【投手に関するベスト・ワースト5~2010年1部リーグ】
今年も去年に続いて日本リーグ1部の投手に関するさまざまな記録のベスト(ワースト)5を。
防御率等に関しては投球回数20回以上の投手を対象にし、被打率や死四球など打者との対戦に関することは今年は50打者以上と対戦した投手全てを対象とした。
【投球回】
102.3 伊藤美幸(太陽誘電)
97.0 S・ネルソン(Honda)
96.3 上野由岐子(ルネサス高崎)
96.0 M・アボット(トヨタ自動車)
92.3 松村歩(シオノギ製薬)
※去年は100回超えが4人もいたが(最多は藤原の137)、今年は伊藤美幸一人
【完投、完封】
<完投数>
11 松村歩(シオノギ製薬)
10 伊藤美幸(太陽誘電)
10 S・ネルソン(Honda)
8 J・スメサート(佐川急便)
7 M・アボット(トヨタ自動車)
※今年の完投王はシオノギの松村
<完封>
4 M・アボット(トヨタ自動車)
3 染谷美佳(デンソー)
3 K・バークハート(豊田自動織機)
3 藤原麻起子(日立ソフトウェア)
3 上野由岐子(ルネサス高崎)
※アボットが最多の4完封。染谷と藤原はさすが代表の意地。昨年はバークハートの5
<完投勝ち>
7 M・アボット(トヨタ自動車)
6 伊藤美幸(太陽誘電)
6 J・スメサート(佐川急便)
5 染谷美佳(デンソー)
5 S・ネルソン(Honda)
5 松村歩(シオノギ製薬)
※アボットの完投勝ち7は立派。MVPに相応しい
<完投負け>
6 松村歩(シオノギ製薬)
5 S・ネルソン(Honda)
4 伊藤美幸(太陽誘電)
4 I・キャニー(デンソー)
4 鈴木碧(大鵬薬品)
※ある意味、松村の最多6完投負けも勲章ではないか。今年は本当によく投げた。ネルソンの5完投負けがHondaがもう一つ飛躍できなかった点
【最多対戦打者数】
440 伊藤美幸(太陽誘電)
432 S・ネルソン(Honda)
414 松村歩(シオノギ製薬)
395 藤原麻起子(日立ソフトウェア)
383 J・スメサート(佐川急便)
※昨年は堤千佳子の513打者
【最多投球数&投球数/回(20回以上投げた投手について)】
<投球数>
1686 S・ネルソン(Honda)
1568 藤原麻起子(日立ソフトウェア)
1532 松村歩(シオノギ製薬)
1485 伊藤美幸(太陽誘電)
1426 J・スメサート(佐川急便)
※昨年は1位が藤原の2223球だから今年はかなり少ない
<1回当たりの投球数・多い上位5>
20.6 小澤芙美子(大鵬薬品)
19.7 長南友子(戸田中央総合病院)
19.6 西村瑞紀(伊予銀行)
19.3 武井智穂(戸田中央総合病院)
19.2 梅津佳奈子(大鵬薬品)
※小澤はさほどヒットは打たれてないのにこの数字。今まで雰囲気で「剛速球だけどノーコンの小澤」って書いてきたが、事実ノーコンだった(笑)
<1回当たりの投球数・少ない上位5>
12.8 上野由岐子(ルネサス高崎)
14.5 M・アボット(トヨタ自動車)
14.5 伊藤美幸(太陽誘電)
14.7 染谷美佳(デンソー)
14.9 K・バークハート(豊田自動織機)
※昨年も少なかった上野だが1位は露久保望美だった。今年はさらに球数を減らして1位に
※伊藤美幸もさすがにコントロールはいいのか上位に食い込んでいる
【最多自責点&防御率(20回以上投げた投手について)】
<ワースト・失点数&自責点数>
50-43 伊藤美幸(太陽誘電)
46-48 鈴木碧(大鵬薬品)
47-38 武井智穂(戸田中央総合病院)
45-36 西村瑞紀(伊予銀行)
45-34 藤原麻起子(日立ソフトウェア)
43-36 長南友子(戸田中央総合病院)
※伊藤、藤原は数多く投げたから。怪我の鈴木がもう少し踏ん張っていたら大鵬はもっと楽だっただろう
<ワースト・失点率(1試合あたり失点)>
9.1 長南友子(戸田中央総合病院)
7.3 武井智穂(戸田中央総合病院)
6.8 梅津佳奈子(大鵬薬品)
6.2 西村瑞紀(伊予銀行)
6.0 小澤芙美子(大鵬薬品)
※長南の9点台は取られ過ぎ。来年の巻き返しを願う!
<ワースト・自責点率=防御率>
7.6 長南友子(戸田中央総合病院)
6.0 武井智穂(戸田中央総合病院)
5.7 梅津佳奈子(大鵬薬品)
5.2 鈴木碧(大鵬薬品)
5.1 末次夏弥(伊予銀行)
※昨年も最下位の伊予銀がワンツーだった(清水、末次)。やはり投手が踏ん張らないと
<ワースト・非自責点率、(失点-自責点)/(失点) = 自責点にならない失点の割合>
77.8% 井俣茉莉(大鵬薬品)
38.9% I・キャニー(デンソー)
36.8% 安福智(シオノギ製薬)
30.0% 金尾和美(Honda)
29.7% S・ネルソン(Honda)
※野手のエラーが絡む失点や、前の投手が残した走者を還してしまった割合がこれ
※防御率0点台で新人王を獲得した井俣だが、実は自責点は2だが失点は9ある
※Hondaは金尾とネルソンに加え、投球回が少ないが稲元も40%、チーム全体でも29.7%。いかに自責点にならない失点が多いかが分かる。野手が足引っ張りすぎ(笑)
【最多被本塁打&最高被本塁打率(50打者以上対戦した投手)】
<被本塁打数>
9 藤原麻起子(日立ソフトウェア)
8 ヒガ・マユミ(戸田中央総合病院)
8 西村瑞紀(伊予銀行)
8 鈴木碧(大鵬薬品)
7 武井智穂(戸田中央総合病院)
※藤原の9本は仕方がない。意外とヒガが打たれていた
<1試合当たり被本塁打数>
(2.86) 洞井絵梨香(シオノギ製薬)
2.00 山田莉恵(伊予銀行)
(1.91) 森田千晶(トヨタ自動車)
1.27 長南友子(戸田中央総合病院)
1.21 ヒガ・マユミ(戸田中央総合病院)
1.17 梅津佳奈子(大鵬薬品)
1.11 武井智穂(戸田中央総合病院)
※洞井(7.3回)、森田(3.7回)は回数不足なので参考データ。同じく投球回数は少ないが、今年は山田が1位
【被安打&被打率(50打者以上対戦した投手)】
<被安打数>
110 松村歩(シオノギ製薬)
108 伊藤美幸(太陽誘電)
89 藤原麻起子(日立ソフトウェア)
73 鈴木碧(大鵬薬品)
72 J・スメサート(佐川急便)
72 S・ネルソン(Honda)
※この辺の多さはたくさん投げ抜いた証
<被打率ベスト5>
0.128 上野由岐子(ルネサス高崎)
0.139 M・アボット(トヨタ自動車)
0.157 K・バークハート(豊田自動織機)
0.165 M・ローチ(ルネサス高崎)
0.175 栗田美穂(豊田自動織機)
※被打率ではアボットを凌駕した上野。ローチもいまだにヒットを打たれないのはさすが
※織機の栗田は投球回18.7だが今年は無失点。被打率でもベスト5に入った
<被打率ワースト5>
0.452 外山美紀(佐川急便)
0.438 橋爪春奈(戸田中央総合病院)
0.382 長南友子(戸田中央総合病院)
0.373 神山里美(戸田中央総合病院)
0.363 武井智穂(戸田中央総合病院)
※外山は使われ方が気の毒なので仕方がなかろう。戸田中の4人が揃っているのが今年の戸田中の全てを象徴している
【奪三振&奪三振率(50打者以上対戦した投手)】
<奪三振数>
151 M・アボット(トヨタ自動車)
116 上野由岐子(ルネサス高崎)
107 K・バークハート(豊田自動織機)
76 S・ネルソン(Honda)
66 I・キャニー(デンソー)
※被打率では上野に負けたが奪三振ではアボットが圧倒。上野のこの数字はやや往年の力が落ちたのかも知れないがそれ以上に投球内容のイメージチェンジのむしろ成果だろう
<1試合あたり奪三振>
11.0 M・アボット(トヨタ自動車)
8.7 K・バークハート(豊田自動織機)
8.4 上野由岐子(ルネサス高崎)
6.8 宮本直美(豊田自動織機)
6.2 M・ローチ(ルネサス高崎)
※お決まりの上位陣の中、織機の宮本が4位に。投げる機会は少ないがその中でしっかりと結果を出している宮本はほんと良い投手だ
【与四死球&与四死球率/試合(50打者以上対戦した投手)】
<与死球>
12 武井智穂(戸田中央総合病院)
10 S・ネルソン(Honda)
9 鈴木碧(大鵬薬品)
9 K・バークハート(豊田自動織機)
9 J・スメサート(佐川急便)
※ネルソンで決まりかと思ったら、今年の死球王は武井だったか
<1試合あたり与死球>
1.9 武井智穂(戸田中央総合病院)
1.5 栗田美穂(豊田自動織機)
1.4 信長香菜(佐川急便)
1.1 鈴木碧(大鵬薬品)
1.1 瀬川絵美(日立ソフトウェア)
※1試合当たりに直すと栗田や信長といった元気な若手もランク入り。そして真打ち瀬川も登場
<与四球>
58 S・ネルソン(Honda)
39 藤原麻起子(日立ソフトウェア)
35 J・スメサート(佐川急便)
31 鈴木碧(大鵬薬品)
30 I・キャニー(デンソー)
※四球はやっぱりネルソン。2位藤原に19個の差をつけるぶっちぎりの勝利
<1試合あたり与四球>
5.1 瀬川絵美(日立ソフトウェア)
5.0 小澤芙美子(大鵬薬品)
5.0 山田莉恵(伊予銀行)
4.2 S・ネルソン(Honda)
4.0 西村瑞紀(伊予銀行)
※1試合当たりに直すとやはり瀬川だったが、小澤も期待通り2位に
【最多暴投数&最多暴投/試合(50打者以上対戦した投手)】
<暴投数>
10 S・ネルソン(Honda)
6 安福智(シオノギ製薬)
5 長南友子(戸田中央総合病院)
4 小澤芙美子(大鵬薬品)
3 江本奈穂(豊田自動織機)
※暴投王も予想通りネルソン。死球王と合わせて三冠獲得かと思われたが、武井に奪われたのが痛かった
<1試合あたり暴投>
1.3 橋爪春奈(戸田中央総合病院)
1.1 長南友子(戸田中央総合病院)
1.0 小澤芙美子(大鵬薬品)
0.9 安福智(シオノギ製薬)
0.9 江本奈穂(豊田自動織機)
※橋爪は投球回が11回と少なかったが2暴投で栄冠獲得