【投手に関するベスト(ワースト)5~2011年1部リーグ】

 打撃編に続いて、投手編を
 (朝にシャキーンを見ながら書き散らかしたコメントを夕方にHOOK BOOK ROWを見ながら大幅加筆修正。)

【2009年】
【2010年】



【投球回】

<2011年>
120.7 安福智(シオノギ)
93.7 J・スメサート(佐川)
89.0 井俣茉莉(大鵬)
88.3 M・アボット(トヨタ)
86.7 S・パウリー(Honda)
 ※2位のスメサートもよく投げたが、その1.3倍の回投げている安福がダントツの数字。とにかく延長タイブレイカー9試合が大きい。


<過去10年間の最多投球回>

140(2001) 遠藤有子(大徳)
155(2002) 坂井寛子(戸田中)
142(2003) 山口綾子(トヨタ)
135(2004) 山口綾子(トヨタ)
145(2005) 遠藤有子(ソフトウェア)
136(2006) 清水麻琴(戸田中)
133(2007) 堤千佳子(戸田中)
141(2008) 上野由岐子(ルネサス)
102(2009) 伊藤美幸(誘電)
137(2010) 藤原麻起子(ソフトウェア)
 ※端数は切り捨て。今年の安福はよく投げたが、過去はもっとすごかった。2002年の坂井はチーム合計160回のうち97%にあたる155回投げるというえげつない数字。
 ※坂井、清水、堤と3人輩出している戸田中がもっとも鉄腕投手輩出のチームで、ソフトウェアが続いて二人。
 ※遠藤は2つのチームで最多投球回達成。化粧ばっちりで淡々と、黙々と投げ続けていた遠藤、大好きな投手だった。


【完投・完封】

<完投数>
11 安福智(シオノギ)
10 J・スメサート(佐川)
8 M・アボット(トヨタ)
〃 上野由岐子(ルネサス)
〃 藤原麻起子(ソフトウェア)
 ※昨年の完投王も同じシオノギの松村歩で11。


<完投勝ち(完封含む)>

7 M・アボット(トヨタ)
〃 上野由岐子(ルネサス)
〃 藤原麻起子(ソフトウェア)
5 J・スメサート(佐川)
〃 森真里奈(誘電)
〃 安福智(シオノギ)
 ※アボットは2年連続1位。昨年2位は伊藤美幸とスメサート。山中、山口が成長してきた中でも大事な試合で7完投勝ちした藤原の貢献が光る。


<完封勝ち>

6 上野由岐子(ルネサス)
5 M・アボット(トヨタ)
4 S・パウリー(Honda)
3 C・オスターマン(織機)
〃 森真里奈(誘電)
 ※去年はアボットの7、今年は上野が雪辱し6完封。森の3完封は新人賞にふさわしい数字。


<完投負け>

6 安福智(シオノギ)
5 J・スメサート(佐川)
4 井俣茉莉(大鵬)
3 鈴木麻美(靜甲)
〃 染谷美佳(デンソー)
〃 西村瑞樹(マクセル)
〃 S・パウリー(Honda)
〃 藤田倭(誘電)
〃 呂偉(マクセル)
 ※去年も1位はシオノギの松村。完投負けの多い投手は接戦の試合で投げ続けたけど負けてしまったという試合がほとんど。
 ※そんな惜しい試合での完投負け投手が多い中、翌日のマクセル戦に備えて河部を温存するため、不調でデンソー相手に16失点しながらも1試合投げ切った靜甲の鈴木麻美は褒めてあげたい。ああいう投球も絶対にチームに大きく貢献してるはずだ。



【対戦打者数】

<シーズン合計>
511 安福智(シオノギ)
411 井俣茉莉(大鵬)
386 J・スメサート(佐川)
377 S・パウリー(Honda)
374 河部祐里(靜甲)
 ※2位の井俣より100人多い打者と対戦した安福。ここで「イナバ物置」ネタに走ったらオヤジ確定なのでそうはしない。埼玉に住んでもないし(笑)


【投球数】

<シーズン合計>
1958 安福智(シオノギ)
1620 J・スメサート(佐川)
1562 井俣茉莉(大鵬)
1473 S・パウリー(Honda)
1393 河部祐里(靜甲)
 ※安福が2000に迫る数字だが、一昨年の藤原の2223には及ばず。しかし2位より300球も多いとはよく投げた。


<1回あたり投球数・多い5人(20回以上登板した投手、カッコ内は回数)>

19.9(30.7) 梅津佳奈子(大鵬)
19.1(59.7) 鈴木麻美(靜甲)
18.8(34.3) 信長香菜(佐川)
18.2(29.3) 小澤芙美子(大鵬)
18.0(22.7) M・ローチ(ルネサス)
 ※昨年1位は20.6の小澤と、同じ大鵬の投手。小澤と梅津はいいものを持っているだけに、ここら辺を是非とも克服してほしい。梅津は織機キラーでもあるんだから。


<1回あたり投球数・少ない5人(20回以上登板した投手、カッコ内は回数)>

13.4(28.3) 山下絢(ルネサス)
13.5(81.0) 上野由岐子(ルネサス)
14.9(88.3) M・アボット(トヨタ)
15.2(62.0) 栗田美穂(織機)
15.5(20.3) 黒川春華(ルネサス)
 ※昨年1位は上野の12.8。その上野を抑えて今年1位になったのが同じルネサスの山下。黒川も含めルネサスの3人が入っているのに注目したい。少ない投球で打ち取るような峰のリードによる部分もあるのかもしれない。
 ※こういうデータに顔を出すのが栗田の成長の証の一つかもしれない。栗田は去年も対戦被打率が低く、活躍の萌芽が見えていた。



【被安打】

<シーズン合計>
106 安福智(シオノギ)
103 河部祐里(靜甲)
92 鈴木麻美(靜甲)
85 井俣茉莉(大鵬)
71 S・パウリー(Honda)
 ※安福は数多く投げた結果の裏返しで、ある意味勲章だろう。
 ※靜甲の二枚看板には少々同情する。2部で抑えてきたままでは1部では通用しないことが証明されたが、しかし1部に慣れればもっと抑えられる投手。また是非とも上がってきてほしい!


<被打率・ベスト5(50打者以上と対戦した投手)>

0.131(297) M・アボット(トヨタ)
0.139(137) 山根佐由里(トヨタ)
0.152(178) C・オスターマン(織機)
0.160(282) 上野由岐子(ルネサス)
0.176(159) A・キャニー(デンソー)
 ※昨年1位は上野で0.128.その上野、オスターマンを抑え、アボットに続き2位なのが山根。やっぱり山根はただ可愛いだけの投手ではないのだ。さすが未来の首都、三重県出身選手である。


<被打率・ワースト5(50打者以上と対戦した投手、カッコ内は打者数)>

0.486( 70) 松本優香(シオノギ)
0.423( 52) 西岡里恵(Honda)
0.371(248) 鈴木麻美(靜甲)
0.366(123) 小澤芙美子(大鵬)
0.321( 56) 瀬川絵美(ソフトウェア)
 ※松本がワーストで、しかもダントツ。ただ松本はいい時と悪い時の差が大きかったのではないだろうか?総合でのトヨタ戦のように、時に素晴らしいピッチングも見せたのだから。安福に続く投手として、来年には大いに期待したい。


【被本塁打】

<シーズン合計>
12 河部祐里(靜甲)
8 安福智(シオノギ)
6 J・スメサート(佐川)
6 井俣茉莉(大鵬)
6 呂偉(マクセル)
 ※河部がダントツだが、最終のソフトウェア戦で、1対2の接戦ながらも山田を3打数無安打に抑えたように、とにかく逃げずに真っ向勝負するのが身上の気持いい投手で、その裏返しだろう。
 ※とにかく今年は1部で河部を見ることが出来ただけでも満足。また1部に戻ってきて、次は大活躍する姿を見せてほしい。


<1試合あたり被本塁打率(50打者以上と対戦した投手、カッコ内は打者数)>

1.7( 50) 北岡志帆(織機)
1.0(374) 河部祐里(靜甲)
1.0( 84) 松本優香(シオノギ)
0.9(135) 宮本直美(織機)
0.8( 70) メーガン・ランゲンフェルド(デンソー)
 ※織機、そして次世代ジャパン期待の北岡が被本塁打1位だが、まあ対戦数が少ないので仕方がない数字ではある。
 ※ただ打たれた相手が、これから長く対戦する同じジュニア代表の仲間である市口と長崎というのが反省材料。


【奪三振】
<シーズン合計>
138 M・アボット(トヨタ)
89 C・オスターマン(織機)
87 J・スメサート(佐川)
81 上野由岐子(ルネサス)
72 S・パウリー(Honda)
 ※前半戦だけで2位の90弱稼いだオスターマンはやっぱり凄かった。人間的にはアレだったが。


<1試合あたり奪三振>

11.8 C・オスターマン(織機)
10.9 M・アボット(トヨタ)
7.0 上野由岐子(ルネサス)
7.0 松村歩(シオノギ)
6.9 山根佐由里(トヨタ)
 ※オスターマンにアボット、上野はまあ別にして、被打率も低く三振も多くとった山根にやっぱり目が行く。数字的に見ても次の世代のジャパンの主力投手になるだろう。
 ※個人的な願いとしてついぞ叶わなかった「日本代表で人気を博す露久保望美」。その夢を山根と栗田に託してみたい。
 ※松村は対戦打者数51人とギリギリだが数字にするとそこそこ三振は取っていた。やっぱり松村もそれだけの投手だったのだ。御苦労さま。


<奪三振率・多い5人(一打者を三振に取る確率,カッコ内は対戦打者数)>

0.445(200) C・オスターマン(織機)
0.437(316) M・アボット(トヨタ)
0.266(304) 上野由岐子(ルネサス)
0.258(163) 山根佐由里(トヨタ)
0.225(386) J・スメサート(佐川)
 ※オスターマンはほぼ二人に一人を三振というえぐい数字。人間的にはアレだったが。

【四死球(50打者以上と対戦した投手)】
<シーズン合計与死球数>
15 井俣茉莉(大鵬)
8 J・スメサート(佐川)
6 安福智(シオノギ)
〃 S・パウリー(Honda)
〃 河部祐里(靜甲)
 ※2位のスメサートの倍近い15死球というダントツの井俣。どんな数字であれ抜きんでて1位になるような投手というのは何か秀でたものを持っている証拠だ。本気でジャパンを目指してほしいし期待している。


<1試合あたり与死球数(カッコ内は対戦打者数)>

1.8( 51) 松村歩(シオノギ)
1.3( 70) メーガン・ランゲンフェルド(デンソー)
1.2( 84) 洞井絵梨香(シオノギ)
1.1(411) 井俣茉莉(大鵬)
1.0( 85) 黒川春華(ルネサス)
 ※1試合当たりの数字に直すとここでまた松村が登場するあたりが実に憎い。洞井は一般のファンには馴染みがないかもしれないが、社高校出身からシオノギで頑張っていた投手で個人的には好きな投手だった。


<シーズン合計与四球>

46 井俣茉莉(大鵬)
42 安福智(シオノギ)
33 J・スメサート(佐川)
33 鈴木麻美(靜甲)
31 S・パウリー(Honda)
 ※ここに数字が出てくるのもやはりたくさん投げた証拠。
 ※井俣、安福が40超えたが、ただ昨年のネルソンの58には井俣ですら及ばない。


<1試合あたり与四球数(カッコ内は対戦打者数)>

4.7 瀬川絵美(ソフトウェア)
4.2 西岡里恵(Honda)
4.2 北岡志帆(織機)
4.1 梅津佳奈子(大鵬)
3.9 鈴木麻美(靜甲)
 ※昨年も1位は瀬川で5.1。とにかく瀬川は僕たちソフトボールファンの中に強烈な印象を残した。この投手が本当の力を発揮できなかったのは日本ソフトボール界の大きすぎる損失だっただろう。
 ※その他では、西岡、北岡といった期待の若手がちょっと多すぎたのが残念だが、まあなんだっていいから名前を売っておこう。


【暴投】

<シーズン合計暴投数>
7 J・スメサート(佐川)
3 C・オスターマン(織機)
〃 A・キャニー(デンソー)
〃 河部祐里(靜甲)
(2個は6人)
 ※スメサートが2位に倍以上の差をつけ1位も去年のネルソンの10個には及ばず。与四球数といい、いかにネルソンが凄かったか。


<1試合あたり暴投数(カッコ内は対戦打者数)>

1.4( 60) 西岡里恵(Honda)
0.5( 66) 瀬川絵美(ソフトウェア)
0.5(386) J・スメサート(佐川)
0.4(200) C・オスターマン(織機)
0.3(214) 金尾和美(Honda)
 ※同じく60人くらいの対戦打者数にして瀬川の3倍の暴投率のHondaの西岡。四球率の高さといい、この投手は大物になるかもしれん。


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