【2011年開幕節第4試合(2日目):マクセル vs 誘電~新戦力が活躍したマクセルが快勝】

【2011年開幕節第4試合(2日目):マクセル v.s. 誘電~新戦力が活躍したマクセルが快勝】

日立マクセル 002 0100 …3
太陽誘電   001 0000 …1
マクセル:○呂-中村
太陽誘電:●伊藤、藤田-谷川

 

【先攻:日立マクセル】
1(9):頼孟※
2(8):阿部環
3(6):小野奈津子
4(D):田中梢子
5(5):小林朝子
6(4):田中涼子
7(3):高崎千恵
8(2):中村祥子
9(7):東綾華
FP(1):呂偉
※は「女へんに亭」

 

【後攻:太陽誘電】
1(8):河野美里
2(D):岡本由香
3(9):丸山実希子
4(2):谷川まき
5(7):原田のどか
6(6):山城みな
7(5):山本晴香
8(4):遠山佑奈
9(3):佐野志津香
FP(1):伊藤美幸

テーブルスコア
※試合の概要は以下に

 


 

【3回表:マクセル~2点】
 一死から九番東が四球。二死一塁となって再び二番阿部に四球。クリーンアップを前にしてベテラン伊藤には不用意すぎる四球でランナーを溜めてしまう。
 この場面で1部復帰最初の打席でレフト前ヒットを放っている元レオパレスで前ドリーム☆ワールドの小野が、レフト原田の頭上を越すエンタイトルのタイムリー二塁打を放ちマクセルが先制する。レフトの原田も捕れないまでも打球の追い方がまずかった。
 さらにこの日四番に座ったこちらも元レオパレスの田中梢が一二塁間をゴロで抜くタイムリーで2点目を加える。

<2004年、7年前の決勝トーナメントにも出場している経験豊富な小野が久々の1部で先制タイムリー>


<現役復帰しいきなり四番に座った田中梢も一二塁間を抜くタイムリー>


【3回裏:誘電~1点】

 元レオパ組の活躍でマクセルが先制すればこっちだって負けてはいない。今年は真面目にプレーすることがテーマでもある1番河野が呂の高めの球を上から叩き、センターを越える追撃のホームランを放つ。
<レオパ廃部時に主将を努めていた河野が貫禄と言うより「余裕」といった感じのホームラン>


【5回表:マクセル~1点】
 一死後、台湾代表の頼がとうとうベールを脱ぐ。バントで三塁前に転がすとあっという間に一塁ベースを駆け抜ける驚愕のスピードを披露して走者一塁。
 阿部が中前打で繋ぐと、先の回から伊藤をリリーフした藤田がここでも不用意な四死球。小野を歩かせ満塁とされると、四番の田中梢には押し出しの死球。
 結局この1点が最後まで重くのしかかる。

<今年好調の藤田が痛い追加点を与える押し出し死球>




【7回裏:誘電~0点】
 相変わらずの荒れ球で、しかも四球を出す度に何が嬉しいのかニコニコして相手もなんだか調子が狂ってしまう呂投手。
 この日も計7四死球で常にピンチの連続も、その都度三振で切り抜け終わってみたら相手を10残塁の1失点に抑える完投勝ち。
 新加入の三四番が全3打点に頼も2安打と、新戦力の活躍で去年とはまるで違う日立マクセルが開幕白星の好発進をした。

 


 

【とにかく思い切りよく振りまくった誘電若手打者】
 名古屋弁で言うと山路監督的には「うちの若手はまああかん!」ってことになるんだろうか。
 試合を通して1死満塁も含めて得点圏に走者を置いたのが5回もあったが、結局河野のソロホームランによる1点しか取れなかった。
 そのチャンス全てで、打席に回ってきた誘電期待の若手打者全員がフルスイング。ツーストライクと追い込まれてもバントの構えからのコンパクトなスイングに変えたり、ましてや三走との間にエンドランをかけるなどというケチ臭い作戦はこのチームはやらない。
 とにかくフルスイング。思いっきり振って三振でもいいじゃないか、若手だもの!とでもいうようないかにも“誘電”らしい豪快さが伝わってくるような打席ばかりで、正直見ていてすごく気持ちが良かった。
 強いて苦言を呈せば5回一死満塁の場面で打席に入った原田が2球見逃してツーストライクと追い込まれた場面で「どうせなら3つ振れよ!」と思ったくらいで、若手がことごとくフルスイングで三振に倒れたことに関してはむしろ清々しささえ覚えた。
 あんなチャンスの場面で回ってきて、萎縮せずに自分の最高のスイングで三振し続けられる若手なんてなかなかいない。これからこのチームの若手打者たちはきっと大物になると確信した。いやたとえならなくてもいい。僕はこういう気持ちのいい打者が大好きだ。
 まあ外野から脳天気なこと言ってるだけで、山路監督からしたら「バットにも当たらない連中にエンドランなんかかけても無駄やねん!」ってことのかもしれないが(笑)

 とにかく、僕が清々しい気持ちになった若手打者の三振の数々を見ていただきたい。
 山城、遠山、佐藤、原田、岡本、それに山本と、実にイキの良いのが揃ってますよ。

 

【1回裏:2死一二塁】
 6番山城が空振り三振


【4回裏:1死一二塁】
 8番遠山が空振り三振、続く代打佐藤も空振り三振




【5回裏:1死満塁】
 5番原田が空振り三振、続く山城も空振り三振




【6回裏:2死一二塁】
 2番岡本が空振り三振


【7回裏:1死二塁】
 4番谷川が中飛、5番原田が空振り三振、6番山城が中飛

 と、得点圏で9打数0安打7三振。
 相手は中国代表の呂投手だし、三振は仕方ないさ。とにかく見ていて気持ちが良かった。

 

【新戦力だけで勝った感じの初戦のマクセル、次は生え抜きで勝利を!】
 さて勝った方のマクセルだが、苦労して2部で戦ってきた選手達や1部時代に勝てなかった時の選手を見てると、どうにもこのレオパ組の3打点で勝利という結果自体に釈然としないものを感じてしまう。アボットやオスターマン、今泉&伊藤で勝ってるのも同じじゃないかと言われればそれまでなのだが、しかしなんか違う。
 そのためにも元からいた選手達にはもっともっと頑張って欲しいのだが、この試合一番嬉しかったのがセンター阿部のプレー。誘電の河野に完璧なホームランを打たれた場面、懸命にバックしながらほとんど見えてない打球に対して最後はとにかくジャンプしてグラブを差し出す。

<とにかく最後は意地でもグラブを出して打球に食らいつく。これぞ“阿部環”のプレー>



 阿部の特徴と言えば、前回1部の時にポーターのホームランをフェンスに手をついてジャンプして捕球したスーパープレーがあったように、とにかくどんな打球に対してもアグレッシブにチャレンジすること。その彼女のアクロバティックなプレーがまた1部の舞台で見られるのかと思うとこれは楽しみで仕方ない。
 マクセルの試合を見に行かれたファンの方々、とにかくセンター阿部のプレーには大注目!

<2008年の第1節で佐川急便ポーターのホームランをもぎ取る阿部のスーパープレー>

 そしてもう一人の注目は去年下位打線でよく打った和田。今年春先のチーム事情を知らなかったというか、元からいた選手に四番に座ってほしいから敢えて強引に先発予想で四番に据えた選手だが、この試合は満塁で代打に出してもらったが初球を打ち損じてキャッチャーファールフライと結果は出ず。
 とにかくヘルメットがずれて前が見えない打法は健在で、さすがにそろそろずれないヘルメットに替えようじゃないかと思ってしまった(笑)
<個人的にマクセルで一番注目している打者がこの和田。ヘルメットズレ過ぎやねん>


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です