【2011年/第63回全日本総合女子ソフトボール選手権:3日目(大会2日目)の結果】

 結果的には、トヨタ自動車、ルネサス高崎、豊田自動織機、日立ソフトウェアと、現在リーグでも上位を占める4チームが勝ち上がるという順当なベスト4になった。
 大会2日目は、トヨタ自動車は1部のシオノギ製薬、日立マクセルと破り、日立ソフトウェアは誘電、デンソーという強豪を撃破。豊田自動織機も2部であるが実力的には1部と変わらない戸田中央総合病院と、スメサート&ポーター擁する佐川急便に勝利。そんな蔭で、大鵬薬品が初戦で敗退したからとはいえ、初戦の日本精工に続き、この日も日体大、大和電機と結局一度も1部のチームと試合することなく、例年通り非常に恵まれた組み合わせの中余裕でベスト4に進出してきたのがルネサス高崎だった。

 大会3日目は、まず準決勝のトヨタ自動車v.s.豊田自動織機が北公園野球場で、日立ソフトウェア対ルネサス高崎が浅中公園ソフトボール場で行われ、北公園野球場で決勝戦が行われる。


【Aブロック】

(A-5)
シオノギ
 000 0000 0…0
 000 0000 1…1
トヨタ自動車

(延長タイブレイカー8回)
 トヨタは2試合連続の延長タイブレイカー。本当に打線不調なのか寝たふりなのかは謎。
 ただ相手のシオノギ松本優香投手が好投したのも紛れもない事実。実力は早くから評価されてきた松本がその力を証明させた試合だった。
 トヨタはなりふり構わずアボットを先発させて完封したが、再三ピンチを招くなどアボットにしては今ひとつの投球内容。連打で1死満塁のピンチを背負い迎えたシオノギ橋元を、のけ反らせたボールで幸運な空振り判定をもらえたことが大きかったらしい。
 1回戦の島根三洋同様、とにかく勝ったトヨタ以上に、負けたシオノギの健闘が光る好ゲームだった。

(A-6)
マクセル1-0ペヤング
 詳細は後日。

(A-7)
トヨタ自動車
 …2
 …0
日立マクセル

 詳細は後日。



【Bブロック】

★(B-5)
靜甲
 000 0000…0
 000 110x…2
佐川急便

【テーブルスコア】
 河部がやや体調不良ということもあったが、先発の半田、リリーフの鈴木が好投。しかしその鈴木が4回、果敢に勝負に行った唯一の場面でポーターに一発を浴びた。
 チームの勝敗だけを考えれば全打席ポーターを歩かせればいいのだが、しかし人はパンのみに生きるにあらず。戦わねばならない時もある。勝つためにも、やはり一度は勝負しに行かねばなるまい。まあ、コントロールミスだったのかも知れないが。
 ただ打線の方が先発の関根に抑え込まれ、最後はスメサートに牛耳られる形で完封負け。チャンスもいくつか作ったのだが、この試合は佐川急便投手陣の出来がかなり良かった。

★(B-6)
豊田自動織機
 100 0003…4
 000 0000…0
戸田中央総合病院

【テーブルスコア】
 織機の栗田が強打の戸田中打線相手に好投。ショート高坂や途中からファーストに入った池原の好プレーに助けられながらノーヒットノーランを達成した。
 戸田中はリー・チーが不在だったのか、比嘉マユミが先発完投したが、6回まで1失点で踏ん張るなど十分以上の働き。最後は織機に突き放されたが、年々ピッチングに巧さを増している印象。
 戸田中は打線が無安打に抑えられたが、バッタバッタと三振を取られるわけはなく、四死球で塁に出ながら打たされてアウトを稼がれただけに何か「上手く抑えられたな」といった感じ。そういう織機への流れの試合だった。

★(B-7)
豊田自動織機
 000 0042…6
 010 0000…1
佐川急便

【テーブルスコア】
 1試合目の靜甲戦での一発に続きまたしても火を噴いたポーターのバット。2回、宮本の唯一の失投を見逃さず右中間に放り込んだポーターの完璧なホームランで佐川急便が逃げ切るかに思われたが、6回思わぬ落とし穴が待ち受けていた。
 1死後、今日大当たりの高坂がこの日3本目のヒットで出塁すると打席にはウィリスが。
 この打つのだか打たないのだかよく分からない謎の打者が打席にはいると、佐川急便もやや油断したのかも知れない。甘く入ったボールをジャストミート!
 センターに大きく伸びた打球は、しかしセンター駒野がフェンス際追いついて腕を伸ばし一度は捕球したかに思われたが、無情には打球はグラブからこぼれてフェンスの向こう側に…。
 この逆転の一発で息を吹き返した織機打線がその後はようやく織機らしい攻撃でヒットを重ねて点を奪い、6-1と快勝してベスト4に進んだ。



【Cブロック】

(C-5)
デンソー
 001 0030…4
 000 0000…0
IPU環太平洋大

(IPUのホームページを参照)
 IPU環太平洋大が1部のデンソー相手に健闘。投手木村を中心にした堅い守りで5回まで1-0の接戦を展開するも、6回に3点を奪われ突き放された。
 HPの文章をお借りすると「こんないい試合をさせていただいたデンソーさんに感謝いたします」。
 こういう健気で謙虚な態度は個人的にはとても好感を持ちます。

(C-6)
日立ソフトウェア
 001 0002 1…4
 100 0002 0…3
太陽誘電

 誘電藤田&森、ソフトウェア藤原の投手戦で1-1のまま7回に。西山のヒットで一塁から長駆ホームに突入した田邊のプレーの判定が微妙だったようで、誘電にとっては悔しい形で勝ち越し点を奪われる。
 しかし誘電もさすがでその裏藤原を攻めてチャンスを作ると、代わった山中から河野が2点二塁打を放ち同点に。
 延長タイブレイカーにもつれ込んだが、最後は眞鍋のヒットで1点を奪ったソフトウェアがその裏を0に抑えて勝利した。

(C-7)
デンソー
 000 0000…0
 001 100x…3
日立ソフトウェア

 デンソーは重藤、日立は山中という若手投手同士の先発は岐阜出身で岐阜県国体メンバーにも名を連ねている山中が素晴らしいピッチング。デンソーの打者にバットを出させないようなアウトコースに絶妙のコントロールで7回を完封。明日の決戦に備え藤原を休ませることも出来、ソフトウェアにとってはこれ以上ない最高の形でベスト4に進んだ。



【Dブロック】

(D-5)
大和電機
 100 0000…1
 000 0000…0
大垣ミナモソフトボールクラブ

 1回戦で大鵬薬品を完封した大和電機の左腕上野温子がこの試合も素晴らしいピッチング。好打者揃いの地元大垣の大垣ミナモを完封。エラーがらみの初回の1点を守り抜いてベスト8にまで駒を進めた。
 苦戦続きながらも順調に強豪チームが勝利していく中、この大和電機の健闘は大いに賞賛に値するだろう。

(D-6)
ルネサス高崎
 011 0004…6
 000 0000…0
日本体育大

(D-7)
ルネサス高崎
 …8
 …0
大和電機

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