【2012年熊野オープン観戦記~その3 (3日目)】

【3月10日】

<D会場>
 ペヤング○5-3●鈴鹿国大
 ペヤング●3-6○シオノギ
 鈴鹿国大●5-7○シオノギ
 鈴鹿国大○4-3●富士大

 ※日程の都合で見られてなかったシオノギを見ようと訪れた3試合目の熊野市営球場で目にしたのが、織機から鈴鹿国際大に進んだ西井春菜の2打席連続ホームラン。実は昨年の織機時代にも春に靜甲と練習試合したときに彼女は3打席連続ホームランを放っており、とにかくそういう相(Phase)に入ったときの西井はホントに凄い。振ればホームラン、みたいな神がかったバッティングをする。この試合では熊野では調子を崩していた松本優香投手が相手だったとはいえ、実績もある投手だけにその松本から2本打ったのは大いに評価できるだろう。しかもそこで終わらず、一つ四球を挟んだ続く富士大との試合では、3打数連続となるホームラン。さらに外野フライのあとの打席にまた左中間にホームランと、1日に2試合で4本のホームランを打った。熊野オープンでこんなに打った選手は元織機の大内田歩選手くらいか(ちなみに大内田選手が富士大戦でホームラン打ちまくった試合の会場アナウンスが園田大時代の池原恵選手だったらしい)。ともあれ、今年は織機から武庫川女子大に進んだ親友の川口藍と西井の二人で、大学記録をいくつも塗り替える1年になるかも知れない。

 ※さてそのシオノギはやはり宮幸代選手、藤田恵選手の二人がいっぺんに抜けた穴が大きすぎるのだが、ただこういう緊急事態を毎年経験して乗り越えてきたチームなだけに今年もなんとかしてくれるだろうという根拠のない安心感はある。とにかく安福、橋元のバッテリーが健在なのが何よりも心強い。

 ※個人的にシオノギで一番期待しているのが1番に入ることになる三宅美咲。かねてから「三宅が、高木由美子みたいな選手になってくれたらいいなあ」と思っていたのだが、とにかくも「1番センター」という高木のポジションを今年はそのまま継承してくれそうで嬉しい。高木以上の選手になり、甲賀医専出身最高の選手になる可能性も高い。

<シオノギ戦で2打席連発のパン職人・西井春菜(元織機)>

<四球を挟んで富士大戦で3連発、さらに凡打の後にもう一発。さすらいのパン職人・西井春菜が熊野で大爆発>



<C会場>

 園田女大●1-2○豊田織機
 園田女大○0-10●甲賀医専
 佐川急便●0-2○大鵬薬品
 佐川急便○4-1●日体大

 ※園田相手に辛勝の織機。とにかくここ数年は春先のエンジンの掛かり具合が遅く、毎年若干心配させるようになってきたのだが、まあベテランが多い分その辺は無難に開幕にはキッチリ合わせてくれるだろう。

 ※その織機、園田大戦でホームランを放ったのがOGの池原恵。なんとか後輩の前でいいところを見せられて良かったね(笑)池原の良さはこういう気持ちの良い一打を放ってくれるところ。今年こそは何とか才能を開花させてほしいものだ。

 ※園田大戦では多くの新人選手がプレーした織機、甲賀医専出身で代走などで即戦力の神田以外の高卒選手の中で一人上げるとしたら山科か。名字でわかるよう佐川急便の山科真里奈の実妹。姉も実力のある捕手だが、この妹も身体能力の非常に高い将来性のある外野手だ。しかし「背番号20」はまだ長澤佳子(現東芝北九州コーチ)のイメージが強いなあ。


<織機の新人紹介、佐川急便の山科真里奈の実妹・山科麻由佳(上)と金澤美優(みゆ)>

<織機の新人紹介、中村白(さら)と伊予銀行から移籍の中森菜摘。中森のスイングの迫力は凄い。田中幹子の後継者を任命したい>

<後輩の園田大戦でホームランの池原。それを毎試合出せんかね?>

<佐川急便期待の新人・天理大出身の好投手梶岡祐女也(ゆめか)>



<B会場>

 日立ソ○9-0●富士大
 トヨタ○8-0●富士大
 日立ソ△2-2△デンソー
 トヨタ△0-0△デンソー

 ※デンソーとソフトウェア、トヨタが集まったこの会場。雨天中止日がなければここは注目の会場だったのだが残念ながら日程がずれたことで張り付いてみることが出来なかった。デンソーは新外国人選手がこの熊野から合流し、ところどころで出場しつつもほとんどはベンチに座って休憩。デンソー新打線としては2番にDPで中岡を入れ4番に竹林など、新しい形を模索しているようで、その後も2番に伊藤綾香を入れるなど面白い選手起用をしてくれそうだ。正捕手候補の竹林綾香が不運にもスライディングの際に左肩を脱臼し救急車で運ばれていたが、どうやら開幕には間に合いそうで一安心。



<A会場>

 大鵬薬品△2-2△日体大
 太陽誘電○5-1●日体大
 豊田織機○2-1●甲賀医専
 太陽誘電○11-3●園田女大

 ※大鵬薬品戦で初めてじっくり見ることが出来たのが日体大新4年生で日本代表候補にも選出されている主将で遊撃手の相馬満利。状況判断に優れた将来性の高い非常にセンスのある遊撃手だなあと本心から思ったが、しかし果たして今回世界選手権に向けてのフル代表候補に選ばれるほどの実力があるかどうかに関しては、大きな疑問が残った…うーむ。もちろん本人は何にも悪くなく、これは選んだ方に大きな問題がある。もういい加減私物化はやめて欲しい。

 ※甲賀医専対織機、好投したのはU19日本代表にも選ばれた2年生の岩田みゆき。同じく代表投手だった同い年の北岡志帆が相手だったので気合いも入っただろうが見事なピッチング。

<日本代表候補になぜか選出された相馬満利(上)、大鵬薬品の新人選手・新井賢紗(下)>

<甲賀医専歴代最高投手かも知れないU-19日本代表の岩田みゆきに織機打線も翻弄される(上)、甲賀医専から最出世の神田結美(下)、後輩の前で誇らしいだろうな>

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