【2020年2部リーグ第5節~各試合ダイジェスト(全試合分追加)】

あまり情報が手に入らない2部リーグですので、ひとまず試合のダイジェストをお届けしようと思います。
詳細はまたシーズン後にでも追加しようと思います。

 



【1日目・A-第1試合】
NECプラットフォームズ
000 0011…2
000 1000…1
平林金属

NECプラットフォームズ:○城戸真古 - 小嶺来未
平林金属:中村絢夏、橋口紫織、●中村絢夏 - 弦田彩加、片山瑠奈、弦田彩加
(本):片山瑠奈(平)
(三):
(二):

【戦評】
0-0のまま試合は4回裏へ。平林金属はこの回先頭の3番片山瑠奈が初球をレフトにホームランをはなち先制点をあげる。
平林金属は中村絢夏から岡崎栞菜と好投し無失点に抑えていたが、6回表、小嶺来未がセカンド強襲ヒットを放つと、リリーフした橋口紫織に対し盗塁で無死二塁としたあと、1番の望月朱里がセンターへタイムリーヒットを放ち、NECが同点に追いつく。
そして7回表、前の回からリエントリーしていた投手の中村絢夏に対してNECは先頭打者がショートゴロエラーで出塁。バント、ヒット、故意四球などで2死満塁なったあと3番、鈴木茜がセンターへ勝ち越しタイムリー。投げては城戸真古が片山のホームラン1点に抑える好投で、NECが逆転勝利した。

 

【1日目・B-第1試合】
大和電機工業
100 0000…1
310 000x…4
YKK

大和電機工業:●北山柚花、大依春奈 - 岡村香織
YKK:○川尻いずみ、古川由乃 - 青木千秋
(本):
(三):横山美咲(Y)
(二):岡村香織(大)、横山美咲(Y)

【戦評】
YKKは初回、先頭の宮坂佑希が四球で出ると2番の飯野志保がレフトへヒット放ち、さらにダブルスチールで二三塁。ここで3番横山美咲がライトオーバーの三塁打、4番大内麻里奈がライトへ犠牲フライで3点を先取する。3回にも1死二三塁から横山がエンタイトル二塁打を放って1点を追加。
投げては先発の川尻いずみが初回に1点を失ったがそれ以降は好投。左腕の古川由乃への継投もうまくいき、好調YKKが勝利をあげた。
大和電機工業は先発の好投手北山柚花が、この日は球審と若干ストライクゾーンのズレがあり、立ち上がりの投球に苦戦。打者四人であっという間に3点を奪われたのが誤算だった。

 

【1日目・A-第2試合】
東海理化
200 0000…2
010 0000…1
takagi北九州

東海理化:○永谷真衣 - 朝田雅音
takagi北九州:●小林咲嬉、吉崎菜々海 - 乙津向茄秋
(本):渡邊真央(t北)
(三):
(二):川辺ちなつ

【戦評】
東海理化は初回、1死から川辺ちなつが二塁打で出塁すると、穴見里織が死球、麓さやかの内野ゴロで二三塁とし、5番藤木未来がタイムリーで先制。さらに百瀬篠にもタイムリーが出て2点目をあげる。
2点を先制されたtakagi北九州は2回裏に渡邊真央のホームランで1点を返したがその後はゼロ行進。結局、左腕永谷真衣の前に1点しか奪えず、優勝を争う中で痛い痛い敗戦を喫した。

 

【1日目・B-第2試合】
大垣ミナモ
000 1030…4
000 0000…0
Dream Citrine

大垣ミナモ:○サラ・パウリー - 平川穂波
Dream Citrine:●松本菜摘 - 小山海
(本):
(三):
(二):下條さくら、平川穂波、リサ・モールテン、須藤麻里子(ミ)

【戦評】
大垣ミナモが終盤の長打攻勢で4点を奪い、投げてはエースのサラ・パウリーが完封して勝利。
ただDream Citrineもパウリーに対してヒットは出るもののあと一本が出ず。先頭打者が出塁したあとバント小フライとなって併殺、その後に連続ヒットが出たり、ヒット3本で満塁となったかと思えば三塁走者がオーバーランでアウトになるなど、空回りの攻撃で1点も奪えなかった。

 




 

【2日目・A-第1試合】
Dream Citrine
000 0010 0…1
100 0000 1…2
YKK

Dream Citrine:●髙野里穂 - 小山海
YKK:○川尻いずみ、古川由乃、川尻いずみ - 青木千秋
(本):宮坂佑希(Y)
(三):
(二):曽木成美(D)

【戦評】
YKKは1回裏、先頭の宮坂佑希がレフトへ弾丸ライナーでたたき込む先頭打者ホームラン。打たれたDream Citrineの先発髙野里穂はしかし、その後は剣田あかねのバントヒット1本に抑える好投で7回までをこの1失点で乗り切る。
今シーズン5試合でまだ1得点と貧打にあえぐDream Citrineは2回が林佑奈、3回が西畑安美、4回が森光眞子と、3回続けて先頭打者がヒットで出るも無得点。7回も先頭の小山海がヒットで出たが2死二塁に。ここで1番の曽木成美がどんづまりながら打球をライトの前に落とし、待望のタイムリーで土壇場で同点に追いつく。
延長の8回、表の回のDream Citrineは3番から始まる好打順だったが、左直、犠打、四球、一ゴロで無得点。その裏YKKは2死三塁から1番の宮坂佑希が故意四球で歩かされたが、2番の飯野志保がセンターへライナーでヒットを放ちサヨナラ。4勝目をあげ、この日敗れたtakagi北九州と並んでの3位に浮上した。

 

【2日目・B-第1試合】
NECプラットフォームズ
000 0200…2
000 0000…0
東海理化

NECプラットフォームズ:○城戸真古、大塲亜莉菜 - 小嶺来未
東海理化:●髙橋未来 - 朝田雅音
(本):望月朱里(N)
(三):
(二):藤木未来(理)

【戦評】
前日全勝のtakagi北九州に土をつけた東海理化が首位NECに対し敗れはしたがこの試合も健闘した。
先発は前日完投した永谷真衣ではなく、常葉菊川出身の新人髙橋未来。その高橋がNEC打線を相手に好投し被安打ゼロのまま5回へ(エラーか内野安打か迷う打球はあったが)。
その5回も常葉菊川の先輩の濱名真未と、小川原結を抑えて2死。しかし9番捕手の小嶺来未の代打牧野樹を3-2としながらも歩かせてしまい2死一塁に。ここでNECベンチは、捕手の代打で出塁した打者走者牧野に対して、「小嶺をリエントリーさせた上でテンポラリー走者を出す」ということで一塁に小川原を送ったが、これはルールで禁止されている初歩的なミス。球審からの指摘もあり、小川原がベンチに退くと、代打の牧野に代わり捕手の小嶺がリエントリーで一塁走者に。
という、NEC側のミスによるゴタゴタの顛末が起き、ずいぶん待たされた後のプレー再開後の髙橋未来の初球を、1番の望月朱里がセンターへ完璧な一発。待たされて調子が狂った、は言い訳にはならないが、テンポ良く好投を続けていた新人投手にとってはなんとも気の毒な試合展開になった。
しかし東海理化もこのままでは終わらず最後まで意地を見せる。
2点を追う7回裏、6回からリリーフしていたNEC大塲亜莉菜を攻めて、先頭の麓さやかが四球で出ると、5番の藤木未来が右中間を破るエンタイトル二塁打。さらに百瀬篠も四球を選んで無死満塁の大チャンスを作る。しかしここから大場が意地を見せ、まずは代打の室屋美希を空振り三振に奪うと、8番朝田雅音の強烈なセカンドゴロで本塁封殺。最後も代打の松葉寧々を空振り三振に奪い、無失点で切り抜けた。

 

【2日目・A-第2試合】
takagi北九州
000 0000…0
100 0000…1
平林金属

takagi北九州:●吉崎菜々海 - 乙津向茄秋
平林金属:○岡崎栞菜、中村絢夏 - 片山瑠奈、弦田彩加
(本):
(三):
(二):片山瑠奈(平)

【戦評】
前日の敗戦で優勝争いから後退したtakagi北九州が、またしても大きな一敗を喫した。
平林金属は初回、先頭の酒井美咲がセンター前ヒットで出塁すると、田畑まなみが犠打で送った後に、3番に座る片山瑠奈がセンター左を抜けるタイムリー二塁打。前日もホームランを放った好調片山のバットで平林金属が先制点をあげる。
投げては先発の岡崎栞菜が好投。4回表に高山美蓉子にショートに内野安打を打たれるもこの1本のみで5回を無失点。6回から左腕の中村絢夏にスイッチすると、6-7回とともに先頭打者に四死球を出しながらも無失点に。継投も決まった平林金属がようやくシーズン終わり間際になって待望の初勝利をあげた。
takagi北九州は地元であまりにも痛い敗戦。吉崎菜々海は初回に1、3番のヒットで1点を取られたものの、その後はユニフォームをかする死球を一つ与えただけの被安打ゼロと好投したが、報われなかった。
takagi北九州で痛かったのが終盤の攻撃。6回に1死二塁とするも、乙津向茄秋の左飛でタッチアップした二塁走者の離塁が早くてアピールアウトのダブルプレー。7回にも1死一塁からエンドランをかけたが、塩澤こころのライトライナーに走者が戻れずダブルプレー。運も味方しなかったが、やはり計1安打では反撃のしようもなかった。

 

【2日目・B-第2試合】
大垣ミナモ
010 0002…3
000 1001…2

大垣ミナモ:○エレン・ロバーツ - 平川穂波
大和電機工業:●大串都未希 - 岡村香織
(本):須藤麻里子②(ミ)
(三):
(二):清水梓未、車亜希子、岡村香織(大)

【戦評】
前日のtakagi北九州の敗戦により、優勝争いをかき回すには最も大事な戦いとなったのがこの試合。大和電機が勝てば他のチームにもまだ優勝争いの目が残るということで、なんとか勝利を期待したが、その期待には十分応える素晴らしい試合になった。
大垣ミナモのこの日の先発は昨年までチームにいたエレン・ロバーツ。実は今年は五輪年と言うことで、豪州代表のこのロバーツは前半戦はチームに合流せず、その代わりに獲得したのが以前Hondaと戸田中に在籍したサラ・パウリーだった。
つまり前半戦をパウリー、後半戦をロバーツに託して1年間を乗り切るつもりが、新型コロナの影響で予定が大きく変わり、パウリーがシーズン終盤までチームに残ることになった。さらにルールも代わって、今年は最後まで選手を登録させることができるといういわば「新型コロナ特例ルール」も適用された。それを悪用、、、ではなく(笑)、利用したのが今回の措置で、つまり最終節に向けて、ロバーツをチームに緊急召集したのだ。ただ、野手のリサ・モールデンも含めて3人体制になったが外国人選手のベンチ入り人数は限られている。そこで前日完投したパウリーをこの日は登録選手から外し、代わりに登録したロバーツが即先発、という運びになったのだ。
そんななりふり構わぬ大垣ミナモに対してだったが、やはり大和電機はいい戦いを見せてくれた。
まずは先発の大串都未希。怪我で手術した影響でここ1年以上登板していなかったが、この大事な一戦で満を持しての復活登板を果たすと、初回から迫力あるピッチングで大垣ミナモ打線を抑える。しかし打者5人を凡打に討ち取ったあと迎えた須藤麻里子に対する不用意な一球が命取りに。弾丸ライナーでライトに運ばれ、痛い先制点を奪われる。
序盤はロバーツに対して力負けする打者が多かったが、しかし「何かをやらかす」魅力があるのがこの大和電機打線。
2回に清水梓未が左中間に二塁打を放ち「行ける」という雰囲気を作ると、4回裏には2死から岡村香織が四球で出て、5番車亜希子がレフトオーバーのタイムリー二塁打で同点に追いつく。
大和電機の大串は、2回に須藤にホームランを浴びたが、その後は好投。3~6回を被安打ゼロで無失点に抑えたまま試合は最終回へ入る。
7回表、大垣ミナモはこの回先頭のリサ・モールデンの当たり損ねがショートの左に飛ぶ内野安打となり、犠打で送って1死二塁で迎えるは先制本塁打の須藤麻里子。正直、打順が下位に行くだけにここは歩かせて塁を埋めるべきだと思ったが、そういう面倒くさいことをやらないのが大和電機の逆にいいところ。ただそれがこの試合は完全に裏目。須藤が今日2本目となる本塁打をレフトに完璧に運び、一気に2点を突き放した。結局、大串が打たれたヒットは、モールデンの当たり損ねを除くとこの須藤の2本塁打のみ。須藤麻里子一人にやられてしまった。
ただ大和電機打線もこのままでは終わらない。7回裏、1死から岡村香織がセンターオーバーの二塁打を放つと、先制タイムリーの車亜希子が再びセンターにタイムリーを放って1点差に。さらに走者を進めて2死三塁とし、期待の近藤紗帆の打球が三遊間に飛んだが、これはサードの田沼がカットして捌いてゲームセット。
勝った大垣ミナモにはこれで最終戦に勝てば優勝というマジック1が点灯したが、しかし勝った大垣ミナモ以上に、最後まで試合を盛り上げた大和電機工業の健闘が光る好ゲームだった。

 




 

【3日目・A-第1試合】
Dream Citrine
000 1001 11…4
000 0200 10…3
大和電機工業

Dream Citrine:松本菜摘、○髙野里穂 - 小山海、林佑奈
大和電機工業:●北山柚花 - 岡村香織
(本):
(三):
(二):森光眞子、青野可奈②、堀あかね(大)

【試合経過】
前日、優勝した大垣ミナモを相手に最後まで健闘し好ゲームを繰り広げた大和電機工業だが、最下位を争うDream Citrineを相手にも同じような接戦。どこを相手にも同じような試合をするのもまた、大和電機の魅力(?)でもある(笑)
しかし大和電機が結局この試合でドリームに負けてしまったせいで、2勝が大和、ドリーム、東海理化の3チームで、1勝が平林金属。次の理化対平金の試合で平金が勝利すると「2勝5敗で4チームが並ぶ」というややこしい事態が生じる可能性が出てきてしまった。
さて試合経過を見てみよう。試合はドリームは松本菜摘、大和は北山柚花の好投で0-0のまま4回へ。ドリームはこの回、1死から森光眞子がライト線にポトリと落ちる二塁打を放つと、2死後、頼れるベテラン青野可奈が左中間をライナーで破るタイムリー二塁打で先制する。
一方の大和電機は5回裏、近藤紗帆がサードのグラブを弾くヒットで出ると、代打の古市美也華がライト前にクリーンヒット。これをライトの仁科芽惟が弾いて走者が二三塁になると、本塁への返球もそれて近藤が生還して同点になり、古市も三塁へ。堀あかねのスクイズはサードゴロとなり、三塁走者がタッチされアウトとなりチャンスが潰えかけたが、堀が盗塁と暴投で三塁へ進むと、1番の新海雪奈がセンターへ犠牲フライ。この回守備が乱れまくったドリームに対して大和電機が逆転に成功する。
このまま終わるかと思った試合だが、ドリームも粘る。最終戦になってようやく復調したドリーム青野可奈が先頭で二塁打を放つと、森萌香が進塁打を放ち1死三塁、代打の岡野千穂が死球の一三塁から西畑安美が詰まりながらもセンターへタイムリーを放って同点に追いつく。
延長に入ると8回表は1死三塁から森光眞子が頭より上の高さのボールを巧く叩きつける内野ゴロでドリームが1点。その裏の大和電機は山元麻莉絵が投手強襲のヒットで一三塁とすると、新田和音がライトに犠飛をあげて同点。
しかし9回表、大和電機も最後は守備の乱れにお付き合いで、1死二塁から森萌香のライト前ヒットでライト車亜希子からファースへの返球が反れて二塁走者が一気に生還し、結局これが決勝点になった。

 

【3日目・B-第1試合】
YKK
000 0000…0
020 0000…2
大垣ミナモ

YKK:●川尻いずみ、古川由乃、川尻いずみ - 青木千秋
大垣ミナモ:○サラ・パウリー - 平川穂波
(本):
(三):
(二):山根美優(Y)、田島萌愛、平川穂波(ミ)

【試合経過】
大垣ミナモは勝てば優勝という最終戦。前日完投したエレン・ロバーツを登録から外し、再びベンチ登録したサラ・パウリーが完封という、なりふり構わぬ選手起用で最後は「強引に」という印象もありながら勝利して優勝を飾った。
ただ得点は2回の2点のみ。この回先頭のリサ・モールデンがレフトへのクリーンヒットで出ると、1死後、松井陽日の送りバントがキャッチャーの前にほとんど止まりかける打球に。これを捕手が処理すれば何の問題もなかったものを、ついサードに任せてしまったせいでどこにも投げられない内野安打となり一二塁。この場面で田島萌愛がレフト線ギリギリに落ちる二塁打を放って2点を奪った。先頭モールデンに2ストライク後に投げた1球が見逃し三振かと思われる際どいボールで、松井の内野安打も野手のミス。YKKの先発、川尻いずみも好投しただけに、とても悔しい2回の守りになった。
完封はされたが今年大健闘のYKK、実はこの試合に勝てば、優勝の可能性はなかったものの、勝敗では1位に並ぶ可能性もあったくらいで、最後までその期待を持たせるくらいのいい試合内容だった。
2回には先頭の大内麻里奈がクリーンヒットで出たが青木千秋のバスターがセカンドライナーとなって併殺。5回は2死から山根美優がレフトオーバーの二塁打。最終回には先頭の横山美咲がレフトポール際に大飛球を上げたが、これはレフトの須藤麻里子がフェンスに激突しながらも好捕した。

 

【3日目・A-第2試合】
NECプラットフォームズ
100 1001…3
001 0100…2
takagi北九州

NECプラットフォームズ:大塲亜莉菜、○城戸真古 - 小嶺来未
takagi北九州:●小林咲嬉、吉崎菜々海 - 乙津向茄秋
(本):望月朱里、小嶺来未(N)
(三):
(二):

【試合経過】
4節終了まで4勝0敗で地元北九州に凱旋してきたtakagi北九州。最後3連勝すれば文句なしの優勝、1部昇格だったが、まさかの連敗で、この試合も負けると3連敗。なんか祟られているんじゃないかと思うほど上手くいかない試合が続いたが、最終戦を見て本当に祟られていると確信した(笑)
まずは初回、先頭の望月朱里がレフトに大きな打球を放つと、レフトの渡邊真央が追いつきながらおそらくグラブに当ててはじき、ボールがフェンスの向こうに落ちるホームラン。その後、突き放されるも2度同点に追いつく粘りを見せて迎えた最終回。この回先頭の小嶺来未の大きな打球がレフトへ飛ぶと、この打球に追いついた渡邊が再びグラブに当ててはじき、フェンスの向こうにボールが落ちる「アシストホームラン」。捕手出身でそこまで慣れてない渡邊とはいえ、こんな一生に1度あるかないかというアシストホームランが同じ試合で2度も起きることはあり得ない。やっぱり不運以上の何かがありそうだ。
ただ敗れたとはいえtakagi北九州は3番有吉萌々子、9番兼平美咲の3安打を含め計9安打。最後の最後になってようやくヒットが出たが、打線が上向くのが少し遅すぎた。
勝ったNECプラットフォームズは最終節は全試合接戦だったが、しっかり勝ちきるあたりはさすが。やはり試合巧者ぶりは2部の中では際立ち、総合力としては大垣ミナモより明らかに上だったが、結局は直接対決で敗れたことが全てだった。

 

【3日目・B-第2試合】
平林金属
000 0000…0
400 000x…4
東海理化

平林金属:●中村絢夏、橋口紫織 - 弦田彩加
東海理化:○永谷真衣 - 朝田雅音
(本):
(三):百瀬篠(理)
(二):

【試合経過】
この試合で平林金属が東海理化に勝利すれば、「大和電機、Dream Citrine、東海理化、平林金属」の4チームが2勝で並ぶ可能性があった大事な一戦。
その場合、「4チーム間での対戦成績」では2勝している大和電機とDream Citrineが抜け、東海理化と平林金属が1勝で並ぶ。四つ巴なので2チーム間の直接対決結果は考慮せず、次の「4チーム間の得失点差」で見ると平林金属が東海理化マイナス1。つまりもし平林金属が2点差以上をつけて勝てば最下位を脱出できる可能性もあったのだったが、試合は初回で決まってしまった。
平金の先発はエース左腕の中村絢夏。1番太田清花を三振に斬るも2番の川辺に四球、3番穴見にセンター前を打たれて一二塁。そして4番麓さやかをポップフライに打ち取るも、これをレフトとサードが少し譲り合うようにし間に落としてしまうヒットで満塁に、そして2死後、頼れる百瀬篠が低いライナーでショートの右、センターの左を一気に抜ける3点三塁打を放ち東海理化が先制。さらに穴見里織のいわゆる「フルスイングセフティバント」がショートの前に転がるタイムリー内野安打になり4点目。2点差以上での勝利が必要な平林金属にとっては、致命的な4点で、結局はほぼ初回で試合が決まってしまった。
平金は2回からリリーフした橋口紫織がその後を無失点に抑える好投。攻撃でも3回、5回と2本ずつヒットが出てチャンスは作ったが、そこは好投手、永谷真衣の粘投に抑えられ得点は奪えなかった。
初回に失点した中村だったがやはりあのレフト前のポテンヒットが悔やまれる。あれをなんとか捕ってあげていれば無失点で切り抜けていた。野手もそのあたりをもう一度鍛え直して、来月の靜甲との2部、3部入替戦に挑んでほしい。

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