【日立ソフトウエア~この不思議なチームの魅力】

 五輪後に日本リーグに興味を抱いてくれたファンですら、早くも気づいてしまったのではないだろうか?
 「いったい日立ソフトウエアって、なんなんだ?強いのか?弱いのか??」と。

 

 しかしながらその疑問は、正しい。
 なぜなら、強いのか弱いのか、それは誰にもわからない、永遠の謎なのである(笑)

 今更説明する必要はないであろう。
 ショート西山麗、センター山田恵里、レフト馬渕智子・・・
 これはそのまま、日本代表のレギュラーである。
 3番山田、4番馬渕にいたっては日本代表不動の3、4番である。

 

 では他のメンバーはどうか。
○捕手の鈴木由香は今回代表に選ばれてもおかしくなかったほどの元全日本代表捕手。
○ファースト森下そのみは精鋭揃いをまとめるソフトウエアのキャプテン。
○セカンド溝江香澄は若手の有望株で打率も上位。
○サード来條美穂はかつての首位打者。狩野、江本を生んだ京都西山出身の名選手。
○ライトのは杉山真里奈は俊足巧打の好選手で長身にしてキュート。
○DP濱本静代は今年急成長したパンチ力ある好打者
○控えの田中亜侑美にいたっては身長体重が馬渕と全く同じ。打撃フォーム含めて目の悪い投手なら馬渕と見間違えてピンチに敬遠してしまうだろう。

 

 こんなすごい打撃陣なのだ。
 相手投手が対峙すれば、間違いなく金玉が縮み上がるであろう。
 (あ、ついてないか・・・

 

 加えて投手陣である。
 若手の瀬川絵美は若干二十歳にして将来の20勝まで期待される速球派。刈谷球場電光掲示板では110km/h超えを連発する(ただし、織機の某選手曰く「刈谷の電光掲示板は故障してる」w)。
 さらに藤原麻起子がいる。藤原も今回五輪に選ばれてもおかしくなかったほどの好投手だ。
 この若手二人は今の実力でもすでに日本を代表してもいいくらいの逸材である。
 さらに加えて遠藤有子がいる。
 新人の大徳(現レオパレス)時代から大活躍し、一昨年は最多勝を獲得したこともある好投手は、怪我による手術の影響で第一線からは退いているがその存在は何事にも変えがたい経験を若手に伝授しているはずである。

 

 こんなすごい投手陣なのだ。
 相手打線が対峙すれば、間違いなく金玉が縮み上がるであろう。
だから、ついてねえっつーの

 さてこのチームが、である。
 なぜか昨年は全ての歯車が狂いまくってリーグ戦6位。
 前半戦では1部初参戦の靜甲にまで負ける始末であった。

 それでも今年は五輪への気合もあってか快調に飛ばし、ルネサスに1敗しただけの10勝1敗で前半戦を乗り切った。

 

 さて、五輪での金メダルを経て迎えた後半戦である。
 後半最初の第6節こそ連勝したが、第7節になってどうやら去年の僕たちの知っている日立ソフトウエアが戻ってきてくれたようだ(笑)

 

 開幕14連勝を続け、世間が大注目で各地の球場を満員にするルネサス、上野を向こうに回した岡山大会、山田の先制打と瀬川の1安打完封で勝利しルネサスの連勝をストップさせてみせた。
 しかしその裏では着々といつものソフトウエア復帰計画が進行中であった。
 ルネサスに勝った前日、前半戦から最下位争いを続ける若い戸田中央病院を相手に0-2で完封負けしていたのである。

 

 そして新潟での全日本総合大会。
 一回戦、二部リーグ中堅の島根三洋を相手に4-0というしょっぱい勝利を上げたあと、
 前半戦11戦全敗で最下位街道まっしぐらだった日立マクセルに今季初白星を献上し、一時は2勝12敗のブービーに転落したHondaを相手に、2回戦で1-7と完敗し、一部と当たる最初の試合で姿を消したのである。

 結局後半の公式戦は、上野相手のルネサスに快勝し、最下位争いの戸田中に惜敗、同じく最下位争いのHondaには完敗、なのである。

 

 うんうんよしよし、これでこそ僕たちの日立ソフトウエアだ。
 強いチームには滅法強く、弱いチームにコロッと負ける。
 全日本総合などでは、豪州戦準決勝でターニャからサヨナラヒットを放ったあの西山麗が、Hondaの3番手投手金尾相手に見事な空振り三振である。

 

 おそらく、リーグに戻ればまたどうせ織機やレオパレスには強さを見せつけ、日立マクセル相手に苦戦するんだろう。

 いや、日立ソフトウエアには是非ともそうであってほしいのだ。

 そんな不思議の国の日立ソフトウエアに、万歳!なのだ(笑)

横から見ると馬渕そっくりの田中亜侑美選手

あの西山麗選手のバットも簡単に空を切る・・・

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