるほどの強い逆風でなければライトスタンドに入っていただろうが、フェンス際で失速、運もなかった。
 ただ確かにライバル誘電を相手に痛い1敗ではあるが、負けた悔しさ以上に新外国人投手のダラス・エスコベドが素晴らしいピッチングで十分戦力となりそうなことがわかったのでホッとした気持ちが大きい。さすが織機が連れてくる外国人だけあって、しっかり戦力になる投手を呼んでくる。個人的にはオープン戦とかを見ていると、ガリガリガリクソン並にお腹は出てるし、試合中に食パンそのままのサンドイッチ食べまくってるし、正直ハズレを引いたかと思ったが今日はまるで別人。やっぱり外国人というか、特にアメリカ人、欧米人はよく分からない。本番が始まると急に本気モードにスイッチが入れ替わって、投球内容はもちろん、今日は顔つきまでオープン戦とはまるで別人だった。

 それにしても最後7回の織機の攻撃の場面。
 代走の村上が二盗を決めた直後、誘電の山路監督がベンチから飛び出してきてグランドの中に入って一塁塁審に詰め寄り「離塁が早いだろ!ちゃんと見てるのか!?」と、抗議。
 というかそもそも抗議する権利のない場面だし、詰め寄り方なんかは抗議というよりむしろ、恫喝、圧力、パワハラと言った方が正確。日本代表コーチの肩書きにビビったのか、球審も二塁塁審も止めに入らずに傍観していたが、あれも情けない。ほんとああいうのは即座に退場にしてほしい。山路さんだけはまともかと思っていたが、やはり宇津木上野ジャパンに関わってる連中にまともな人間は一人もいない?

<藤田の打球に前にダイブして後逸、三塁打にしてしまい天を仰ぐセンターのメリット>

<見た目はだらしないがピッチングはしっかりしている織機の新外国人、ダラス・エスコベド>


【試合詳細】

【豊田自動織機~先発と交替選手】
1(8):カースティ・メリット
2(6):竹中真海
3(5):佐藤光紗
4(3):洲鎌夏子
5(4):中森菜摘
6(9):江口未来子
7(D):田井亜加音
8(7):金江爽友
9(2):永溝早紀
FP(1):ダラス・エスコベド

【太陽誘電~先発と交替選手】
1(7):原田のどか
2(5):山本晴香
3(1):藤田倭
4(6):中溝優生
5(3):大塚枝里香
6(8):川村莉沙
7(2):青木千春
8(D):尾﨑望良
9(4):丸本里佳
FP(9):松瀬清夏

 


 

【1回表:豊田自動織機~0点】
カースティ:三ゴロ(3-0から3-2となり)
竹中:一小飛
佐藤:空振り三振

【1回裏:太陽誘電~0点】
原田:見逃し三振
山本三遊間左前打
藤田:三ゴロ二封(一塁に投げていたら併殺になったかも)
中溝:二ゴロ

【2回表:豊田自動織機~0点】
洲鎌:四球(0-2から3-2となり)
中森:一犠打(二塁)
江口:遊ゴロ(ボール球)
田井:四球(3-2)
金江:空振り三振

【2回裏:太陽誘電~0点】
大塚:右飛
川村:見逃し三振(3-2から)
青木千春:空振り三振

【3回表:豊田自動織機~0点】
永溝:右飛(大)
 ※良い当たり、逆風じゃなかったら入っていたはず
 ※ライトの松瀬のファインプレーにも見えるが、打球の追い方がおかしかったのでそう見えただけ
メリット:一ゴロ
竹中:二ゴロ

<打った瞬間は「入った」と思ったが…>

<フェンス際でライトの松瀬がキャッチ。一見ファインプレーっぽいが、打球の追い方が危なっかしかった。でも最後はよく捕った>

<この試合中は特にセンターからホーム方向へ強い逆風で、外野フェンスが一度グランド側に倒れたほど。これに押し戻された>

【3回裏:太陽誘電~0点】
尾﨑:空振り三振
丸本:四球(ストレート)
原田:空振り三振
山本:遊ゴロ

【4回表:豊田自動織機~0点】
佐藤:三ゴロ(粘ったが)
洲鎌:四球(3-2から)
 ※洲鎌二盗試みるもアウト
中森:空振り三振

【4回裏:太陽誘電~0点】
藤田:死球(ワンバウンドが足に)
 ※代走に石濱
 ※石濱が初球に二盗
中溝:見逃し三振
大塚:投ゴロ・野選
 ※強いゴロでダラスが捕球、二走の石濱が二三塁間に挟まれダラスがセオリー通り二塁に向かって追いかけるも、最後の送球が一瞬遅れ、中森のタッチも甘くセーフに
川村:空振り三振
青木:空振り三振

【5回表:豊田自動織機~0点】
江口:遊飛(ツマリ)
田井:見逃し三振
金江スラップ・二前安
 ※巧く打球を殺し、セカンド前だが余裕でセーフに
永溝:一邪飛(高~いフライ)

【5回裏:太陽誘電~0点】
尾﨑三遊間左前打
 ※尾﨑に代わり一塁走者にFPの松瀬
 ※丸本の初球に松瀬が二盗も失敗
原田:二飛(ツマリ)

【6回表:豊田自動織機~0点】
メリット:右直
竹中:三邪飛
佐藤二遊間中前打
洲鎌:四球(3-2)
中森:中飛

<メリットの打球も良い当たりながらライトの守備範囲に>

【6回裏:太陽誘電~1点】
山本:中飛
藤田中前三塁打
中溝一後ポテン適時打
大塚:見逃し三振
川村:空振り三振

<藤田の打球はセンターへ。こう見るとやや詰まっていたのか?打球はカースティーが後逸しフェンス際まで転々>

<4番に座って決勝打を放った中溝優生。正直打ち損じだが、打球が落ちたところが完璧だった>


【7回表:豊田自動織機~0点】

江口:セフティバント・投ゴロ
(打)中川(←金江):死球
 ※代走に村上
(打)大平:空振り三振
 ※三振の時に村上が二盗成功
 ※村上が二盗成功後、誘電の山路監督が一塁塁審まで詰め寄り離塁が早いと圧力
永溝:空振り三振(3球)
 ※速球を2球見逃して追い込まれ最後は変化球にバットが空を切る

【試合終了】

3 comments for “【2019年開幕節④:豊田自動織機 vs. 太陽誘電 ~ 藤田倭の投打の活躍で太陽誘電が辛勝】

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です