※決勝トーナメントの全試合分、ひとまず記事をアップしました。しばらく休養します。
疲れました（笑）
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ルネサス高崎 000 0000 000 …0-1-2
トヨタ自動車 000 0000 001x…1-5-1
ルネサスエレクトロニクス高崎：●上野由岐子－峰幸代
トヨタ自動車：○モニカ・アボット－渡邉華月
(本)：
(三)：
(二)：
【テーブルスコア】
【戦評・決勝戦】
１回表、トヨタ自動車はルネサス関友希央の内野安打とセカンド鈴木美加のエラーで1死一二塁のピンチを背負う。ここで迎えるのはリーグ戦でサヨナラ弾を浴びている4番の峰幸代。ここでトヨタベンチはあくまで冷静に思考し、もっとも勝つ確率の高い選択肢を選んだ。それは「この峰をたとえ歩かせて満塁にしてもかまわない。決してまともな勝負はしない」ということだった。続く打者は勝負強いとはいえ左打者の5番岩渕有美で6番は森さやか。たとえエンドランなどをかけられても抑えられる自信はあっただろうし、四球で押し出しにしてしまう危険性もないと判断したはずだ。案の定、エンドランを岩渕が空振りして三走が刺されて2死、その岩渕も三振に切って取り無難に0封した。上野由岐子相手なら初回から延長タイブレイカー並みに1点勝負の好守が強いられるわけだが、さすがに百戦錬磨のトヨタとしては当然のことのようにそのことをやってのけた。
その後はルネサスは上野、トヨタは雨天中止も合わせると4連投目になるモニカ・アボットが力を見せつけ互いにチャンスも作らせず、当然のように延長タイブレイカーにもつれ込む。
8回表、先頭森さやかへの代打西川友理が送りバントを失敗し捕邪飛に倒れたが、正直代打で出てきた控え選手にいきなりアボットのボールから犠打を決めろというのは酷なのでこれは致し方がない。しかし続く中野久美はさすがにベテランできっちり犠打を決めて三塁に走者を進める。ここでルネサスは小松美樹に代えて代打に橋本留美を送るが、やることは一つ。バントの構えから強いバントをすること。出来ればアボットに捕らせて悪送球を誘うか、アボットの後ろにポテンと落とす打球にしたかったが結果的にはプッシュバントが空振りになり三振。
8回裏、トヨタは1死三塁の場面で小野真希のファールチップが体に当たったプレーを「フェア」判定されるという全日本総合決勝戦で受けた誤審と同じ誤審で不利を被りチャンスを潰した（これに関しては別記事でも詳しく書いた）
9回表、ルネサスはまたしても2死三塁の場面で打席に入った大工谷真波がバントの構えからバントをするという徹底的な攻撃。大工谷は上手くプッシュバントし、一瞬「ヒットか！？」と思われたがセカンドの鈴木がよく走って追いついてセカンドフライに。
しかし8回の橋本のバントといい、とことん一つのことに徹底するこのルネサスの攻め方は、全てのチームにとって大いに勉強になる作戦だろう。
9回裏、トヨタはナターシャ・ワトリーの内野安打と鈴木美の四球で無死満塁の絶好のサヨナラのチャンスを迎えるも、ここで迎えた打者が最も信頼できる3番の長崎望美だったのがむしろ不運だった。長崎なら普通にんとかしてくれるだろう、という甘い期待がファースト正面への強いゴロでホームゲッツーという最悪の結果になってしまう。そして続く4番藤野もセカンドゴロに倒れて無得点。トヨタが負けていれば悔やんでも悔やみきれない攻撃になったはずだ。
それにしても無死満塁だろうが外野にボールを運ばせずに期待通りに0封する上野はやっぱり人間離れしている。
10回表、先頭の大久保美紗を歩かせ、峰をショートゴロ二封に打ち取りその後二三塁に。
しかしこの場面でまたしても岩渕にエンドランをかけるも空振りで三走が挟殺され憤死。岩渕も倒れて無得点に。監督としては2度も空振りしたベテラン岩渕に怒りをぶつけたくなるのもわかるが、正直、サインを出す方に問題はなかったか。
10回裏、そして最後の回。
一度代走を出されていることからタイブレイカーの二塁走者に立った藤野が上野のワンバウンド投球を峰が少し弾いた一瞬のスキをついて三塁を陥れる好走塁（このことについては別稿で詳しく書きたい）。この好走塁が全てのきっかけだった。
そして続く坂元令奈が粘って四球を選んだのも大きかった。四球後すぐさま二盗し無死二三塁とできたことで、一度エンドランをかけて失敗してもまだチャンスは残ることになる。打者としても非常に楽な気持ちで打席に立てたしベンチもサインを出しやすくなった。
藤野と坂元、この二人のベテランで作ったチャンスに、続く渥美万奈がしっかり応えて三塁への高いバウンドのゴロ。上野の投球に振り遅れながらもバットに引っかけたおかげで打球が最初ファールゾーンでバウンドしながらもその後中に入ってくるような絶妙のコースに飛んでくれた。サードの黒川春華も必死にホームに投げたがここでも藤野が好走塁を見せて間一髪セーフ。ようやく1点をもぎ取りトヨタが3連覇を成し遂げた。
【1回表：ルネサスエレクトロニクス高崎～0点】
市口：左飛
関：遊内安
大久保：二ゴロ失
※平凡なゴロを鈴木がファンブル
峰：四球(歩かせ気味)
※岩渕がエンドラン空振りで三走の関がアウト
岩渕：見逃し三振
【1回裏：トヨタ自動車～0点】
ワトリー：投弾く二安
鈴木美：遊ゴロ
長崎：空振り三振
【2回表：ルネサスエレクトロニクス高崎～0点】
森：空振り三振
中野久：見逃し三振(三球)
小松：投前バント飛
【2回裏：トヨタ自動車～0点】
藤野：三ゴロ失
※一塁代走に馬場今日子
坂元：中前打
※センターがそらすのを見て馬場が果敢に三塁を狙うもアウト。坂元は二塁へ
渥美：投ゴロ三進
馬渕：空振り三振
※三塁線ギリギリのファールもあったが
【3回表：ルネサスエレクトロニクス高崎～0点】
※藤野が再出場
上野：見逃し三振
市口：二ゴロ
関：空振り三振
【3回裏：トヨタ自動車～0点】
小野：三ゴロ
渡邊：中前打（クリーンヒット）
※代走に中村早紀
ワトリー：三遊間安
鈴木美：空振り三振
長崎：見逃し三振
【4回表：ルネサスエレクトロニクス高崎～0点】
※渡邊が再出場
大久保：見逃し三振
峰：遊ゴロ
岩渕：空振り三振
【4回裏：トヨタ自動車～0点】
藤野：二ゴロ(バットの先)
坂元：遊ゴロ
渥美：空振り三振
【5回表：ルネサスエレクトロニクス高崎～0点】
森：空振り三振
中野久：バント二飛
小松：見逃し三振
【5回裏：トヨタ自動車～0点】
馬渕：遊ゴロ
小野：一ゴロ
渡邊：一ゴロ
【6回表：ルネサスエレクトロニクス高崎～0点】
上野：見逃し三振
市口：三ゴロ
関：右邪飛
【6回裏：トヨタ自動車～0点】
ワトリー：二ゴロ
※ライト交代、関→大工谷真波
鈴木美：投飛
長崎：遊ゴロ
【7回表：ルネサスエレクトロニクス高崎～0点】
大久保：右直
峰：三ゴロ好プレー
岩渕：三ゴロ
【7回裏：トヨタ自動車～0点】
藤野：一ゴロ
坂元：空振り三振
渥美：遊直
【8回表：ルネサスエレクトロニクス高崎～0点】
※二塁走者に岩渕
PH西川友理：バント捕邪飛
中野久：投犠打(一塁送球高いがアウト)
PH橋本留美：バント空振り三振
【8回裏：トヨタ自動車～0点】
※センターに小松が再出場
※二塁走者に代走神山みどり
馬渕：空振り三振
※上野のワイルドピッチで神山は三塁へ
小野：投ゴロ
※止めたバットに当たり腰にも当たったが判定は「フェア」。明らかな誤審
渡邊：空振り三振
【9回表：ルネサスエレクトロニクス高崎～0点】
※渥美が再出場
PH宇野有加里：捕飛
市口：三ゴロ三進
大工谷：二バント飛
【9回裏：トヨタ自動車～0点】
※上野が再出場
※二塁走者に渡邊
ワトリー：三犠打送球エラー
※ワンバウンド送球を中野が捕れず
鈴木美：四球
長崎：一ゴロ併殺打
※最悪の打球…
藤野：二ゴロ
【10回表：ルネサスエレクトロニクス高崎～0点】
※二塁走者に大工谷
大久保：四球
峰：遊ゴロ二封
※一塁代走に小野沙也加
※初球に小野が二盗で二三塁に
※エンドラン空振りで三走大工谷が挟殺
岩渕：左飛
【10回裏：トヨタ自動車～1点】
※二塁走者に藤野
※ワイルドピッチで藤野が判断よく三進
坂元：四球
※初球に坂元が二盗
渥美：三内安
※エンドラン成功、三塁線付近への高いバウンドのゴロ。
試合終了