【2019年日本リーグ1部第3節松山大会④:日立 vs. 伊予銀行 ~ 伊予銀行、リーグ戦での対日立戦21試合目にして初勝利!!】

日立
 000 0000…0-3-2
 201 000x…3-3-0
伊予銀行

日立:●岡村奈々 - 鈴木理恵
伊予銀行:○庄司奈々 - 二宮はな
(本):
(三):
(二):正木朝貴(伊)
【テーブルスコア】

【戦評】

 日本リーグで対戦すること延べ10年間。2003年に初めて対戦し0対3で敗れて以降は日立を相手に実に20連敗を喫していた伊予銀行が、地元松山大会において庄司奈々の好投により、ついに、ついに、ついに初勝利をあげた。
 この間2004年に0対1、2010年に延長タイブレイカー9回で3対6と、惜しい試合もあるにはあったが、4年ぶりの1部復帰となった2009年の開幕節では0対22という屈辱的な歴史的大敗もあった。
 ただここ数年は伊予銀行が国体でも優勝するなど力をつけてきた一方、日立は若干戦力が低下しており大差の試合はなく、特に過去3試合は全て延長タイブレイカーで0対1(8回)、0対2(8回)、4対5(10回)と接戦続きで、伊予銀行の勝利も時間の問題だった。
 しかも過去2試合はともに伊予銀行が庄司奈々、日立が岡村奈々の「奈々」対決で岡村が勝利していたため、今回の試合では3度目の正直で伊予銀行の庄司が奈々対決を制した形になった。特に昨年の前半戦はともに被安打4の完投ながら岡村が2対0で勝っていただけに、今回のともに被安打3での3対0完封勝利で、庄司は見事にその雪辱を果たしたことになる。

 ちなみに、初回に伊予銀行が2点を先制した場面を詳述するとこうなる。
 まず、先頭の正木朝貴が二塁打を放ったあと、2番の松成あゆみの打球は三遊間へのゴロになるようなコースへ。そのためサードの奥田茉優希が一瞬打球を捕りに行ってベースから離れてしまったが、守備が上手すぎる投手の岡村奈々がこの打球を捕ってしまったのが運の尽き。しかも一回転して振り向きざまに素早く三塁に送球というやり過ぎた好プレーが災い。無人の三塁ベース上に送球するはめになってしまいボールがファールグランドを転々とする間に二塁走者の正木朝貴が本塁に生還して1点目。さらに悪いことは続くもので、カバーのレフト山口みどりがフェンスに近づき過ぎてしまったためクッションを誤りトンネル。さらにさらに打者走者の松成あゆみがまさか三塁も回るとは思っていなかったか、山口からの返球もおざなりになり、中継が乱れる間に松成にまで楽々と2点目の生還を許してしまった。事の発端は岡村奈々の好プレーだが、やはりその後の拙いプレーの連続は、勝てない今年の日立を凝縮して象徴しているような一連の流れだった

<日立を3安打完封した伊予銀行の庄司奈々>

<日立戦初勝利を喜ぶ伊予銀行ベンチと地元松山のファン>

 


【試合詳細】

【日立~先発と交替選手】
1(7):山口みどり
2(9):松本怜奈
3(8):山田恵里
4(D):シェルビー・ペンドリー
5(6):那須千春
6(5):奥田茉優希
7(3):木村千春
8(2):鈴木理恵→(打)松畑美希
9(4):屋禰未奈
FP(1):岡村奈々


【伊予銀行~先発と交替選手】

1(4):正木朝貴
2(9):松成あゆみ
3(2):二宮はな
4(D):樋口菜美
5(8):照喜名真季
6(5):飯田瑞稀
7(6):麻生佳奈代→(打)若林舞→(再6)麻生佳奈代
8(3):浅石彩菜
9(7):吉田愛純
FP(1):庄司奈々

 


 

【1回表:日立~0点】
山口:四球
松本:バント・三飛
山田:三直
ペンドリー:二ゴロ

【1回裏:伊予銀行~2点】
正木右中間二塁打
松成:投ゴロ・三塁悪送球レフトトンネル
 ※バント2球ファール、ボールの後、バスターで投ゴロ
 ※投手左の打球を捕った投手の岡村が振り返りざま三塁送球もベース上は誰もおらず
 ※サードの奥田は打球を捕りに行っていたため
一塁を指示しておりファールグラウンドを転々
 ※
二宮:四球
樋口:左邪飛
照喜名:二ゴロ・タッチアウト(一塁)
飯田一二塁間右前打(9-5送球の間に二三塁)
麻生:空振り三振

<先頭の正木朝貴がライナーで右中間を真っ二つ>

<バントを2回ファールにしたのも結果運が良かった。その後の投ゴロが相手のエラーを誘う>

<軽快に打球を処理した岡村奈々が三塁に素早く送球>

<しかし三塁ベースはがら空き、、、>

<このクッションボールを山口みどりが慌ててトンネル>

<打った松成あゆみまで一気にホームへ、最後は転がりながらホームイン>

【2回表:日立~0点】
那須:死球
奥田:三犠打(二塁)
木村:右飛・タッチアップ(三塁)
鈴木:一ゴロ

【2回裏:伊予銀行~0点】
浅石:遊ゴロ
吉田:空振り三振
正木:三ゴロ

【3回表:日立~0点】
屋禰:一ゴロ弾く・タッチアウト
 ※屋禰はファールかと思ってすぐには走らず
山口:左飛
松本:左飛

【3回裏:伊予銀行~1点】
松成:四球
二宮:三犠打
 ※暴投(捕手はミットに当てたが高投)で走者三塁
樋口:遊飛
照喜名:四球(一三塁)
飯田投手強襲適時打(ライナーで岡村のグラブを弾く)
麻生:一邪飛

<前日はエラーで即座に交替させられた飯田瑞稀がこの試合は貴重なタイムリー>

【4回表:日立~0点】
山田左前打(ライナー)
ペンドリー:空振り三振
那須:遊ゴロ二封
奥田左前打
木村:四球(ストレート)
(打)松畑(←鈴木):空振り三振
 ※捕手に鈴木が再出場

【4回裏:伊予銀行~0点】
浅石:二ゴロ
吉田:遊飛(ショートの那須好プレー)
正木:投飛

【5回表:日立~0点】
屋禰:遊ゴロ
山口:二ゴロ
松本:遊ゴロ

<ショート麻生佳奈代、セカンド正木朝貴が軽快な守備>

【5回裏:伊予銀行~0点】
松成:空振り三振
二宮:遊ゴロ
樋口:投ゴロ

【6回表:日立~0点】
山田:遊ゴロ
ペンドリー:中飛(ホームラン性の打球、センターの照喜名が奪い取る!)
那須:遊ゴロ

<ペンドリーの打球はフェンスを越える当たりだったがセンターの照喜名真季が奪い取るファインプレー!>

【6回裏:伊予銀行~0点】
照喜名:空振り三振
飯田:見逃し三振
(打)若林(←麻生):三邪飛
 ※麻生がショートで初出場

【7回表:日立~0点】
奥田:三ゴロ
木村:中飛
 ※打った瞬間バックしてしまい、慌てて前に猛ダッシュして最後はスライディングキャッチ
鈴木三強襲安(強いライナー)
 ※一塁テンポラリー走者に木村
屋禰:遊ゴロ二封(三遊間の打球)

<木村千春の打球を前進しスライディングキャッチした照喜名真季だが、打った瞬間猛バックしてしまっていたのでファインプレーではない、笑>

<最後の打者屋禰未奈の三遊間への打球は二塁フォースアウトで試合終了>

【試合終了】

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