【2011年第10節豊岡大会・1日目第2試合～シオノギ vs 誘電～ 7回1死まで無安打ピッチングのシオノギ安福、山本への1球の失投に泣く】

シオノギ製薬
　000 0010 0 …1
　000 0001 1x…2
太陽誘電
（延長8回）
シオノギ製薬：●安福智－橋元春華
太陽誘電：○森真里奈－谷川まき
（二）：宮幸代（シ）

【戦評】
　1-0でシオノギがリードしたまま迎えた7回裏も先頭の強打者谷川を空振り三振に取り1アウト。ここまで2四球を与えながらもノーヒットに抑えてきたシオノギのエース安福智。快挙を目前としながらもこの日4番に座った佐藤みなみにセンター前に運ばれて夢が途絶える。
　しかしそれでも変わらない落ち着いたピッチングで、犠打で一つアウトを稼ぎ、思い切りのいい原田を空いている一塁へ歩かせて2死一二塁で迎えたのは山本晴香。
　勝てば自力での1部残留が決まる最後の打者を向かえて勝負球がこの日唯一の失投となる。やや高め甘いコースに入ると山本が執念で左中間の真ん中に落として土壇場で誘電に1-1と追いつかれた。
　結局この試合、そして翌日の最終戦も延長タイブレイカーとなり、今年は計10回も延長試合となったシオノギ。しぶとく延長までもつれこむものの2勝止まりに終わったのはタイブレイカーでの点の取り方に大いに課題が残るからで、この試合も先頭の強打者藤田が送れずに三振、陽山もバントを失敗し2死となったところで勝負あったのかも知れない。
　そして8回裏、1点もやれないとやはり守備に無理が出ざるを得ず、山城の犠打をファースト杉本が三塁送球も代走石濱の好スタートもありフィルダースチョイスで一三塁。最後は1番河野にライト前にサヨナラヒットを運ばれてしまった。
　8回表の回で先頭の藤田がバント失敗で2ストライクとなったあと思い切って打たせていたらどうだったろうか、とか、河野は歩かせて満塁として勝負していたらどうだったろうか、とかいろいろあるが全て結果論。今年は10度の延長戦で2勝しかできなかった主因、タイブレイカーで得点できない、というのが最後まで響いてしまった形となった。ここを克服できるかどうか、来年シオノギが上位に行けるかの重要な課題だろう。

【先攻：シオノギ製薬】
1(7)：藤田恵
2(9)：陽山亜美
3(8)：三宅美咲
4(5)：宮幸代
5(3)：杉本夏子
6(D)：鹿出千奈美
7(4)：山根しずか
8(2)：橋元春華
9(6)：椎木明日香
FP(1)：安福智

【後攻：太陽誘電】
1(8)：河野美里
2(9)：丸山実希子
3(2)：谷川まき
4(3)：佐藤みなみ
5(D)：岡本由香
6(7)：原田のどか
7(5)：山本遥香
8(4)：遠山佑奈
9(6)：山城みな
FP(1)：森真里奈

＜7回1死まで無安打と好投したシオノギ・安福（左）と、8回を投げ抜いて勝利した誘電・森（右）＞