【2011年/第63回全日本総合女子ソフトボール選手権:4日目(大会3日目)の結果】


【準決勝(A VS B)】

豊田自動織機
 000 0000…0
 030 000x…3
トヨタ自動車

【テーブルスコア】
 準決勝のトヨタ戦で一つの回に3点を奪われ、アボットに完封負けして敗れるという、昨年の全日本総合と全く同じ形で敗戦してしまった織機。
 ただ今年は外国人投手不在の中、宮本、栗田の二人で勝ち上がり、トヨタにも善戦した意味は非常に大きい。あとはアボット、藤原、上野などの好投手から如何にして点を取るか。それはオスターマンが帰ってきてからでも言えることで、結局はそこにかかっている。
 その点の取り方として、前日の佐川急便戦での逆転ホームランのように、やはりウィリスの長打力は大きな魅力なのだが、いかんせん守りに関しては少なからず不安が付きまとう。
 この日の失点も三振のボールを後逸した振り逃げが直接原因になっており、やはり強豪チームと戦う時にはこういうミスが致命傷になる。なんとかならんもんか。
 トヨタの打線はここ何週間かつながりを欠き、ヒットは出てもなかなか点にならないのだが、結局は今回の総合を通じても改善しないままで終わってしまった。。ただ1年の流れの中での出来事なので、そのうち好転してくるとは思われるが、リーグでの織機戦前に復活して大爆発、なんてことはどうにかやめてもらいたい(笑)



【準決勝(C VS D)】

日立ソ
 000 1000…1
 100 100x…2
ルネサス高崎

【テーブルスコア】
 あえて、なのか、この大会では藤原に頼りきりな投手起用ではなく、山口、山中も同じように登板させてここまで上がってきたソフトウェア。
 この試合も先発の藤原から3回には山口にバトンタッチし、最後は山中につなぎながらもルネサス打線を2点に抑えた。この大会は特に山中の活躍が著しく、デンソーを完封したピッチングなどはとても2年目の投手とは思えない最高の出来だった。
 打線もそれなりに好調で、この試合もチャンスを何度も作ったが相手の好守に阻まれたりして惜しくも勝ち越すことはできなかった。こういう競った試合になるとルネサス山本の死球が多くなり、この試合も2打席連続で死球というなんとも胡散臭い結果で結局は初回にそこから奪われた1点が大きかった。
 上野はあまり打撃練習してないはずなので打撃にうまさは感じられないが、やはりセンスはあるので決して油断できない打者。下位打線の弱いルネサスにあって上野にヒットが出始めるとやはり相手にとってはこんなに厄介なことはない。この試合も結局は上野の一二塁間タイムリーが決勝点になった。
 ルネサスは準決勝になったここまで、大学生と2部のチームとしか対戦しておらず、上野も休養、調整ともに万全の状態での登板。かたやソフトウェアは誘電、デンソーと戦ってあがってきての試合。この大会では一番の激戦区を勝ち上がってきたソフトウェアの健闘に、やっぱり拍手を送りたい。



【決勝】

ルネサス高崎
 001 0000…1
 000 0000…0
トヨタ自動車

 昨年は総合3位、リーグも3位と無冠に終わったルネサスが、今年は得意の全日本総合優勝でまず1冠。憎たらしいほど強いルネサスがどうやら戻ってきたようだ(笑)
 トヨタが連覇を成し遂げるには、やはり序盤戦での打線の援護によるアボットの休養が不可欠と思っていたのだが、結局はそこだったのかな、と思う。
 日本人投手がピリッとしなかったのもあったが、初戦の島根三洋戦から延長タイブレイカーに持ち込まれてアボットが3回登板。2試合目のシオノギ戦もアボットが先発しながら早めに援護してやれずに0-0の延長タイブレイカー。続くマクセル戦、織機戦も5回、6回と投げ、休養どころか二日で4連投のほぼ4完投。初日も合わせたら結局5連投となってしまった。
 しかしそんな酷使にも耐えて全てゼロ封し続けた投球内容は立派の一言。この試合の失点も渥美の失策からの自責点ゼロだったから、負けても誰からも責められないだろう。
 やはり結局は上野から点を取らないと勝てないということで、しかもあれだけの打線があるのだから7回までに得点して逃げ切らないとダメなのだ。だから「延長にならないと点取るの無理」みたいな超弱気な発言は本当に止めてもらいたい。まあ誰の発言とは言わないが、そんな弱気な発言してるようならキャッチャーとファーストだけじゃなく、サードと外野と代走と一塁コーチもやってもらいますよ?(笑)

 以上、2年ぶりのルネサス優勝で幕を閉じた全日本総合だが、しかしなんか釈然としないことが一つ。
 優勝したあと、服部真夕だかいうプロゴルファーをグランドに入れて胴上げみたいな、対戦相手やソフトボールそのものに敬意を表さない意味不明な行動は止めてほしかった。まあ人によって感じ方それぞれで、微笑ましく感じる人もいるかもしれないけど、でもチームを支えてくれている裏方さんや会社の方、OGの人ならまだしも、知り合いのプロゴルファーとか、この試合はもちろんソフトボール関係ないじゃん。
 服部真夕って岡本綾子氏の弟子のようで、岡本綾子氏は以前はソフトボール選手で宇津木妙子氏と仲がいいようだが、そう言えば昔はルネサスの試合中のベンチに岡本綾子氏が座ってたりという無茶苦茶なこともしていたようだ。公式戦中に私服でグランドに入り込んだり、部外者の友達をベンチに入れたり、なんか自分らだけは何でも許されるみたいなこういうふるまいの数々。ソフトボール大好きだけど、やっぱりこのチームだけは、好きになれへんわ~(笑)。

P.S.
 試合後にグランドに降りて胴上げが許される(?)のは、日立ソフトウェアが優勝した時の「きこさん」だけなのだ(笑)

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