（速報版）【2019年第71回全日本総合女子ソフトボール選手権大会～3日目結果】

【Ａ会場（開聞総合グラウンド Ａ球場）・３日目】

－【準決勝-1（3日目/Game-29）】－
豊田自動織機
　000 0040…4-5-0
　000 0311…5-8-0
ビックカメラ高崎

豊田自動織機：ダラス・エスコベド、●海部栞菜 － 椛山奈々
ビックカメラ高崎：上野由岐子 － 我妻悠香
（本）：山本優（ビ）
（三）：糟谷舞乃（ビ）
（二）：江口未来子、中森菜摘（織）、市口侑果②、大工谷真波（ビ）
【戦評】
　0-0で迎えた5回裏、ビックカメラ高崎は三塁打の糟谷舞乃を三塁に置いて、2死から9番の藤本麗がライト前に均衡を破るタイムリーヒット。さらにここから森さやかがヒットで繋いで一二塁とすると、市口侑果の当たりはふらふらっとレフト線に上がった打球。この打球が、走者が二塁にいたため前進守備を敷いていたレフト金江爽友の頭上を越える二塁打となって、さらに2点を追加する。
　この3点で試合は決まったと思ったが、全日本総合にめっぽう強い豊田自動織機が驚異の粘りを見せる。
　直後の6回表、1死から江口未来子が二塁打で出ると、2死となるもここから佐藤光紗がヘルメットへ、洲鎌夏子が肘へと連続死球で満塁に。ここで5番に入っていたカースティ・メリットが右中間に落ちる2点タイムリーで1点差にしなお走者は一三塁。ここで6番の中森菜摘が右中間を真っ二つに破る2点タイムリー二塁打を放ってついに逆転する。
　この逆転で織機がこのまま行くかと思った直後の6回裏、先頭の4番山本優が初球を完璧に捉えて、打った瞬間にわかるレフトへのホームランであっという間に同点に。
　こういう形で同点に追いついたらやはり流れはビックカメラへ。7回裏、先頭の代打工藤環奈がヒットで出塁すると森の捕ゴロで走者は二塁へ。ここで打席に入った市口が再びレフトへ飛球を上げると、この場面でも前寄りに守っていたレフトの金江が打球に追いつけず頭上を越えるサヨナラの二塁打となった。
　織機としては、6回裏の山本の一発は特に注意したかった場面で、安易にストライクを取りに行ってしまったのが悔やまれる。市口の2本のレフトへの二塁打も、走者が二塁にいたため前進守備もやむを得ないが、ともに定位置に守っていれば普通に捕れたフライで、運もなかった。

【Ｂ会場（開聞総合グラウンド　Ｂ球場）・３日目】

－【準決勝-2（3日目/Game-30）】－
戸田中央総合病院
　000 0000…0
　000 0002…2
トヨタ自動車

戸田中央総合病院：●ジョーダン・テーラー － 坂本結愛
トヨタ自動車：○モニカ・アボット － 峰幸代
（本）：古澤春菜（ト）
（三）：
（二）：
【戦評】
　　トヨタ自動車M･アボット、戸田中央総合病院ジョーダン・テーラーがともに好投。
　アボットは3回までパーフェクト。4回先頭打者のS･フィッシャーにセンター前ヒットを打たれただけで5回を投げて被安打1と素晴らしいピッチングだったが、ジョーダンは5回を投げて一人の走者も出さないパーフェクトピッチングとアボットを上回る完璧なピッチングを見せる。
　6回表、戸田中央病院は1死から8番上原依万里が投前へのセフティバントヒットで出塁するも、9番の松本由佳のバントが二塁封殺となってチャンスを作れず。一方のトヨタは2死から峰幸代のバットの先の当たり損ねが幸運な投前内野安打となってパーフェクトを阻止すると、石川恭子のファーストへの内野安打で一二塁に。しかしここもジョーダンが踏んばって2番の堤加菜子を一ゴロに仕留めて試合は最終回へ。
　7回表、戸田中央病院が三者凡退で終わると、トヨタも先頭が倒れて1死。しかし4番の山崎早紀がこの日初めてのクリーンヒットをセンターに運ぶと、5番の古澤春菜が打った瞬間にホームランとわかるような完璧な打球をレフトに放り込んだ。
　前日のシオノギ製薬戦での長﨑望未に続くサヨナラホームランで、延長戦に入る前に投手戦にケリをつけたトヨタ自動車が決勝戦に駒を進めた。

【Ａ会場（開聞総合グラウンド Ａ球場）・３日目】

－【決勝戦・（3日目/Game-31）】－
ビックカメラ高崎
　000 0000 0…0-8-0
　000 0000 1…1-4-1
トヨタ自動車

ビックカメラ高崎：●上野由岐子 － 我妻悠香
トヨタ自動車：○モニカ・アボット － 峰幸代
（本）：
（三）：
（二）：
【戦評】
　大方の予想通り0-0まま延長戦に入ったこの両者の対決は、8回表ビックカメラ高崎が1死三塁からエンドランをかけるも投ゴロになり本塁タッチアウト（タイミングは微妙で岩渕有美監督も猛抗議をしたがもちろん判定は変わらず）。
　その裏、トヨタ自動車は同じく1死三塁とし鈴木鮎美に代打の堤加菜子を送ると、センターへサヨナラヒットを放ち、優勝を決めた。