【2012年日本リーグデータ~新人打撃成績】

【2008年の新人野手成績】
【2009年の新人野手成績】※未掲載
【2010年の新人野手成績】
【2011年の新人野手成績】



【2012年野手新人賞について】

 まずは過去5年間の新人賞の成績を見てみたい(2012年~2008年)。

村井美保  (22試合、打率0.204、57打席、11安打、4二塁、0三塁、0本塁; 90守備機会、4失策)
長﨑望未  (20試合、打率0.353、72打席、24安打、2二塁、0三塁、5本塁; 14守備機会、0失策)
小柳薫   (22試合、打率0.302、62打席、16安打、6二塁、1三塁、1本塁;132守備機会、0失策)
加藤恵理  (21試合、打率0.250、61打席、14安打、5二塁、1三塁、1本塁; 68守備機会、1失策)
内田千恵美 (22試合、打率0.250、70打席、16安打、2二塁、0三塁、2本塁;140守備機会、1失策)

 今年の村井の成績は過去と比較すると若干見劣りする感は否めない。ただ野手に関しては毎年必ず誰か一人を選んでいることもあり、今年の新人野手で唯一規定打席に達した村井が賞を受けるのは納得できる。比較評価の賞レースに関しては運の要素がかなり大きい。
 ただ過去10年間をみると、野手で新人賞を取ったのはほぼ一塁手、三塁手、外野手に限られ、それ以外では2000年に遊撃手で取った三科真澄まで遡る。ただ本職サードのHondaの加藤も遊撃での出場が多かったかような気もする。二塁手となるとさらにその前年の織機の小笠原美弥が最後だ(2006年の峰幸代は捕手よりDPが多かったはず)。
 新人で内野守備の要でもある二塁、遊撃を守るというのはもちろんチーム事情も大きいが、それでも1年間通してレギュラーとして二遊間で出続けてそれなりの打撃成績を残すというのは立派なもの。今年の村井の活躍は新人賞に十分値すると思う。


 では2012年の新人野手のデータに関して。個別に見ていきコメントしたい。


【打席数(試合数)~全選手】

57(22) 村井美保☆ (多治見西→東海学園大→戸田中央総合病院)
34(18) 横野聖奈 (羽衣学園→シオノギ製薬)
29(18) 萩原瑠美☆ (太田市立商→山梨学院大→戸田中央総合病院)
20(10) 森山遥菜 (佐賀女子→Honda)
12(11) 新井賢紗☆ (済美→神戸親和女子大→大鵬薬品)
11( 9) 林真由☆ (三国→東京女子体育大→トヨタ自動車)
11( 5) 丸本里佳 (京都西山→太陽誘電)
8(14) 神山みどり☆ (浦添商→IPU環太平洋大→トヨタ自動車)
8( 9) 植木千晴 (星野→ルネサスエレクトロニクス高崎)
8( 5) 菊池優里 (埼玉栄→Honda)
5(12) 洲鎌夏子☆ (知念→IPU環太平洋大→豊田自動織機)
4( 3) 横山薫☆ (湘南学院→淑徳大→Honda)
3(16) 井上みのり (神戸常盤女子→日立ソフトウェア)
2(15) 小野沙也加 (岡山南→ルネサスエレクトロニクス高崎)
2( 7) 上原依万里 (花咲徳栄→戸田中央総合病院)
2( 4) 永渕舞 (佐賀女子→佐川急便)
2( 2) 岡田佳織☆ (伊那学園総合→山梨学院大→デンソー)
1( 9) 神田結美☆ (大津商→甲賀医専→豊田自動織機)
1( 4) 片岡あい (高知丸の内→大鵬薬品)
1( 4) 中村白 (長崎商→豊田自動織機)
1( 1) 内田秋音 (伊那学園総合→戸田中央総合病院)
1( 1) 近澤実穂 (星城→日立ソフトウェア)
1( 1) 西岡宏華☆ (伊勢女子→園田学園女子大→デンソー)
1( 1) 齊藤優華 (とわの森三愛→デンソー)
0(16) 馬場今日子 (多治見西→トヨタ自動車)
0(13) 金澤美優 (九州文化学園→豊田自動織機)
0(10) 東福仁美 (花咲徳栄→戸田中央総合病院)
0( 5) 兵頭花帆 (済美→佐川急便)
0( 0) 結城典子☆ (福岡大若葉→東海学園大→Honda)
0( 0) 木村麻美 (佐賀女子→トヨタ自動車)
※☆は大学あるいは専門学校出身

※30人の新人野手が入り、1試合も試合に出なかったのはHondaの結城とトヨタの木村の二人。結城は春先の怪我があり、木村は第三捕手として常に待機しておかねばならない状況だった(捕手の馬場が代走でよく出る)ため致し方がない。
※試合には出たが打席に立たなかったのが5人。そのほとんどが代走として常に試合に出るよう待機している選手なので、結果的に打席に立つ機会に恵まれなかった。
※規定打席に達したのは村井一人だけだったが、シオノギの横野などは後半以降はほぼレギュラーとして試合に出ていた。


【打率】

<20打席以上でのベスト5(カッコ内は打数)>
0.204(54) 村井美保
0.176(34) 横野聖奈
0.143(28) 萩原瑠美
0.000(20) 森山遥菜
(参考)
0.500(10) 丸本里佳
0.400(5) 洲鎌夏子
※一つの基準でもある20打席以上に立ったのも4人。今年はやはり新人野手がすぐに活躍できない年だった。
※そんな中、打席数は少ないが注目したいのが誘電の丸本と織機の洲鎌。丸本は5試合に出て10打数5安打の5割。


【安打数】

<打った全選手>
11 村井美保
6 横野聖奈
5 丸本里佳
4 萩原瑠美
3 植木千晴
2 洲鎌夏子
1 中村白
1 横山薫
1 菊池優里
1 神山みどり
1 林真由
※村井は戸田中で下位打線だったので打席数も少なかったが安打数はどうにか二桁に乗せて新人賞の面目を保った。


【本塁打】

<打った全選手>
1 神山みどり
1 菊池優里
※昨年は本塁打王も出た新人選手だったが今年は延べ2本止まり。しかもトヨタの神山、Hondaの菊池ともに本塁打を放ったのは第1節の富山大会の初日(4月21日)という偶然。神山は戸田中戦、菊池はデンソー戦で。


【二塁打+三塁打】

<打った全選手>
4 村井美保
1 萩原瑠美
1 丸本里佳
1 植木千晴
1 洲鎌夏子
1 林真由
※今年は三塁打を打った新人はゼロ。最多は村井の二塁打4本。


【打点】

<全選手>
3 村井美保
3 神山みどり
2 萩原瑠美
1 菊池優里
1 丸本里佳
※神山の3打点はスリーランホームランの一発でだった。


【四死球】

<全選手>
2 森山遥菜
1 村井美保
1 萩原瑠美
1 菊池優里
1 永渕舞
1 上原依万里
1 岡田佳織
1 丸本里佳
※森山は1四球、1死球。


【三振】

<ワースト5人>
12 村井美保
10 萩原瑠美
7 森山遥菜
6 横野聖奈
4 菊池優里
4 新井賢紗
※率に直すと森山が0.350、萩原が0.345、村井が0.210


【出塁率】

<10打席以上でのベスト5(カッコ内は打席数)>
0.545(11) 丸本里佳
0.218(57) 村井美保
0.176(34) 横野聖奈
0.172(29) 萩原瑠美
0.100(20) 森山遥菜
※丸本の出塁は1死球、4単打、1二塁打


【犠打】

2 村井美保
1 林真由
1 新井賢紗
※ここでも村井がなんとか1位をキープ


【守備データ】

<機会のあった全選手の守備機会(補殺-刺殺-失策)>
90(26-60-4) 村井美保
42(26-13-3) 横野聖奈
30( 4-26-0) 新井賢紗
26( 0-25-1) 萩原瑠美
13( 5- 8-0) 丸本里佳
5( 1- 2-2) 植木千晴
5( 2- 3-0) 洲鎌夏子
4( 2- 2-0) 林真由
3( 3- 0-0) 神山みどり
2( 0- 2-0) 小野沙也加
2( 0- 2-0) 上原依万里
2( 0- 2-0) 岡田佳織
2( 0- 2-0) 片岡あい
1( 0- 1-0) 井上みのり
1( 1- 0-0) 兵頭花帆
※後半戦でショートを守った横野も何とか3失策で乗り切った。
※村井の4失策は同じセカンドとしてはソフトウェア溝江と同数。5がマクセルの田中と佐川急便の柳瀬。守備率では下から田中0.945、村井0.956、柳瀬0.958、溝江0.965の順

<新人賞の村井美保(戸田中央総合病院)>

<後半ショートのレギュラーを掴んだ横野聖奈(シオノギ製薬)>

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